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50代からはじめる【ひとり旅】初心者でもこれさえ知っておけばOKな「高・近・短」とは?

  • 2025.11.19

50代からはじめる【ひとり旅】初心者でもこれさえ知っておけばOKな「高・近・短」とは?

小さなしがらみや予定に追われる毎日から、少しだけ離れてみませんか? 小さな荷物と、大切にしたい“好き”なものだけを抱えて出かければ、誰にもジャマされない自由な時間が待っています。そんな「ひとり旅」の魅力や楽しむコツを、長年旅の豊かさを伝えてきた旅行ジャーナリストの津田令子さんに伺いました。

お話を伺ったのは
津田令子さん 旅行ジャーナリスト

つだ・れいこ●社団法人日本観光協会・旅番組室長を経て、トラベルキャスター、旅行ジャーナリストに。
現在、NHK文化センターやNHK学園で講師を務めるほか、エフエム熱海湯河原ではラジオパーソナリティとしても活躍中。

ひとり旅初心者ならまずは「高・近・短」な場所から始めてみて

「いつかひとりで旅に出てみたい」。そう憧れながらも、「まわりから寂しい人に見られるんじゃないか」「ひとりでどこに行けばいいの?」といった不安がブレーキとなり、最初の一歩を踏み出せない人は多いのではないだろうか。家族との旅行とは違う、自分だけの時間。その扉を開く鍵を、旅行ジャーナリストの津田令子さんに聞いた。

「周囲の視線が気になる気持ち、よくわかります。でも今は『ソロ活』という言葉が定着して、むしろポジティブに捉えられる時代。宿泊施設やレストランでも、ゲストの多様化に応じて、受け入れ態勢を整えるところが増えているんですよ。ですからひとり旅を不安に思う方は、どうぞご安心を。『堂々と旅を楽しんで!』とお伝えしたいですね」

世間の目が気にならなくなったら、次に浮かぶのは「どこへ行けばいい?」という疑問だ。

「私がいつもおすすめするのは、『高・近・短(こう・きん・たん)』な旅。初心者の方は、まずこの三文字をヒントに旅先を選んでみてください」

「高・近・短」とは何かというと……。

「『旅行中に家族に何かあったら……』という不安も、旅のハードルを上げる要因ですよね。でも“近場”ならすぐに帰ることができますし、交通の便がよく、“短時間”で移動できる場所ならさらに安心です。そして『高』は、ひとりだからこそできる“贅沢”という意味です。家族みんなで高級旅館に泊まったら大変な額になるけれど、ひとりなら何とかなるでしょう? ときには自分のためだけにお金を使う。そんなご褒美もひとり旅ならではの楽しみのひとつです」

「気分次第」なマインドがかなえる自由で軽やかな旅

さらに、計画の立て方にも津田さん流のコツがある。

「きっちり計画を立てすぎると、旅行中はもちろん、出発前から『決め疲れ』してしまいます。ひとり旅の醍醐味は自由であること。それなのに、『これをしなきゃ』という義務感に縛られては本末転倒ですよね。寄り道も回り道も、何でもOK。疲れたら帰ったっていいんです。サザンオールスターズに『気分しだいで責めないで』という曲がありますが、ひとり旅では、〝気分しだいで攻めて〟ほしいなと(笑)。心と体の声を聞いて行動すれば、旅は何十倍も楽しく、充実したものになりますよ」

大切なのは、完璧な計画よりも自分の声に耳を澄ませること。それが、自分だけの時間を豊かにする秘訣のようだ。

「ひとり旅って、実は『自分との二人旅』なんです。『私は本当は何がしたい?』『どこへ行きたい?』と自分に問いかけていくうちに、本当に好きなことや、大切にしたい思いが見えてくる。家族や友達のありがたさに気づく人もいるでしょう。自分と二人きりになる旅は、きっと素晴らしい発見をもたらしてくれるはずです」

津田さんが企画する“おひとり様大歓迎!”の日帰り旅も大人気

津田さんとともに美術館や神社仏閣、話題のスポットなどを訪れたあと、美食を堪能するプレミアムな日帰りツアー「大人のおしゃれ旅」。参加者は幅広く、90代の方もいるそう。開催日など詳細は、インスタグラムで確認を。

https://www.instagram.com/otonano_osyaretabi_2024/

【後編に続く】

※この記事は「ゆうゆう」2025年12月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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