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オモコロライター・モンゴルナイフが語る恐山シスターズ・永田ママアクスタへのこだわり!オモコログッズ制作への愛【インタビュー】

  • 2025.11.21

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ゆるく笑える記事やラジオを発信し、さらにYouTubeでの動画配信も行うウェブメディア「オモコロ」。その運営会社である株式会社バーグハンバーグバーグで、ディレクター、デザイナー、そしてライターとマルチに活躍されているのがモンゴルナイフさんです。特に、彼女も深く関わるオモコロライターのグッズは多くの人が待ち望む大人気商品となっています。本インタビューでは、このグッズ制作のお話を中心に、モンゴルナイフさんのクリエイターとしての魅力に迫ります。

キャラクターのプロデュースみたいなところまでやれた達成感

――グッズ作りに携わるきっかけはなんでしたか?

弊社にはデザイナーさんがいるんですけど、運営しているコンテンツがいっぱいあるので、デザイナーさんが超絶忙しくなって、依頼したいのに日程が足りないという状況になってしまったんです。それで、「もう自分でやるしかない」と、てんやわんやでデザインも作るようになったんです。本当にがむしゃらにやっていたら、色々なことができるようになってきました!!! やはり、記事執筆とかと同じで、人間は追い詰められないと始められないってところがありますからね。語学の習得も、そういう状況でこそ花開くらしいですから! ワハハ!

――なるほど。今までに作ったグッズをご紹介いただけますか?

思い出があるのは、やっぱりこのアクスタですね。オモコロライターに、永田智っていう人と、ダ・ヴィンチ・恐山っていう人がいるんですけど。

以前、YouTubeチャンネルの「ふっくらすずめクラブ」で動画配信をしていたときに行ったメイク企画の評判が良かったんです。それで「またやりたいな」と虎視眈々と狙っていて……なので「もっかいやりたいから、これでグッズを作りませんか」と会議にねじ込んだんです。メイクの企画が、そのまま物理的なグッズとして飛び出してきたような感覚があって、個人的にとても嬉しかったです。自分でやったことが横軸に繋がっていく実感がありました♡

このグッズは、かなり気合を入れて制作したんです。ダ・ヴィンチ・恐山さんの場合は、ギャルと女子高生っぽいイメージで、もう二人キャラクターを作り上げました。メイクや髪型を考えたり、服装も自分で買い出しに行って、キャラクターのプロデュースみたいなところまでやれたので達成感がありました。

メイクをして写真を撮って加工、だけで終わらずに、CGで台座のデザインなども担当しました。想像したものを現実にするまで、全てに携われたんですよ。また、いろんな人が関わって一緒に作り上げられたことも感慨深いですねぇ。

あとは、匿名ラジオ(オモコロにて制作されているラジオ番組)のグッズのロゴを考えられたのが嬉しいなって思ってます。

スポーツっぽいロゴを作ってみたいと思ったんです。二人のロゴを作って、どんどんみんながさりげなく身につけられるものを作りたくて。去年はこのロゴを使ったバケットハットを作成しました。

――分かる人にだけ分かる、みたいな感じですよね。

そうそう。今までって、Tシャツとか、オモコロライターの顔を全面に出したデザインが多かったんです。だけど、買ってくれた人が職場の人とか友達に「これ何?」って言われたら、なんて説明しようか困っちゃうかもと思ったんですよ。なので、自分は「さりげないグッズ」を提唱してます。このTシャツもぱっと見何か分かんないけど、オモコロチャンネル(オモコロが運営しているYouTubeチャンネル)の撮影部屋なんですよ。チャンネルメンバーの名前も書いてあります。

――これは……永田さんの目ですか。

そう。子供の時に着てたBADBOYっていうブランドがあったんです。それをちょっとイメージしています。素材のために急に永田さんの目の前にiPhone持って行って「ちょ、すみません、素材……」って言って撮りました!

そんな感じでいっぱい任せてもらってます。今年は、「オモコロチャンネル サマースプラッシュ!!」というイベントで、グッズのアロハを全部手描きで作りました。一つ一つモチーフを描いて、組み合わせる形で。

当人も欲しいって言ってくれるグッズを作りたい

――絵やデザインの勉強は学生時代にされていたんですか?

デザインはちょっとかじってたんですけど、どっちかというと写真を学んでました。でも、そういう世界、デザイナーさんに憧れは持ってました。なので、社内で頑張ってたら、色々作らせてもらえるようになったのが嬉しいです。例えば、この「シッコマンインザパーティ」のグッズは、ストリートっぽいデザインだったのですが、その分野の知見が全くなかったので、まずは勉強から始めました。

グッズは、毎回系統が違うのでいっぱい勉強してます。この時はグラフィティアートを見に行ったりとかしました。ストリート系はやりすぎると良くないかなと思って、普通っぽくなっちゃったんですけどね。

そしてこれは、10月に開催した「オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!」の、名言日めくりカレンダーです。全ページデザインしたんですよ。素材をもらってから2日で全部作り上げたので、ホンマにてんやわんやで……。これは、結構好きなページです。

「オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!」のグッズもいっぱい作りました。自分もオモコロ読んだり動画見たりしてるので、同僚である前に、ファンでもあるんですよ。なので、読者の人や見てる人がどうしたら喜んでくれるかなって考えたときに、自分だったらどういうのが嬉しいかなみたいな気持ちでいつも作ってます。

――1つのグッズはどのくらいの期間で制作されるんですか?

1週間くらいですかね。モノによる、というのはあります。日めくりカレンダーは2日だし、「シッコマンインザパーティ」のタオルはグラフィティアートを見に行って勉強したあと1日でやりました〜!!! 「サマースプラッシュ!!」のアロハは1週間くらい。今年はイベントが多かったので、グッズを作ってって言われる機会が多かったですね。ネイルシールとかは自分発案で作らせてもらったりもしました。担当するグッズは、頼まれるものと、自分で立案するものと、どっちもあります。

――夏に出されていたラジオグッズは、オモコロで制作されている複数のラジオそれぞれの個性が際立っていて非常に魅力的でした。これらはどのように制作されているのでしょうか?

「音声放送」や「かまみく」は、自分達のやりたいことがはっきりしてるので、何を作るか相談して決めました。やりたいことが明確な人はそれで進めますが、そうでもないよっていう人は、グッズ制作班が案を出して後からチェックしてもらう感じです。ただ、グッズになっている人が「これはちょっと……」みたいに感じるのって、切ないじゃないですか。当人も欲しいって言ってくれるグッズを作りたいと思ってます。

――グッズ制作はお一人で担当されていらっしゃるんですか?

チームがあります。業者さんとやり取りしてくれる人、スケジュール切ってくれる人とか。私はガワを作る担当です。でも、ものによって人が足りないときは何でもやります。業者さんとやり取りもして、ガワも作って、みたいな。発売前のグッズの写真を撮るのは私担当なのでそれもやってます!

ぴゃみたいな彼氏がなかなか現れないですね♡

――ここからは、ウェブメディアOUR FEELでの連載のお話をお伺いしたいと思います。1年とちょっとの連載、おめでとうございます! また、noteも始められるなど、この頃は特に文字を書く活動に注力されている印象です。やはり、文字を書きたいという欲求がご自身の中にあったのでしょうか?

そうですね。このnoteとか始める直前まではYouTubeの動画配信の仕事をやってたんですよ。これから何をしようかなと考えたときに、ライターとして個人で請け負っていた仕事や、通常のライティング業をしていた時期を思い出したんです。そして、一度原点に返って、文字を書こうと思いました。再びオモコロライターとしての記事執筆をするためのリハビリになれば、という思いもありましたね。デザインとかの仕事が多くて、文字を書く習慣がなくなりつつあったので、そのリハビリです。そこから文字に興味が湧いてきたので、最近街の書道教室に行ったりしてます。お寺みたいなところに。筆を立てて持つよ〜ってところから教えてもらってます。

――OUR FEELの連載では、文字だけでなくプロフィール帳などの画像も制作されていますよね。

そうなんですよ。文字だけ書くかと思ったら、毎月色々作ったりしちゃってるんです。OUR FEELさんにお声掛けいただいたときに、まず、なんて可愛いサイトなのって思ったんですよ。こんなおしゃれなところから、一緒にやりませんかって声を掛けてもらったのがすごく嬉しかったんです。好きな漫画家さんの、和山やま先生の絵もトップにあって。それでお受けしたので、このおしゃれなサイトに恥ずかしくないように、頑張って画像作ってるところがあります。オモコロで書いている普段の記事でも、内容の方が大事だろって感じなんですけど、つい画像を載せちゃうんですよね。自分も、人のリール動画を見てて可愛い飾り文字とか作ってる人とか見ると、細かいところとかもこだわってる人なんだって感じで見ちゃうんです。なので、自分も作っちゃうところがあります。あとはAdobeが大好きだから……。

――そう思うとやっぱりライターでもありクリエイターでもありますよね。

そうですね。そうやって言っていただけるとかっこいいですね。昔、そういう仕事をやってる人に憧れがあったんです。東京って感じがするって思ったんですよ。自分もちょっとそういうのできていると思うと……うれしいすなぁ。

――OUR FEELにて『女の園の星』が好きというお話もされていましたし、『ゴールデンカムイ』の尾形百之助の香水を購入されるなど、幅広いコミックを読まれているご様子がうかがえます。現在、特にハマっている漫画はありますか?

いやー、最近漫画あんまり新作を読めてないんですよ。『A子さんの恋人』とか好きなやつをずっとこすってます。でも、自分はやっぱりホラーが好きなので、怖いやつは読んじゃいますね。『光が死んだ夏』とか『ニクバミホネギシミ』とか『訳アリ心霊マンション』とか。

でもね、やっぱり。ぴゃ(尾形百之助/『ゴールデンカムイ』)みたいな。彼氏がなかなか現れないですね♡ ワハハ! 尾形百之助には、狂わされる何かがありましたねぇ。私も影響されて、写真を撮るときに、尾形百之助の銃を構えるポーズをとってます。全然狙撃してないのに、意識して髪をかき上げたりして。自分に残るものがたくさんありました。本当に。

――ぴゃって呼んでらっしゃるんですね。尾形百之助のことを……。

ぴゃって呼ぶようになったのは、東京でやってた最初のゴールデンカムイ展がきっかけなんです。入場特典として、曜日によって違うキャラクターの色紙をもらえたんですよ。そこで並んでたときに、尾形百之助の日はなぜか毎回雨が降るみたいなことを列の前の人が話してたんです。「やっぱぴゃの日って雨だよね。ぴゃは泣いてるんだ」「分かる」みたいに。一人で雨に打たれながら「私も分かる」って思ってました。みんな、百之助の彼女なのね。私はおっかあだし、私は彼女でもあるし……みたいな感じです。本当に百之助の女ばっかり来てて。前の人がぴゃって、私より親しそうな名前で呼んでたのが気になって、私も真似してぴゃって呼ぶようにしました。

そんな感じでね。本当、こんなに狂わせてくれる人が、最近なかなかいないすね。昔は跡部様(『テニスの王子様』)が私を狂わせてくれたけど。ぴゃは、また違う、闇っていうか私が救わなきゃっていう感じで、母性が目覚めました。傷もあって、影もあってね。

――いまだに百之助にとらわれていらっしゃるんですね。

『ゴールデンカムイ』の連載終わっちゃったけど、なかなか忘れらんないすね。百之助のこと。あと、ぴゃのお陰で、山猫の写真を撮りに行くって、趣味ができたんで……。やっぱ、いろんなものを残してくれた。忘れられない男ですよ。

――記事にそう書かせていただきます。

ずっと付き合ってるんでね……!

取材・文=岩﨑彩乃、撮影=川口宗道

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