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【今週末は三連休】11月22日~24日の紅葉見頃はここ!まもなく見頃を迎えそうな全国の紅葉名所ガイド

  • 2025.11.21

11月も下旬を迎え、紅葉シーズンの後半にさしかかる今週末。平地の名所でも続々と紅葉の見頃を迎えはじめ、この三連休は紅葉狩りのベストタイミングだ。今回は、今見頃を迎えている名所や、今週末(11月22日(土)~24日(振休))に美しい光景を楽しめそうな全国の紅葉スポットをピックアップして紹介する。

見頃を迎えそうな紅葉名所をピックアップ※写真はメタセコイア並木の紅葉 画像提供:(公社)びわ湖高島観光協会
見頃を迎えそうな紅葉名所をピックアップ※写真はメタセコイア並木の紅葉 画像提供:(公社)びわ湖高島観光協会

※各スポットの見頃は2025年11月19日時点の情報です。最新の情報は公式サイト等をご確認ください。

※そのほかの内容は取材時点の情報です。また、写真は2024年以前のものです。

2025年の全国紅葉見頃状況の分布図(2025年11月19日現在)
2025年の全国紅葉見頃状況の分布図(2025年11月19日現在)

【東北】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【東北・宮城県】宮城県 松島離宮 / 歴史薫る十角三重塔と紅葉に包まれる、松島を映す庭園の絶景

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

紅葉と十角三重塔の織りなす「宮城県松島離宮 紅葉ライトアップ」/宮城県 松島離宮の紅葉 画像提供:松島離宮
紅葉と十角三重塔の織りなす「宮城県松島離宮 紅葉ライトアップ」/宮城県 松島離宮の紅葉 画像提供:松島離宮

2023年「JAPAN TRAVEL AWARDS」感動地に認定された宮城県松島離宮。松島離宮庭園やその先に広がる山々に植えられた、日本古来のイロハモミジ・ヤマモミジ計100本が彩りを添えて、宮城県松島離宮全体が紅く彩られており、その象徴でもある日本唯一の十角三重塔と真紅の紅葉が、特別に設置されたライトアップで幻想的に照らされている。また、照明学会から照明普及賞を受賞した庭園の水面にリフレクションするライトアップは幻想的な光景を創り出し、秋夜を特別なひとときとしてお迎えしている。

■【東北・宮城県】観瀾亭(松島) / 歴史ある建築物と紅葉を楽しむ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

古式ゆかしい建物に紅葉が映える/観瀾亭(松島)の紅葉 画像提供:松島町産業観光課観光班
古式ゆかしい建物に紅葉が映える/観瀾亭(松島)の紅葉 画像提供:松島町産業観光課観光班

宮城県にある観瀾亭(かんらんてい)は、伊達政宗が豊臣秀吉から拝領した伏見桃山城の一棟で、江戸の藩邸に移築したものを二代藩主忠宗が一木一石変えず松島に移したと伝えられる。江戸時代の終わりまでこの敷地内には藩主などに随行する侍の部屋、台所、馬屋など11棟あまりの建物が存在しており、観瀾亭はその中の一部分が現存しているもので国内でも貴重な建物である。秋の紅葉のスポットとしても知られ、例年10月中旬頃からイロハモミジなどが色づき始め、紅葉狩りを楽しむこともできる。

■【東北・福島県】滝川渓谷 / 心地よい滝の音を聞きながら眺める紅葉は格別

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

紅葉と滝のコラボレーションが素晴らしい/滝川渓谷(福島県)の紅葉 画像提供:矢祭町
紅葉と滝のコラボレーションが素晴らしい/滝川渓谷(福島県)の紅葉 画像提供:矢祭町

滝川渓谷は「東北最南端の秘境」とも呼ばれる景勝地で、全長3キロ、高低差約300メートルの遊歩道から、大小さまざまな滝が連続する珍しい景色を見ることができる。迫力ある滝の数々にモミジやカエデなどの紅葉した木々が彩りを添える、秋ならではの景色が楽しめる。遊歩道には1丁目~8丁目の案内板があり、滝を望める展望台も各所に設置。8丁目~山頂の「銚子の口滝」付近の紅葉が特に美しい。

【関東】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【関東・栃木県】太平山 / 関東平野を一望しつつ赤く色づくモミジを愛でる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

謙信平の紅葉の名所としても人気/太平山の紅葉 太平山
謙信平の紅葉の名所としても人気/太平山の紅葉 太平山

栃木市・蔵の街から西に約5キロに位置する太平山。山頂近くの謙信平の赤く色づいたモミジは息をのむ美しさで、紅葉の名所としても人気が高い。謙信平からは関東平野や秩父連山を見渡すことでき、周囲の峰々が霧に浮かぶ雄大な景観は「陸の松島」とも呼ばれる。秋晴れの日には、遠くに富士山が見えることも。例年11月中旬から下旬にかけて見頃となり、赤や黄色に色づく景色を楽しむことができる。

■【関東・群馬県】宝徳寺 / 眼前に広がる一幅の絵のような床もみじに時を忘れる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

本堂の床面に赤く映える幽玄の世界に心癒やされる/宝徳寺の紅葉 画像提供:宝徳寺
本堂の床面に赤く映える幽玄の世界に心癒やされる/宝徳寺の紅葉 画像提供:宝徳寺

室町時代、領主であった桐生正綱公により建立された群馬県桐生市にある禅寺。本堂の襖絵には今にも咆哮しそうな双龍が水墨画で描かれ、その正面では石と砂だけで自然の美を表した枯山水の庭園が静かな光をたたえる。種類の豊富な御朱印も宝徳寺の人気の理由の1つ。年間を通じてさまざまな行事が催されており、特に名高い床もみじは全国的にも珍しい。春には境内で可憐に咲くぼたんの花、夏には涼やかな音を奏でる風鈴のトンネル、秋には燃えるように赤く色づく100本以上のカエデが、季節の移ろいとともに緑から赤へと姿を変えていく床もみじと共演し、訪れる者の目を楽しませる。

■【関東・茨城県】筑波山 / 関東平野を一望できる紅葉スポット

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

赤や黄色のグラデーションが秋を感じさせる/筑波山の紅葉 画像提供:つくば観光コンベンション協会
赤や黄色のグラデーションが秋を感じさせる/筑波山の紅葉 画像提供:つくば観光コンベンション協会

男体山、女体山の2峰からなる筑波山は、標高の低い日本百名山の1つ。山頂から御幸ヶ原にかけてはブナをはじめとした落葉紅葉樹が多く、11月上旬から紅葉を楽しむことができる。また、筑波山神社そばのケーブルカー宮脇駅周辺の紅葉も見事。山頂へは登山コースのほか、ケーブルカー、ロープウェイを利用すれば山頂付近まで楽にアクセスできる。

■【関東・茨城県】花貫渓谷 / 川のせせらぎを聞きながら紅葉狩りを楽しむ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

紅葉に彩られる汐見滝吊り橋/花貫渓谷の紅葉 画像提供:高萩市
紅葉に彩られる汐見滝吊り橋/花貫渓谷の紅葉 画像提供:高萩市

大小さまざまな淵と滝が連なる渓谷。小滝沢キャンプ場から汐見滝吊り橋付近では、秋になるとモミジなどが見事に色づき、鮮やかな景色が広がる。全長60メートルの吊り橋を渡ると、眼下には汐見滝、さらに左右からは花貫川の清流沿いに茂る木々の枝がせり出し、紅葉を間近に感じることができる。例年、11月中旬から11月下旬頃が、紅葉の見頃の時期となる。

■【関東・茨城県】偕楽園 もみじ谷 / 日本三名園の秋は真っ赤に染まるもみじ谷の紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

モミジやカエデが園内を彩る/偕楽園 もみじ谷の紅葉 画像提供:偕楽園
モミジやカエデが園内を彩る/偕楽園 もみじ谷の紅葉 画像提供:偕楽園

1842年(天保13年)に水戸藩第九代藩主徳川斉昭によって造園され、金沢の兼六園、岡山の後楽園と並ぶ「日本三名園」の1つ。水戸市の中心部にありながら、四季折々に見頃を迎える植物が植えられているのも特徴。偕楽園拡張部のもみじ谷は紅葉の名所としても知られており、時期になると約170本の彩り豊かなモミジやカエデが訪れる人の目を楽しませる。また、もみじ谷にある池の水面に映る秋色の木々が美しく、季節の移り変わりを感じることができる。

■【関東・埼玉県】嵐山渓谷 / 燃えるようなモミジの紅葉が清流を染める

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

水面に映る彩りも楽しめる/嵐山渓谷の紅葉 画像提供:嵐山町観光協会
水面に映る彩りも楽しめる/嵐山渓谷の紅葉 画像提供:嵐山町観光協会

岩畳と槻川の清流、周囲の木々が織りなす見事な景観の嵐山(らんざん)渓谷。日本最初の林学博士・本多静六博士が当地を訪れた際、京都の嵐山の風景によく似ていると「武蔵国の嵐山(むさしのくにのあらしやま)」と言われたのが町名の由来。見どころは、槻川(つきかわ)を大きな石で渡る「飛び石」周辺、展望台周辺と与謝野晶子歌碑へ向かう遊歩道。秋には、周囲の木々が華やかに織りなす紅葉と、清流に映る彩りを楽しめる。

■【関東・東京都】国営昭和記念公園 / イチョウの黄葉とモミジの紅葉が彩り鮮やか

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

カナールイチョウ並木は人気の紅葉スポット/国営昭和記念公園の紅葉 画像提供:国営昭和記念公園
カナールイチョウ並木は人気の紅葉スポット/国営昭和記念公園の紅葉 画像提供:国営昭和記念公園

園内2カ所のイチョウ並木「かたらいのイチョウ並木(98本、300メートル)」と立川口「カナール沿い(106本、200メートル)」は、黄葉シーズンには黄金色のトンネルとなり人気の高いスポット。圧巻の景色を楽しめる。「日本庭園」ではカエデ類(約300本)が紅葉する。その他、園内の各所でケヤキやカツラ、ナンキンハゼなど広葉樹が色づき、季節の彩りを添える。それぞれに趣の異なる紅葉と黄葉を楽しむことができ、全身で秋を感じることができる。また、2025年10月30日から11月30日(日)(9時30分~16時30分)は「黄葉・紅葉まつり2025」を開催。

■【関東・東京都】秋川渓谷 / 清流の青さと紅葉の対比が美しい絶景の渓谷

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

秋川にかかる吊橋からのパノラマは別格/秋川渓谷の紅葉 画像提供:あきる野市観光まちづくり推進課
秋川にかかる吊橋からのパノラマは別格/秋川渓谷の紅葉 画像提供:あきる野市観光まちづくり推進課

秋川渓谷には鮮やかに色づく紅葉と清流の青さが作り出す見事なコントラストを堪能できるスポットが数多く点在。なかでも、檜原街道の十里木バス停から温泉施設 「秋川渓谷 瀬音の湯」へ続く歩行者専用の吊橋、石舟橋(写真)付近が絶景ポイントだ。紅葉を楽しんだあとは「秋川渓谷 瀬音の湯」で無料の足湯に浸かりながら散策の疲れを癒やすことができる。

■【関東・千葉県】成田山新勝寺 成田山公園 / 広大な敷地で約250本の紅葉を楽しめる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

見る場所を変えるたび紅葉の彩りが微妙に変化して、風情を感じさせる/成田山新勝寺 成田山公園の紅葉 画像提供: (一社)成田市観光協会
見る場所を変えるたび紅葉の彩りが微妙に変化して、風情を感じさせる/成田山新勝寺 成田山公園の紅葉 画像提供: (一社)成田市観光協会

成田山新勝寺境内に広がる約16万5000平方メートルの大きな公園。四季折々の表情を楽しむことができる憩いの場として、成田山参詣者や市民から親しまれている。紅葉の見頃となる11月中旬から12月上旬には、色鮮やかに染まったモミジやイチョウ、クヌギなど約250本を観賞できる。特に、園内の成田山書道美術館周辺や竜智の池付近は紅葉の撮影スポットとして人気だ。池の水面に映し出された様子は雅やかで、時間がゆっくりと感じられ、勾配のある散策路では、足を進めるたびに目まぐるしく変化する風景を楽しむことができる。

■【関東・神奈川県】箱根美術館 / 紅葉が彩る芸術郷

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

苔の緑と紅葉のコントラストが鮮やかな苔庭/箱根美術館の紅葉 画像提供:箱根美術館
苔の緑と紅葉のコントラストが鮮やかな苔庭/箱根美術館の紅葉 画像提供:箱根美術館

日本古陶磁器を中心に展示する箱根美術館には、国の名勝に指定された庭園「神仙郷」がある。秋の紅葉の時期は美しく、200本以上のモミジが11月に入ると一斉に色づき始める。特に苔庭は、10日前後から中旬を中心に、苔の緑と紅葉の鮮やかなコントラストを楽しむことができる。紅葉が彩どる茶室 真和亭では、抹茶(和菓子つきで800円)を提供している。11月中は無休で開館。

【甲信越】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【甲信越・山梨県】名勝 猿橋 / 日本三奇橋の1つ「甲斐の猿橋」

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

優れた建築技法も魅力の1つ/名勝 猿橋の紅葉 画像提供:大月市
優れた建築技法も魅力の1つ/名勝 猿橋の紅葉 画像提供:大月市

歌川広重の浮世絵「甲陽猿橋之図」にも描かれた「岩国の錦帯橋」「木曽の棧(かけはし)」と並ぶ日本三奇橋の1つ。橋脚を使わずに両岸から張り出した4層のはね木によって支えられている。秋の紅葉の時期も美しく、例年11月にかけてモミジ、ケヤキ、イチョウが見頃を迎え、周囲を錦秋に染め上げるさまは、息を飲むほど美しい景色だ。

■【甲信越・山梨県】四尾連湖 / 神秘と紅葉につつまれた四尾連湖

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

四尾連湖の湖面に紅葉が映し出される/四尾連湖の紅葉 画像提供:市川三郷町
四尾連湖の湖面に紅葉が映し出される/四尾連湖の紅葉 画像提供:市川三郷町

四尾連湖(しびれこ)は標高850メートル、周囲1.2キロの山上湖で、山梨県でも有数の景勝地。古くは、富士山麓の山中・河口・西・精進・本栖の富士五湖と泉端・明見湖と共に龍神が祀られ、富士内八海の霊場の1つに数えられていた。秋には湖の周辺から山の斜面まで徐々に紅葉が広がっていき、観光客やキャンプに来た人々の心を癒やしている。ほかにも、サップ体験やクルージングツアーも開催している。

■【甲信越・山梨県】福士川渓谷 / 南アルプスから流れる川がつくる渓谷

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

川面に紅葉が映し出される様は美しい/福士川渓谷の紅葉 画像提供:南部町
川面に紅葉が映し出される様は美しい/福士川渓谷の紅葉 画像提供:南部町

篠井山、青笹山など南アルプスの山々を源流とする、福士川が刻み込んだ渓谷。例年、11月中旬から12月上旬にかけて、ヤマモミジを中心に、カエデやイロハモミジなどさまざまな樹木の紅葉が楽しめる。周辺には日帰り温泉施設の奥山温泉があるので、紅葉を眺めたあとはゆっくり温泉で体を休めることができる。

■【甲信越・長野県】名勝 天龍峡 / 水面が映す、岩肌を彩る紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

紅葉が彩る絶景を望む/名勝 天龍峡の紅葉 画像提供:天龍峡温泉観光協会
紅葉が彩る絶景を望む/名勝 天龍峡の紅葉 画像提供:天龍峡温泉観光協会

多くの文化人に愛された、長野県の名勝天龍峡。秋には、峡谷の岩肌に広がるモミジやドングリ、ドウダンツツジなどの紅葉が水面に映える様子が素晴らしい。紅葉は、例年10月下旬頃から色づき始め、11月上旬から中旬頃に見頃となる。天竜川下りの舟上から、峡谷の錦織りなす紅葉を見ることができる。

■【甲信越・新潟県】弥彦公園(もみじ谷) / 朱色の観月橋と鮮やかに色づいた紅葉が見事

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

朱色の観月橋と紅葉のコントラストが美しい/弥彦公園(もみじ谷)の紅葉 画像提供:弥彦村役場観光商工課
朱色の観月橋と紅葉のコントラストが美しい/弥彦公園(もみじ谷)の紅葉 画像提供:弥彦村役場観光商工課

滝や渓流、トンネルなど日本の風情を感じられる公園。約4万坪におよぶ広大な園内の秋は、最も美しく鮮やかに彩られる季節で、朱色に塗られた観月橋と紅葉が織りなす景色が訪れる人の心を和ませる。例年、11月上旬から下旬にかけて木々が色づく。また、「もみじ谷」は観光の名所としても知られ、景観と調和がとれた厳かな空間に包まれたさまは壮観だ。

夜にはライトアップが実施され、辺り一面が幻想的な世界に変わる。ライトアップ期間は2025年10月31日~11月30日(日)の17時~21時。

【北陸】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【北陸・石川県】那谷寺 / 白い奇岩と紅葉のコントラストが鮮やか

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

国名勝に指定されている奇岩遊仙境の展望は絶景/那谷寺の紅葉 画像提供:那谷寺
国名勝に指定されている奇岩遊仙境の展望は絶景/那谷寺の紅葉 画像提供:那谷寺

2015年にフランスの旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に石川県南加賀から初めて掲載され、一つ星に格付けされた寺院。23万平方メートルの境内には重要文化財が点在するほか、紅葉時にはイロハモミジ、ヤマモミジ、ハウチワカエデなどが赤々と色づき、白い奇岩遊仙境(国名勝指定)の岩肌に映える。

展望台から眺める奇岩遊仙境の展望は絶景。岩肌と紅葉の織りなす風景は、角度によってさまざまな表情を見せるので、長くじっくりと楽しめる。例年、10月下旬頃から色づき始め、11月上旬から11月下旬頃にかけてが紅葉の見頃となる。

■【北陸・石川県】特別名勝 兼六園 / 国指定特別名勝の移り変わる風景

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

徽軫灯籠付近は水面に紅葉の色が水面に映り、趣きある風景になる/特別名勝 兼六園の紅葉 画像提供:石川県金沢城・兼六園管理事務所
徽軫灯籠付近は水面に紅葉の色が水面に映り、趣きある風景になる/特別名勝 兼六園の紅葉 画像提供:石川県金沢城・兼六園管理事務所

石川県金沢市にある兼六園は、国指定特別名勝で日本三名園の1つ。江戸時代の代表的な林泉回遊式庭園で、春は桜、夏は木々の緑、秋は紅葉、冬は雪吊りと四季折々の風景が楽しめる。紅葉はモミジ類約340本、桜約400本、ケヤキ約50本、その他、ニシキギ、ドウダンツツジなどがある。赤や黄色に色づいた紅葉により、園内は趣深い雰囲気に包まれる。例年、11月上旬から11月下旬頃が、紅葉の見頃となる。

■【北陸・福井県】西山公園 / 県内最大約1600本のモミジが彩る

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

県内最大級の約1600本のモミジが園内を彩る/西山公園の紅葉 画像提供:鯖江市
県内最大級の約1600本のモミジが園内を彩る/西山公園の紅葉 画像提供:鯖江市

日本の歴史公園100選に認定される、福井県鯖江市のシンボル公園。桜やツツジ、モミジなどが植栽され、1年を通して色とりどりに変わりゆく景色が楽しめる。公園内には、動物園や庭園、遊具などが設けられ、子どもも大人も一緒に遊べる場所となっている。紅葉は11月中旬から見頃となり、県内最大級の約1600本のモミジが園内を彩る。西山公園祈りの道の景色がおすすめだ。例年、紅葉期間中の11月頃にはライトアップが実施される。

■【北陸・福井県】国名勝 養浩館庭園 / 紅葉に染まる水面を眺めながら、ゆったりくつろぐ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

色鮮やかな木々を映し出す水鏡/国名勝 養浩館庭園の紅葉 画像提供:福井市文化振興課
色鮮やかな木々を映し出す水鏡/国名勝 養浩館庭園の紅葉 画像提供:福井市文化振興課

福井藩主松平家の別邸である養浩館庭園。米国の日本庭園専門誌が選ぶ日本庭園ランキングにおいて、18年連続10位以内にランクインするなど、国内外から高い評価を得ている。広い池に浮かぶように建つ数寄屋造りの座敷から、舟遊びをしている気分でゆったりと庭園を眺めることができるのが特徴の1つ。水面に映る紅葉が美しい。2025年11月1日から11月30日(日)の金・土・日・祝 ・振替休日(日没後~20時30分、入園は30分前まで)に、秋のライトアップを開催。

■【北陸・福井県】大原山・西福寺 / 北陸きっての名刹の庭園で美しき紅葉を鑑賞

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

名勝に指定された庭園で日光を浴びた紅葉が赤く輝く/大原山・西福寺の紅葉 画像提供:大原山・西福寺
名勝に指定された庭園で日光を浴びた紅葉が赤く輝く/大原山・西福寺の紅葉 画像提供:大原山・西福寺

浄土宗きっての名刹。家康公の孫が住職を務めたことより越の秀嶺(こしのしゅうれい)とよばれる。福井藩初代藩主・結城秀康公寄進の書院のほか、一乗谷から移された阿弥陀堂、現在修理中の御影堂が重要文化財。この2つの本堂をつなぐ四修回廊から眺める書院庭園は山がせまり池や石灯篭の配置が美しく極楽浄土をあらわしている。国指定名勝に指定されながらも散策が可能。2032年(令和14年)までは210年ぶりの御影堂の大修復が行われ、不定期で見学会がある。四季折々でさまざまな表情を見せてくれる庭園は11月中旬頃がいちばんの見頃。

【東海】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【東海・静岡県】修善寺自然公園 もみじ林 / 密集した紅葉の木々が頭上を彩る

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

赤や黄色に染まったモミジがたくさん/修善寺自然公園 もみじ林の紅葉 画像提供:伊豆市観光協会 修善寺支部
赤や黄色に染まったモミジがたくさん/修善寺自然公園 もみじ林の紅葉 画像提供:伊豆市観光協会 修善寺支部

静岡県伊豆市に位置し、1万平方メートルの敷地に約1000本の紅葉群生林がある修善寺自然公園。紅葉は1924年(大正13年)町制施行記念として植樹され、「もみじ林」という名前で親しまれている。イロハカエデ、トウカエデ、オオモミジなどが代表種で、遊歩道を歩きながら紅葉を間近に感じられる。秋の紅葉の時期も美しく、見頃の11月中旬から12月上旬にかけて、赤から黄色まで絶妙に色合いを変えながら頭上を彩る紅葉は見応えがある。

■【東海・静岡県】寸又峡 / エメラルドグリーンの川面に紅葉が映える

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

夢のつり橋の全容。混雑時は人数制限あり/寸又峡の紅葉 画像提供:川根本町観光交流課
夢のつり橋の全容。混雑時は人数制限あり/寸又峡の紅葉 画像提供:川根本町観光交流課

静岡県大井川支流の寸又川の峡谷で、秋には木々が赤や黄色に色づき、鮮やかな景観が楽しめる。夢のつり橋や、かつて森林鉄道が通っていた飛龍橋などからの眺望は見事。温泉街から、夢のつり橋、飛龍橋をめぐる遊歩道コースが整備されており、約90分で周遊できる。

■【東海・愛知県】香嵐渓 / 約3000本のモミジが巴川の川面を美しく彩る

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

水面に映り込む紅葉の景観美は見事/香嵐渓の紅葉 画像提供:豊田市足助観光協会
水面に映り込む紅葉の景観美は見事/香嵐渓の紅葉 画像提供:豊田市足助観光協会

愛知県豊田市にある香嵐渓の紅葉は、1634年(寛永11年)頃に香積寺第11世住職三栄和尚がスギやモミジを手植えしたのが始まりとされる。大正末期から昭和初期には、住民のボランティアでモミジの大植樹が施された。イロハモミジ、オオモミジなど11種のカエデが約3000本あると言われており、秋になると赤や黄色に色づく景色は壮観。例年、11月中旬から11月下旬頃にかけて山全体の約3000本のモミジが一斉に色づき、巴川の川面を美しく彩る。夜には山全体がライトアップされ、昼間とはまた違った幻想的な景色が見られる。

■【東海・愛知県】犬山 寂光院 / 尾張のもみじでらの別名で親しまれる名所

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

本堂を彩る深紅のモミジ/犬山 寂光院の紅葉 画像提供:寂光院
本堂を彩る深紅のモミジ/犬山 寂光院の紅葉 画像提供:寂光院

愛知県犬山市の寂光院は、別名「尾張のもみじでら」と呼ばれ、秋の紅葉スポットとしても知られている。巨木を含む約1000本の樹木が、例年、11月中旬~12月上旬にかけて鮮やかに色づき、紅葉が見頃を迎える。2025年11月8日から12月7日(日)の期間は、もみじまつりを開催。

■【東海・愛知県】くらがり渓谷 / 渓谷一帯を赤や黄に染める自然美を堪能

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

渓流沿いに橋を望む紅葉/くらがり渓谷の紅葉 画像提供:岡崎市役所
渓流沿いに橋を望む紅葉/くらがり渓谷の紅葉 画像提供:岡崎市役所

愛知県岡崎市にある、本宮山県立自然公園の南西部の標高250メートルから600メートルの間に位置する景勝地。手つかずの自然が残る渓流で、秋は赤黄に染まる紅葉が渓谷を彩る。例年11月中旬頃からカエデやクヌギ、ケヤキなどが色づき始め、12月上旬頃にかけて見頃を迎える。また、2025年11月15日から30日(日)の期間は、くらがり渓谷紅葉まつりを開催。また、2025年11月8日から30日(日)は駐車場が有料(500円)。交通渋滞、駐車場不足が懸念されるため、乗り合わせやバスの利用を推奨。

■【東海・岐阜県】養老公園 / 養老の滝まで続くモミジのトンネル

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

真っ赤に染まった木々が立ち並ぶ/養老公園の紅葉 画像提供:養老町観光協会
真っ赤に染まった木々が立ち並ぶ/養老公園の紅葉 画像提供:養老町観光協会

「滝の水が酒に変わった」という孝子伝説で知られる「養老の滝」を中心とした公園。養老鉄道養老駅から、公園の奥にある高さ30メートル幅4メートルの名瀑・養老の滝までは徒歩で約40分ほどの道のり。鮮やかに色づいたカエデやイチョウが遊歩道を囲むようにして左右に植えられており、まるで紅葉のトンネルのよう。遊歩道の先にある壮大な養老の滝と、赤や黄色の紅葉のコラボレーションは必見。

■【東海・岐阜県】恵那峡県立自然公園 / 大自然が創る芸術、秋は湖面を彩る紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

モミジ、カエデなどが湖を鮮やかに彩る/恵那峡県立自然公園の紅葉 画像提供:恵那市観光協会
モミジ、カエデなどが湖を鮮やかに彩る/恵那峡県立自然公園の紅葉 画像提供:恵那市観光協会

大自然が創る芸術の美しさに満ちた恵那峡。恵那峡は約100年前に大井ダムで木曽川をせき止めて作られた人造湖があり、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は水鳥が多く集まり、四季を通じてさまざまな景観を堪能できる。天然記念物の傘岩周辺ではモミジが色濃く紅葉し、湖面を彩る。「飛騨・美濃紅葉33選」に選ばれた紅葉の名所としても知られる。例年の紅葉の見頃は、11月上旬から中旬頃にかけて。

■【東海・岐阜県】大矢田神社もみじ谷 / 約3000本の樹林が色づく絶景

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

社殿の精巧な彫刻と紅葉の対比が見事/大矢田神社もみじ谷の紅葉 画像提供:(一社)美濃市観光協会
社殿の精巧な彫刻と紅葉の対比が見事/大矢田神社もみじ谷の紅葉 画像提供:(一社)美濃市観光協会

社殿に彫られた市内随一の豪華な彫刻が特徴の、大矢田神社。その境内の楓谷にはヤマモミジなど約3000本のモミジの木があり、神社本殿への登り口の石段から社殿東側一帯の谷川沿いの美しい自然林は国指定天然記念物でもある。11月中旬から12月上旬には赤や黄色に色づき、「飛騨・美濃紅葉33選」にも選ばれた美しい紅葉を見ることができる。

■【東海・三重県】赤目四十八滝 / 赤目五瀑をはじめ大小さまざまな滝が点在

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

滝に紅葉が加わり、いっそう豊かな景観が楽しめる/赤目四十八滝の紅葉 画像提供:赤目四十八滝渓谷保勝会
滝に紅葉が加わり、いっそう豊かな景観が楽しめる/赤目四十八滝の紅葉 画像提供:赤目四十八滝渓谷保勝会

約4キロにわたる赤目渓谷は、室生火山群が多年にわたる風化浸食作用により現出した柱状節理の断崖絶壁に挟まれ、赤目五瀑と呼ばれる不動滝、千手滝、布曳滝、荷担滝、琵琶滝をはじめ大小さまざまな滝が点在する。春はヤマザクラ、ヤマブキ、ツツジ、初夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色に氷瀑と、四季それぞれに趣を変えていく。秋の紅葉ではイロハモミジ、カエデ、ヤマザクラなどを楽しむことができ、長坂山へのトレッキングコースからは渓谷と赤く染まった山並みを一望できる。

【関西】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【関西・京都府】永観堂 禅林寺 / 多宝塔を紅葉が包み込む

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

橋を彩る深紅の紅葉/永観堂 禅林寺の紅葉 画像提供:京都 禅林寺蔵
橋を彩る深紅の紅葉/永観堂 禅林寺の紅葉 画像提供:京都 禅林寺蔵

京都府京都市の永観堂は紅葉の名所としても知られ、特に山の中腹にあり境内の最も高い場所にある多宝塔を、秋になると紅葉が包み込む幻想的な光景は必見だ。数ある京都紅葉名所の中でも、古今和歌集に「もみじの永観堂」と詠まれるほどの紅葉の美しさで、約3000本のモミジが池泉回遊式庭園や多宝塔などを飾る。垣のようにはりめぐらされた岩に紅葉が映える様子は、岩垣もみじと呼ばれている。紅葉は例年、11月中旬から11月下旬頃にかけてが見頃となる。

■【関西・京都府】大本山 東福寺 / 通天橋から望む渓谷に広がる紅葉は圧巻

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

紅葉シーズンには色鮮やかな景観が広がる/大本山 東福寺の紅葉 画像提供:大本山 東福寺
紅葉シーズンには色鮮やかな景観が広がる/大本山 東福寺の紅葉 画像提供:大本山 東福寺

本堂と普門院、開山堂を結ぶ通天橋には、通天紅葉と呼ばれる、葉が3つに分かれて黄金色になるカエデ数十本が見られる。また、通天橋から見下ろす紅葉は絶景として名高く、シーズンには鮮やかな渓谷美を堪能できる。20万平方メートル以上の広大な境内には、国宝に指定されている三門や、苔と敷石が市松模様をつくる本坊庭園など見どころも豊富だ。また、虹の苔寺と言われる境外塔頭「光明院」の「波心の庭」は、紅葉時期だけの限定公開。例年、11月下旬から12月上旬頃にかけてが、紅葉の見頃の時期となる。

■【関西・京都府】高雄(神護寺) / 紅葉越しに見る神護寺の荘厳さはひときわ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

広大な境内が紅葉一色に染まるさまは必見/高雄(神護寺)の紅葉 画像提供:神護寺
広大な境内が紅葉一色に染まるさまは必見/高雄(神護寺)の紅葉 画像提供:神護寺

高雄、槇尾、栂尾(とがのお)は三尾と言われ、いずれも京都府京都市北西部の紅葉の名所として知られる。特に高雄山の中腹にある神護寺は、京都市内でも早めに色づき始める、京都屈指の紅葉の名所。秋には、山門への古びた石段に赤や黄のカエデが葉を落とす風景や、境内に入ると葉の合間にお堂や塔が見え隠れする情趣たっぷりの景色が楽しめる。また有名なかわら投げは、ここ神護寺が発祥とされており、境内西の地蔵院から谷に飛ばすことで家内安全を祈る。

■【関西・滋賀県】メタセコイア並木 / 約500本のメタセコイアと直線道路が造り出す絶景

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

メタセコイアのトンネルはまるで異世界のよう/メタセコイア並木の紅葉 画像提供:(公社)びわ湖高島観光協会
メタセコイアのトンネルはまるで異世界のよう/メタセコイア並木の紅葉 画像提供:(公社)びわ湖高島観光協会

果物狩りができる農業公園マキノピックランドから、キャンプやスキーを楽しめるマキノ高原へ約2.4キロにわたって続くメタセコイア並木。道の両側に植えられた約500本のメタセコイアは、秋になると美しく紅葉し、黄色からレンガ色に徐々に染まる。例年11月下旬~12月上旬ごろが見頃となる。円錐型のメタコセイア並木とまっすぐに延びる道路が造り出す対称形の整った景観は、遠景となる野坂山地の山々ともに調和し、新・日本街路樹百景にも選ばれている。

■【関西・滋賀県】西教寺 / 参道は真っ赤に染まった圧巻のもみじトンネル

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

参道が真っ赤なモミジトンネルになる/西教寺の紅葉 画像提供:西教寺
参道が真っ赤なモミジトンネルになる/西教寺の紅葉 画像提供:西教寺

聖徳太子によって創建された比叡山麓にある西教寺(さいきょうじ)は、知る人ぞ知る紅葉の名所。明智光秀の墓所があり、菩提寺としても知られている。明智光秀の居城だった坂本城や、豊臣秀吉の居城だった伏見城の遺構も見ることができる。本堂・御本尊・客殿などは重要文化財に指定されている。2025年は10月25日から12月14日(日)の期間、当寺を創建した聖徳太子ご木像を特別ご開扉。また、比叡山開祖最澄が唐より薬用として持ち帰ったといわれる坂本菊を使った「菊御膳」(要予約)の提供も行っている。

■【関西・奈良県】奈良公園 / 紅葉と常緑樹のコントラストが鮮やか

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

イチョウの中にシカが佇む風景は絵本のよう/奈良公園の紅葉 画像提供:奈良公園事務所
イチョウの中にシカが佇む風景は絵本のよう/奈良公園の紅葉 画像提供:奈良公園事務所

古都・奈良の顔で、国の天然記念物にも指定されている、野生のシカが生息していることでもおなじみの奈良公園。約511万平方メートルの巨大な敷地に、春日大社、興福寺、東大寺、国立博物館、正倉院など数々の社寺や文化施設が隣接する都市公園だ。若草山の山容を望む見事な景観が特徴で、秋になると桜やイチョウの木々が美しい紅葉の表情を見せる。紅葉の様子も各スポットごとに異なるので、さまざまなスポットをめぐりながら楽しむことができる。なお、紅葉時期は平日も周辺のパーキングはすぐに満車になるため、公共交通機関またはパーク&ライドがおすすめ。

■【関西・奈良県】談山神社 / 3000本のカエデが圧巻

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

カエデやイチョウが織り成す赤と黄のコントラストを楽しめる/談山神社の紅葉 画像提供:談山神社
カエデやイチョウが織り成す赤と黄のコントラストを楽しめる/談山神社の紅葉 画像提供:談山神社

談山神社は、多武峰(とうのみね)の山中に、木造で唯一現存している十三重の塔と、大小さまざまな社殿が配置されている。鎌足公と中大兄皇子が蹴鞠会で出会ったことにちなんで毎年11月3日に行われるけまり祭りが特に有名で、秋は3000本ものカエデに包まれる情景が美しい。紅葉の見頃は例年11月中旬から12月上旬。2025年11月14日から12月7日(日)の間は、紅葉の夜間ライトアップも行われる。

■【関西・大阪府】箕面公園 / 大滝、紅葉、名刹を一度に楽しめる国定公園

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

深紅の紅葉と迫力の滝のコントラストが美しい/箕面公園の紅葉 画像提供:箕面市観光協会
深紅の紅葉と迫力の滝のコントラストが美しい/箕面公園の紅葉 画像提供:箕面市観光協会

「森林浴の森百選」の1つである明治の森箕面国定公園では、秋の紅葉の時期には、箕面大滝(大阪府で唯一の「日本の滝百選」)、勝尾寺、瀧安寺、西江寺などで、イロハモミジやヤマモミジ、オオモミジなどの紅葉が楽しめる。見頃は11月中旬~12月上旬で、大滝周辺は色づきが少し遅め。また、勝ち運の寺として有名な勝尾寺は、境内のいたるところに小さなダルマ(みくじ)が置かれ、奉納棚には願いが成就した勝ちダルマが所狭しと並んでいる。

一方、瀧安寺は宝くじ発祥の地で芸能・財運の御利益があり、本堂の弁財天は日本最初で最古といわれている。限定の「箕面富スクラッチおみくじ」も販売されている。西江寺は夫婦和合・縁結びに御利益があり、恋愛成就お守り「懸想文」が有名。写経や瞑想など寺活も可。2025年11月15日~12月7日(日)には、明治の森箕面国定公園もみじまつりを開催。

■【関西・大阪府】大阪城公園 / 天守閣と園内各所で見られる紅葉の雄大なコラボ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

天守閣を中核に据えた、歴史のロマンがあふれる公園だ/大阪城公園の紅葉 画像提供:大阪城パークセンター
天守閣を中核に据えた、歴史のロマンがあふれる公園だ/大阪城公園の紅葉 画像提供:大阪城パークセンター

大阪府にある、13棟の重要文化財をはじめ、多数の史跡や伝承地が点在し、梅林や西の丸庭園が四季折々の表情を見せる都市公園。天守閣前の推定樹齢約300年の大イチョウ、公園東側の外周園路に約1キロ続くイチョウ並木、園内各所のケヤキ、モミジなどが11月上旬頃から鮮やかに色づき始める。国内外から観光客が訪れるほか、ランニングやウォーキングなどのスポーツや音楽を楽しめるので、住民の憩いの場にもなっている。

■【関西・兵庫県】姫路城西御屋敷跡庭園 好古園 / 江戸時代の情緒が漂う日本庭園で雅な秋を

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

大池に映る錦色の紅葉が幽玄な世界を演出する/姫路城西御屋敷跡庭園 好古園の紅葉 画像提供:一般財団法人姫路市まちづくり振興機構
大池に映る錦色の紅葉が幽玄な世界を演出する/姫路城西御屋敷跡庭園 好古園の紅葉 画像提供:一般財団法人姫路市まちづくり振興機構

世界遺産にも登録されている姫路城を借景にした、池泉回遊式の日本庭園。3万平方メートルを超える敷地面積を持ち、江戸時代の風情を醸し出す景観から、時代劇やドラマのロケ地としても使われる。秋には、姫山樹林を借景に大滝と大池の眺めを紅葉と共に楽しめる潮音斎や築山池泉の庭などといった紅葉ポイントがあり、園内の活水軒では庭の紅葉を見ながら食事を味わうこともできる。例年の紅葉の見頃は、11月中旬から下旬頃にかけて。

【中国】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【中国・岡山県】津山城(鶴山公園) / 秋に色づく紅葉を堪能

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

城跡に一面の紅葉が彩るさまは日本情緒を感じさせる/津山城(鶴山公園)の紅葉 画像提供:津山市観光協会
城跡に一面の紅葉が彩るさまは日本情緒を感じさせる/津山城(鶴山公園)の紅葉 画像提供:津山市観光協会

森蘭丸の弟、森忠政が築城した津山城の城跡公園。西日本有数の桜の名所として有名だ。秋の紅葉も趣きがあり、11月中旬から下旬に見頃を迎えるモミジやカエデが美しく色づく。2025年11月15日~24日(振休)には津山城もみじまつりが開催。期間中はご当地グルメ・ステージイベントなどが実施される。また、17時~21時にはライトアップも行われる予定だ。

■【中国・岡山県】宇甘渓(うかんけい) / 小径を歩きながらの観賞もおすすめ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

水面に映る赤い橋と紅葉が美しい/宇甘渓の紅葉 画像提供:吉備中央町 協働推進課
水面に映る赤い橋と紅葉が美しい/宇甘渓の紅葉 画像提供:吉備中央町 協働推進課

旭川の支流、宇甘川(うかいがわ)が極度に狭まり激流が岩を削る景観は、奇岩・音岩に加え、モミジ、カエデ、ウルシ、アカマツなど四季折々の表情を生み出す。特に秋の紅葉と宇甘渓のシンボル「赤橋」とのコラボは絶景だ。また、句碑が並ぶ川柳の小径も見どころとなっている。

■【中国・広島県】佛通寺 / 西日本屈指の禅道場が色づくモミジで覆われる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

県内屈指の紅葉の名所として多くの参拝者や観光客が訪れる/佛通寺の紅葉 画像提供:三原観光協会
県内屈指の紅葉の名所として多くの参拝者や観光客が訪れる/佛通寺の紅葉 画像提供:三原観光協会

臨済宗佛通寺派の大本山、佛通寺は、西日本を代表する禅道場として名高い。さらに、広島県内でも有数の紅葉の名所として知られ、秋の紅葉の季節には多くの参拝者や観光客で賑わう。例年11月上旬頃からモミジやカエデなどが色づき始める。なお、2025年11月15日から12月7日(日)の9時~17時は佛通寺の交通規制で一方通行となり、11月22日(土)・23日(日)・24日(振休)・29日(土)・30日(日)は高坂自然休養村管理センターから佛通寺第2駐車場までの区間に無料シャトルバスが運行される。また、紅葉シーズンのみ拝観料大人500円が必要(大学生以下無料)、駐車料金は普通車500円、バス3000円。

■【中国・広島県】尾関山公園 / 秋はモミジの紅葉と月見が楽しめる都市公園

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

頭上と地面一面が燃えるような赤に包まれる/尾関山公園の紅葉 画像提供:(一社)三次観光推進機構
頭上と地面一面が燃えるような赤に包まれる/尾関山公園の紅葉 画像提供:(一社)三次観光推進機構

広島県三次市にあり、春は桜やツツジ、初夏は青葉、秋はモミジと月見、冬は雪景と、四季折々の姿が美しい都市公園。江戸時代、浅野家三次藩の下屋敷が置かれていた場所で、頂上には天文台が設けられていた。現在は、その跡に展望台があり市街の街並みや江の川の流れを一望することができる。2019年にオープンした「日本妖怪博物館」は徒歩圏内にある。秋の紅葉の時期も美しく、例年10月下旬頃からモミジなどが色づき始め、11月中旬頃にかけて見頃を迎える。

■【中国・広島県】温井ダム周辺 / 堤高156メートルのダムの迫力とダム湖に映える紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

大迫力のダムと共に紅葉が楽しめる/温井ダム周辺の紅葉 画像提供:温井ダム管理所
大迫力のダムと共に紅葉が楽しめる/温井ダム周辺の紅葉 画像提供:温井ダム管理所

広島県の温井ダムは、アーチ式コンクリートダムとして日本で2番目の高さ(堤高156メートル)を誇るダム。秋になると、龍姫湖(りゅうきこ)の湖面に紅葉が映える。また、さらに足を伸ばすと滝山峡などの紅葉スポットがある。温井ダム周辺の紅葉は、毎年10月下旬から11月中旬まで見頃を迎える。ダムの展望デッキや温井自然生態公園からなど、どの場所からでも楽しむことができる。

■【中国・島根県】由志園 / 山陰最大級の紅葉ライトアップを堪能

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

水鏡に映り込む逆さ紅葉は必見/由志園の紅葉 画像提供:由志園
水鏡に映り込む逆さ紅葉は必見/由志園の紅葉 画像提供:由志園

広さ4万平方メートル以上におよぶ山陰最大級の池泉回遊式日本庭園は、県木の黒松と池泉、築山で形づくられた出雲国の箱庭とも呼べる場所だ。秋の園内は紅葉であふれ、300本以上のイロハモミジやドウダンツツジなどを鑑賞することができる。水鏡に映り込む逆さ紅葉も見応え十分。日中はもちろん、ライトアップされた夜の紅葉も美しい。

■【中国・山口県】大寧寺 / 赤い橋を引き立たせるように広がる紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

川沿いは鮮やかに色づいた木々とせせらぎが一緒に楽しめる/大寧寺の紅葉 画像提供:一般社団法人長門市観光コンベンション協会
川沿いは鮮やかに色づいた木々とせせらぎが一緒に楽しめる/大寧寺の紅葉 画像提供:一般社団法人長門市観光コンベンション協会

1410年(応永17年)創建と伝わる曹洞宗屈指の名刹。境内は広く、江戸時代に再建された本堂、かつての山門の礎石、戦国武将の大内義隆が顔を映して最期を悟ったと伝わる姿見の池、かぶと掛けの岩などがある。寺の前を流れる大寧寺川に架かる赤い虎渓橋を引き立たせるように紅葉が広がっており、撮影ポイントとしても人気だ。秋になると、イロハモミジ、イチョウなど約120本がきれいに色づく。

■【中国・山口県】長府庭園 / 約3万平方メートルの敷地に150本以上のモミジが色づく

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

池に映り込む紅葉の水鏡は必見/長府庭園の紅葉 画像提供:下関市
池に映り込む紅葉の水鏡は必見/長府庭園の紅葉 画像提供:下関市

長府毛利藩の家老格、西運長(にしゆきなが)の屋敷跡を整備してできた池泉回遊式日本庭園。小高い山を背にした約31000平方メートルの敷地には池を中心に書院、茶室、小滝があり、四季折々に散策を楽しめる。例年の紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬頃。山に向かって色づく広大で雄大な紅葉は人々を魅了する。

■【中国・山口県】毛利氏庭園 / 広大な敷地に広がるモミジと池の対比は見もの

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

毛利博物館では毎秋に国宝展が開かれる/毛利氏庭園の紅葉 画像提供:公益財団法人 毛利報公会
毛利博物館では毎秋に国宝展が開かれる/毛利氏庭園の紅葉 画像提供:公益財団法人 毛利報公会

毛利氏庭園および毛利博物館は、長州藩主であった旧毛利公爵家の本邸として建てられ、国の重要文化財・指定名勝となっている。また、表門から庭園まで続く紅葉並木は圧巻で雄大さを感じられる。毎年11月中旬~下旬に紅葉の見頃を迎え、表門からの紅葉の回廊、池と紅葉のコントラストが美しい。

■【中国・山口県】覚苑寺 / 100本近くのモミジを眺められる隠れ紅葉スポット

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

真っ赤に染まったモミジを見に沢山の人が訪れる/覚苑寺の紅葉 画像提供:下関市
真っ赤に染まったモミジを見に沢山の人が訪れる/覚苑寺の紅葉 画像提供:下関市

長府毛利藩三代目藩主・毛利綱元が建てたお寺で、毛利家の菩提寺の1つ。境内には多くのモミジの木があり、11月上旬頃から次々と色づいてゆく。例年の見頃は11月中旬から11月下旬にかけて。街中から少し離れているため隠れスポットとなっており、ゆっくりと観賞できる。また、境内には、日本画家の狩野芳崖、陸軍大将だった乃木希典の銅像や、和同焼の窯元もある。

【四国】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【四国・香川県】寒霞渓 / ロープウェイから眺める紅葉は圧巻

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

1年を通してさまざまな山の景色が楽しめる/寒霞渓の紅葉 画像提供:寒霞渓ロープウェイ
1年を通してさまざまな山の景色が楽しめる/寒霞渓の紅葉 画像提供:寒霞渓ロープウェイ

日本三大渓谷美の1つに数えられ、ミシュラン・グリーンガイド四国に一つ星で紹介される、日本屈指の名勝地。深くきれ込んだ渓谷の中を行くロープウェイは、広々とした車窓から寒霞渓自慢の渓谷美と瀬戸内の海岸美を一度に堪能できる。秋には島全体が赤や黄色に染まり、特に寒霞渓周辺の奇岩にそった紅葉が素晴らしい。また春の山桜、初夏の新緑も美しく、四季を通じて楽しめる。

■【四国・香川県】大窪寺 / カエデやイチョウが境内を彩る

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

屋根瓦を覆うイチョウのじゅうたんに日本の風情を感じる/大窪寺の紅葉 画像提供:さぬき市商工観光課
屋根瓦を覆うイチョウのじゅうたんに日本の風情を感じる/大窪寺の紅葉 画像提供:さぬき市商工観光課

大窪寺は四国霊場第88番札所、結願の寺。標高774メートルの女体山のふもとにあり、奇岩に覆われた胎蔵ヶ峰を背景に本堂とそれに続く二重多宝塔が静かなたたずまいを見せる。大師堂横にある寶杖堂にはお遍路さんを支えてきた金剛杖が奉納されている。秋の紅葉の時期には、境内のカエデやイチョウ、イロハモミジなどが色づき、彩りをそえている。例年、10月下旬から12月上旬頃が、紅葉の見頃となる。

■【四国・香川県】金刀比羅宮 / 年間400万人の観光客が訪れる観光スポット

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

赤色や金色に色づいた紅葉を眺めながら参拝しよう/金刀比羅宮の紅葉 画像提供:金刀比羅宮
赤色や金色に色づいた紅葉を眺めながら参拝しよう/金刀比羅宮の紅葉 画像提供:金刀比羅宮

古くから「こんぴらさん」として親しまれている由緒ある神社。1368段におよぶ長い石段が有名で、約10万平方メートルの広大な神域はうっそうとした樹林におおわれ、春の桜、初夏のツツジ、秋の紅葉と四季の雅趣に富んだ美しさを誇る。海抜521メートルの象頭山の中腹に建立された金刀比羅宮には年間400万人の観光客が訪れる。

■【四国・徳島県】雲辺寺 / 四国霊場の最高峰で鮮やかに色づくモミジ

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

雲辺寺は別名「四国高野」とも呼ばれる/雲辺寺の紅葉 画像提供:雲辺寺ロープウェイ
雲辺寺は別名「四国高野」とも呼ばれる/雲辺寺の紅葉 画像提供:雲辺寺ロープウェイ

雲辺寺山(標高927メートル)の山頂にあり、四国霊場で最も高いところに位置する雲辺寺は、麓より半月ほど早く紅葉するため、一足先に楽しむことができる。境内には約300本のモミジやイチョウが自生しているため、散策しながら楽しめる。例年の紅葉の見頃は11月上旬頃。

■【四国・高知県】べふ峡 / 白い石灰岩と紅葉の赤が調和して色鮮やかな渓谷美を見せる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

風情ある川のせせらぎと共に紅葉を楽しめる/べふ峡の紅葉 画像提供:香美市役所物部支所
風情ある川のせせらぎと共に紅葉を楽しめる/べふ峡の紅葉 画像提供:香美市役所物部支所

高知県にある剣山国定公園の物部川源流域にある渓谷で、四季を通して変化に富んだ風景が楽しめる。秋の紅葉の名所としても知られ、山一面が紅葉に染まる秋の美しさは格別。例年10月下旬頃からイワシデやサワシバ、トチノキ、ケヤキ、ミズナラ、カエデ類などが色づき始め、11月上旬から下旬にかけてが、紅葉の見頃の時期となる。

■【四国・高知県】瀬戸川渓谷 / 土佐の山懐で出合う美しい紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

赤や黄に染まる山々の間を流れ落ちる滝に圧倒/瀬戸川渓谷の紅葉 画像提供:土佐町企画推進課
赤や黄に染まる山々の間を流れ落ちる滝に圧倒/瀬戸川渓谷の紅葉 画像提供:土佐町企画推進課

吉野川の源流域である、瀬戸川の上流にある渓谷。1000メートル級の山々に囲まれる深い谷は、原生林が生い茂り、美しい景観を織りなす。瀬戸コミュニティセンターから稲村ダムにかけて紅葉が楽しめる。特に、アメガエリの滝と色づくモミジが舞う様子は、ずっと眺めていられるとさえ感じるほどだ。

■【四国・愛媛県】西山興隆寺 / 西山の山腹に佇み、歴史を見守ってきた紅葉の寺

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

粛々と続く紅葉の参道/西山興隆寺の紅葉 画像提供:愛媛県西条市役所 観光振興課
粛々と続く紅葉の参道/西山興隆寺の紅葉 画像提供:愛媛県西条市役所 観光振興課

桓武天皇の勅願寺として設立されて以来、千有余年にわたり東予随一の霊地として信仰を集め続ける寺。本堂や銅鐘など多くの文化財を有し、歴史のある建物からは自然に融合した威厳のある佇まいを感じることができる。四季折々の景色も格別で、愛媛県の名勝にも指定されている。初詣や花見シーズンをはじめとする年間を通じて多くの参拝者が訪れるが、特に秋の紅葉シーズンは人気だ。

■【四国・愛媛県】滑床渓谷・雪輪の滝 / 紅葉した木々の間から流れ落ちる名瀑

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

運がよければ野生のサルに遭遇できる/滑床渓谷・雪輪の滝の紅葉 画像提供:松野町ふるさと創生課
運がよければ野生のサルに遭遇できる/滑床渓谷・雪輪の滝の紅葉 画像提供:松野町ふるさと創生課

愛媛県宇和島市の、目黒川源流から12キロにおよぶ大渓谷。侵食によって洗い清められた花崗岩の滑らかな河床が特徴で、千畳敷や出合滑と呼ばれる広大な岩肌に、清流が止めどなく流れる美しい光景が広がる。幅20メートル、長さ80メートルの雪輪の滝は、岩の上を流れ落ち、日本の滝100選にも認定されている。例年11月中旬から12月上旬の期間、滝を取り囲む滑床の森のモミジやヒメシャラが一面に紅葉し、訪れる人々の目を楽しませる。

■【四国・愛媛県】鈍川渓谷 / えひめ自然百景にも選ばれた渓谷美

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

小鳥のさえずりを聞きながら渓谷の紅葉を満喫できる/鈍川渓谷の紅葉 画像提供:今治市役所
小鳥のさえずりを聞きながら渓谷の紅葉を満喫できる/鈍川渓谷の紅葉 画像提供:今治市役所

鈍川温泉沿いから奥へと続く渓谷。渓谷一帯が愛媛県立自然公園に指定され、「えひめ自然100選」にも選ばれた景勝地でもある。自然林と清流が美しく、特に秋には、イロハモミジやカエデ、ドウダンツツジなどが赤や黄色の鮮やかに色づき、渓谷が紅葉で彩られる。例年、11月上旬頃から色づき始め、11月中旬から11月下旬頃にかけて紅葉が見頃を迎える。

【九州】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな紅葉名所

■【九州・福岡県】呑山観音寺 / 多種多様の木々が境内や参道を真っ赤に染める

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

境内を鮮やかな紅葉が彩る/呑山観音寺の紅葉 画像提供:呑山観音寺
境内を鮮やかな紅葉が彩る/呑山観音寺の紅葉 画像提供:呑山観音寺

福岡県にある、昔からのみやまさんの愛称で親しまれる高野山真言宗の別格本山。心願成就を祈願するため多くの人々が参拝に訪れる。秋は紅葉のスポットでもあり、10月下旬から境内や参道の多種多様の木々が紅葉し始め、11月に見頃を迎える。特に本数が多いのはモミジ、ドウダンツツジで共に約1000本ある。本堂へ向かう道中の階段の周囲を深紅のモミジが彩る様子が美しい。2025年10月28日から11月24日(振休)には紅葉まつりが開催され、多くの人でにぎわう。

■【九州・福岡県】秋月城跡周辺 / 秋に輝く筑前の小京都

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

深紅のモミジが荘厳な黒門周辺に色を添える/秋月城跡周辺の紅葉 画像提供:あさくら観光協会
深紅のモミジが荘厳な黒門周辺に色を添える/秋月城跡周辺の紅葉 画像提供:あさくら観光協会

秋月は「筑前の小京都」とも呼ばれる城下町。例年、11月下旬から12月初旬にかけて、黒門周辺にある約20本のモミジが赤く染まる。紅葉と黒門のコントラストが特に素晴らしく、毎年早朝より多くの観光客で賑わう。杉の馬場には露店が並び、ゆっくりと紅葉を堪能できる。見頃については公式サイトにて要確認。

■【九州・福岡県】英彦山(ひこさん) / 日本屈指の霊山で紅葉と神々に癒やされる

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

鳥居を彩る鮮やかな紅葉が見事だ/英彦山の紅葉 画像提供:添田町役場
鳥居を彩る鮮やかな紅葉が見事だ/英彦山の紅葉 画像提供:添田町役場

福岡と大分にまたがる英彦山(ひこさん)は、古くから修験道の修行の場として栄えた日本屈指の霊山。英彦山神宮の奉幣殿から銅鳥居までの約800メートルの大門筋の両側にはかつて坊舎が建ち並び、中岳山頂に上宮社殿が建ち山頂にいたる参道は良好に維持されている(※上宮は2025年末まで修復工事中で一部通行止め)。国指定名勝に指定されている旧亀石坊庭園は、雪舟の作庭と伝えられ、広さ約700平方メートルの池泉観賞式の庭園が魅力だ。

■【九州・佐賀県】九年庵 / 苔の緑に燃えるような紅が映える歴史的庭園

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

紅葉と庭一面に広がる緑の苔のコントラストが美しい/九年庵の紅葉 画像提供:佐賀県
紅葉と庭一面に広がる緑の苔のコントラストが美しい/九年庵の紅葉 画像提供:佐賀県

九年庵は明治時代に佐賀の大実業家伊丹弥太郎が築成した別荘と庭園で、1995年に国の名勝に指定された。庭園は、多くのツツジやモミジ、苔など、さまざまな樹木で彩られ四季を通して美しい景色を楽しめる。秋の一般公開は例年9日間限定だったが、2025年は11月15日~30日(日)の16日間に拡大される。

■【九州・佐賀県】大興善寺 / 深まる秋の空気を肌で感じる紅葉名所

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

参道に覆いかぶさるように紅葉が広がる/大興善寺の紅葉 画像提供:基山町観光協会
参道に覆いかぶさるように紅葉が広がる/大興善寺の紅葉 画像提供:基山町観光協会

天台宗の古刹である基山町の大興善寺では、契山ふもとの大興善寺契園を中心に、晩秋の美しく染まった500本のモミジの紅葉が楽しめる。境内の風情ある景観と融合した見事な秋の風情を堪能できるよう、この時期ならではの催しも行われる。2025年11月23日(祝)には天台声明・大般若会、11月24日(振休)にはJR九州ウォーキング、きやま門前市が開催。

■【九州・大分県】深耶馬渓 / 一目八景の散歩道を歩く

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

奇峰と渓谷が織りなす紅葉絶景が見どころ/深耶馬渓の紅葉 画像提供:中津市役所
奇峰と渓谷が織りなす紅葉絶景が見どころ/深耶馬渓の紅葉 画像提供:中津市役所

九州の紅葉スポットとして筆頭にあがる大分県の耶馬渓(やばけい)は、本耶馬渓(本耶馬渓町)、裏耶馬渓・深耶馬渓(ともに耶馬渓町)、奥耶馬渓(山国町)に分かれる。群猿山(ぐんえんざん)、鳶ノ巣山、嘯猿山(しょうえんざん)、夫婦岩、雄鹿長尾の峰(おじかながおのみね)、烏帽子岩、仙人岩、海望嶺(かいぼうれい)などから成る岩峰群をひと目で見渡せる景勝地「一目八景」からの展望は見事で、紅葉に染まる山々の風景は必見。紅葉を眺めながらのウォーキングがおすすめで、遊歩道と川と紅葉の織り成す風景を心ゆくまで堪能できる。

■【九州・宮崎県】高千穂峡 / 滝と紅葉の風流なコラボレーション

色づき状況:色づき始め(※2025年11月19日現在)

峡谷・滝・紅葉全てのバランスが美しい/高千穂峡 画像提供:高千穂町企画観光課
峡谷・滝・紅葉全てのバランスが美しい/高千穂峡 画像提供:高千穂町企画観光課

県内有数の観光地である高千穂峡は、阿蘇山の火山活動によって噴出した火砕流が冷え固まり、浸食された断崖がそそり立つ渓谷。柱状節理の険しい懸崖が特徴だ。秋には荒々しいV字型の峡谷に、モミジやカエデなどが優しい彩りを添える。例年、11月中旬から色づき始め、11月下旬にかけて、おのころ池周辺や日本の滝百選にも選ばれた真名井の滝を望む御橋が特に赤く色づく。御橋や滝見台から真名井の滝を見下ろすと紅葉の絶景ポイントとなっている。

■【九州・鹿児島県】曽木の滝 / 水しぶきに映える鮮やかな紅葉

色づき状況:今見頃(※2025年11月19日現在)

巨大なスケールの滝に紅葉の彩が加わる/曽木の滝の紅葉 画像提供:伊佐市役所伊佐PR課
巨大なスケールの滝に紅葉の彩が加わる/曽木の滝の紅葉 画像提供:伊佐市役所伊佐PR課

滝幅210メートル、高さ12メートルの壮大なスケールを誇り、東洋のナイアガラとも呼ばれる曽木の滝。千畳岩の岩肌を削るように流れ落ちる水流とその轟音は豪快で迫力がある。一帯の自然公園「曽木の滝公園」内は神社や食事処、土産物店などスポットもたくさん。2025年11月15日から24日(振休)を紅葉シーズンとして「曽木の滝公園もみじ祭りウィーク」に設定(※期間中イベントなどの開催はなし。詳細は公式サイトなどでご確認ください)。

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