1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「シール=権力!?」令和女児が熱狂“ボンドロシール”ブームの裏側…「ただの遊びじゃない」母になった平成女児たちの「シール活」トラウマ反映か

「シール=権力!?」令和女児が熱狂“ボンドロシール”ブームの裏側…「ただの遊びじゃない」母になった平成女児たちの「シール活」トラウマ反映か

  • 2025.11.20

令和女児の「シール活」が社会問題化!?

令和女児の「シール活」が社会問題化!?
令和女児の「シール活」が社会問題化!?

今、小中学生の間で巻き起こる「ボンボンドロップシール」(通称:ボンボンシール、ボンドロシール)をはじめとするシール交換ブーム。累計出荷1000万枚を超え、「シール活(シール活動)」と呼ばれて大人のノスタルジーも刺激しています。

このブームの裏側には、「シール=権力」という構図を知っている親になった平成女児のトラウマが反映されています。SNSでは、「子供の失敗を回避したい」親の過保護が叩かれる一方、「昔ドン引きされたトラウマがある」という擁護の声も。令和の「シール経済圏」が映し出す、子どもの間のヒエラルキーと、そこに参戦せざるを得ない親の葛藤を徹底分析します。

親の経済力がモロに反映?SNSを賑わす「大人買い」バトル

ボンボンシールのブームは、親世代、特に平成女児だった母親たちの「大人買い」衝動を強く刺激しています。

「娘がシール交換言い出して、100均で大興奮。財力でカゴに詰め込む私を娘に『我慢しな!』って叱られた」というユーモラスな投稿には、9万いいねを超える共感が集まりました。

「子供が交換予定なのにシール持ってなくて、こっそりボンボン買っとく親心…でも他の子より充実してなくて切ないかも」という「先回り作戦」も多数報告されています。これは、「昔お小遣いなしで即席ノート作ってドン引きされたトラウマ」など、過去の交換失敗の経験が親の行動を駆り立てている側面があります

また、最近の「シール交換の用意を親が勝手に…」という投稿が「過保護」だと叩かれる風潮に対し、「子供の失敗回避したいだけ。母親は何しても叩かれるよね」といった共感リプライも多く寄せられており、親の葛藤が浮き彫りになっています。

「もはやただの遊びじゃない」令和の「等価交換」教育

この熱狂は、単なる収集活動ではなく、子どもたちの間で独自の「経済センス」と「社会性」を育んでいます。

「ただの遊びじゃない、等価交換学んでる!」という声は意外に多く、「ぷっくりとペラシールの交換で『あの子さぁ…』言われないよう空気読むのは私たちのころから当たり前だった。社会性育つ!」といったポジティブな視点も好評です。例えば、「ちいかわ」のシール1枚と「サンリオ」のシール2枚(※例です)など、レートもあると言うので驚きです。

また、等価交換を通じて「YES/NO言えるようになり、自分守れる子に」といった成長話も報告されており、禁止ではなく見守りが大事だという意見が優勢です。

「シール選びで100均ハシゴ、娘と喜び分かち合って労働の価値教えるチャンス!」というポジティブな声も上がっており、平成世代の母親が子供と一緒にハマる「親子シール活」もブームを支えています。

【令和の闇】偽物・転売・品薄の三重苦と悪質大人のリスク

「シール活」はX全体でトレンド入り常連となる一方で、ブームの代償として親の悲鳴も絶えません。どんなにお金があっても「シール」が変えない状況が続いています。「ボンボンドロップシール」の販売元「クーリア・オンラインストア」ではほとんどのシールに「SOLD OUT」の文字が並びいつ購入できるか分からない状況。イオンなどのショッピングセンターでも、「シール」があっただろうコーナーは空、もしくは「ボンボン」ではない普通のシールが並んでいます……。

深刻なのは、中国系通販サイト発の偽物が蔓延していること。「ボンボン探しに休憩時間1時間かけまくったのに偽物で『いらない』…おじさん分からん」といった、子供が偽物でがっかりする切ないエピソードが多数。偽物は「中身空洞でベコベコ」といった見分け方がSNSで共有されています。

さらに転売も横行しています。「どこも完売、転売ヤー蔓延りでレート高騰。令和の取引w」と経済批判が起きるほど、品薄報告が続出しています

シールで決まる子ども同士のヒエラルキーも問題です。「シール=権力」という言葉に象徴されるように、シールが「通貨化」していることで、交換をめぐるトラブルも発生しています。

たとえば、偽物と知らずに交換したシールを「ニセモノだ」と指摘され、仲間外れにされるといった、真贋をめぐるトラブル。これは、シールのレア度がそのまま子どもの間のヒエラルキーにつながりかねないという、ブームの深刻な側面を示しています。

最も懸念されるのは、悪質な大人が出てくること。SNSでの交換募集を悪用し、レアなシールを餌に子どもの住所や個人情報を聞き出そうとする、悪質な大人や犯罪リスクも指摘されています

平成の「空気読み」に加え令和の「情報戦」が加わったイマドキのシール活

私たち親世代(平成女児)がシール交換をしていた頃、シールは「権力とステータス」そのものでした。レアなシールを持つ子は人気者になれ、それがそのままスクールカースト(ヒエラルキー)に直結した苦い記憶が、現在の親の過保護に繋がっています。

しかし、令和の「シール活」は、その構図がさらに複雑化しています。私たち平成世代は、シール帳を通じて交渉術や友達の趣味を知る「空気読み」を身につけました。

一方、令和の「シール活」は、SNSの影響で規模が拡大。さらに大人が参戦したことで、経済センスと情報戦、そして「リスク回避能力」が求められています。アナログの魅力がデジタル時代に刺さることを証明した「ボンボンシール」ブーム。この「共有の喜び」を健全な形で続けるためにも、私たち大人が、子どもたちにデジタル時代のリスクを教えることが急務なのです。

(足立むさし)

元記事で読む
の記事をもっとみる