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約130軒の家を設計してきた一級建築士。26万人に支持される「幸せに住みこなすため」の発信とは?

  • 2025.11.24

約130軒の家を設計してきた一級建築士。26万人に支持される「幸せに住みこなすため」の発信とは?

「一級建築士の95%ぐらいは風水とか家相が大嫌いなんです。僕も元々嫌いでした」と語る八納啓創さん。それがなぜ家相や風水を研究し、一般向けに発信するようになったのか。設計した家で起きた出来事、一度は設計をやめようと思った葛藤、そしてコロナ禍で決意した情報発信への想いを聞いた。

設計した家で起きた「不幸な出来事」が転機に

八納さんが家相や風水に興味を持ったきっかけは、決して学問的好奇心からではなかった。自分が設計したお客さんの家で起きたことが大きな転機となったのだという。

「自分が設計させていただいたお客さんの家で不幸があったりして、いろいろ調べていたら、日本の風水である家相というものがすごく関わっているなということが分かったんです。でも同時に、一級建築士としての葛藤も生まれました。ここに中庭があったら素敵だなと思っても、その場所に中庭を作ると家族の方に影響があるとなったら、中庭を設計で作れないんです」

この体験は八納さんに深刻な職業的危機をもたらした。自分が引いた一本の線で、そこに住む人たちの人生が左右される可能性があるとしたら、建築士としての責任はあまりにも重い。

「自分が死ぬ頃に、後悔しそうな感じがしたので、それで設計をやめようと思った時もありました。でも、それをちゃんと叶えるような間取り設計ができるようになったら、逆にそれを逆転させて多くの人にいい間取りが提供できるんじゃないかなと思ったんです」

130軒の実例で検証した家相の効果

八納さんはその後、風水の先生や家相の先生に弟子入りし、一級建築士としてそれをどう使いこなすかを研究し始めた。重要だったのは、家を設計して終わりではなく、実際にそこに住んでもらって「本当にどんな風になっていくのか」を検証することだった。

「設計して出来上がって住んでもらって、実際どんな風になっていっているのかを拝見させてもらいながら、確かにこの間取りはこうなっていってるなというのを検証させてもらいました。全てではありませんが、いくつかそういったことを実際見させていただいた感じです」

これまで130軒近くの家を設計してきた八納さんの経験と、YouTube「幸運すまいチャンネル」のリスナーとのやり取りで蓄積してきた知識は、多くの人に信頼される情報として発信されている。

「コメントをいただいた中でのやり取りで培ってきた内容なので、多くの人が本当に信頼して実践していただけるんじゃないかと思っています」

コロナ禍での決意「全ノウハウを出しても」

八納さんが本格的な情報発信を始めたのは、コロナ禍がきっかけだった。家の中で自暴自棄になる人が急増し、「コロナうつ」「コロナ離婚」「コロナDV」という言葉が流行った時期である。

「あ、これまずいなと思ったんです。だから多くの人に、もう持っているノウハウ全部出してでも、家を幸せに住みこなしてもらいたいなと思ってやったのが『幸運すまいチャンネル』なんです」

ビジネス優先の家相鑑定士への警鐘と本質的な捉え方

八納さんは、巷にあふれる「ここにこれがあるのは良くない」といった表面的な家相論に対して厳しい見方を示す。

「それはレベルの低い家相の話なんです。ビジネス優先の家相鑑定士の人が話すような内容で、結局そうすることで自分のビジネスにつながるための論法なんですよ。だまされなくて大丈夫です」

真の家相の捉え方は、レッテル貼りをするのではなく「それをどう力に変えていくか」だという。

「例えば西の方に水回りがあると金運が上がりにくいとします。でも、その家を選んだ時点で、あなたは普通の人以上に金運を高める筋力をつけるためにその家を選んでいるんです。そこで金運がしっかり高まるように自分の人生を構築していくと、ある段階でその家を卒業して引っ越していく。そして金運が下がらない家に行ったら、びっくりするぐらい自分の金運力の筋力がついていることに気がつける」

これが家相学の根底で最も大切な考え方だと八納さんは語る。ここを知らない鑑定士は「ノウハウテクニックだけで、それがあるからあなたの運勢が悪いんです」と言って終わってしまう。

「本来は、心のことを勉強しなきゃいけないんです、鑑定していく人って。対処法があるということも含めて、それをどう力に変えていくかが本来のプロの家相的な捉え方の根本にあります」

八納さんの情報発信は、こうした本質的な理解を多くの人に届けたいという使命感に支えられている。建築士としての技術的知識と、家相の深い理解、そして実際の検証に基づいた情報だからこそ、26万人ものチャンネル登録者に支持されているのだろう。

八納さんからのメッセージ

家は、人生そのものを映す舞台。
そこに流れる空気や光、家族の笑顔までもが、日々の運を育てていきます。
「設計した家で人を不幸にしたくない」という想いから始まった探求は、いま、多くの人に“幸せに暮らす力”を届けています。
家を整えることは、自分と家族の未来を整えること––––。
今日もまた、わが家を少しでも心地よくしてみたくなる、そんな言葉です。

【INFORMATION】

YouTube「幸運すまいチャンネル」
チャンネル登録者数26万人。家相や風水を科学的な視点から解説し、具体的で実践しやすい住まいの整え方を発信している。
https://youtube.com/@yanokeizo

イラスト/足立有加 写真/ピクスタ

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