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「毎日スクワット30回」の効果とは。続けると身体はどう変わる?

  • 2025.11.19

キングオブエクササイズと呼ばれる筋トレの王様「スクワット」。そのスクワットを毎日30回やると、体はどう変わるのでしょうか?パーソナルトレーナー・深澤 智也さんに聞きました。

毎日スクワット30回の効果は?

「たった数分の運動でも、続けることで筋肉や代謝、見た目に少しずつ変化が起こります。30回でも正しいフォームで行えば、お尻・太もも・体幹がバランスよく刺激され、全身の引き締めにつながり、代謝が上がって脂肪が燃えやすい体になります。

運動が苦手な人や忙しい人でも、継続しやすく効果を実感しやすいトレーニングです」

スクワットを毎日30回行ったときの効果や変化、正しいやり方、続けるコツを解説します。

スクワットを毎日30回続けるとどうなる?

スクワットを毎日30回続けると、体の内側から少しずつ変化が起こります。下半身の筋肉が引き締まり、代謝が上がり、姿勢まで整うのが特徴です。ダイエット目的だけでなく、健康維持にも効果があります。

1週間続けたときの変化

最初の1週間は、太ももやお尻の筋肉に張りを感じることが多くなります。普段あまり使われていない筋肉を刺激するため、筋肉痛になる人もいます。まだ見た目の変化は少ないものの、下半身のむくみが軽くなり、脚がすっきりする実感を持つ人もいます。

この時期はフォームを身につける期間です。膝や腰に負担をかけないように、動作を丁寧に行うことが大切です。最初からスピードを上げず、1回ずつ正確にしゃがむことを意識しましょう。

2週間続けたときの変化

2週間ほど経つと、筋肉痛は落ち着き、動作に慣れてくる時期です。見た目の変化はすくないものの、股関節の動きがスムーズになったり、体が軽く感じるなど筋力と可動性の小さな変化が体感しやすくなります。

体が動きに慣れ、呼吸とフォームが安定してくるため、トレーニングの効率も上がります。筋肉量の増加とともに基礎代謝が上がり、以前よりも汗をかきやすくなる人もいます。数字の変化より、鏡を見たときの「見た目の変化」を感じやすいタイミングです。

1ヶ月続けたときの変化

1ヶ月継続すると、見た目や体調に明確な変化が出てきます。太ももやお尻が引き締まり、パンツのラインがすっきりする人が多いです。正しいフォームが身につく時期で、股関節優位でしゃがめるようになるため下半身だけでなく全身のラインも整ってきます。

スクワットは下半身の大きな筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋)を使うため、日常生活の動きも軽くなります。階段の上り下りや立ち仕事で疲れにくくなるのもこの頃からです。

ただし、筋肉の回復が追いつかないほど強度を上げると、疲労が蓄積して効果が下がるため、30回のペースを保つのが理想です。関節などに痛みが出てきた場合は、正しいフォームになっているか、鏡でチェックしましょう。

半年続けたときの変化

半年間続けると、筋肉の密度が上がり、体のシルエットに明確な違いが出てきます。大殿筋・大腿四頭筋・ハムストリングスがバランス良く鍛えられるため、お尻の位置も上がり、脚全体が引き締まって見えるようになります。

この時期になると、スクワットが日課となり、体調の変化にも敏感になります。血流が良くなることで冷えにくくなり、肌の調子が安定する人もいます。筋トレが生活の一部になると、自然と食事や睡眠の質も整い、ボディラインがより安定します。

1年続けたときの変化

1年間続けると、単なる部分的な引き締めを超えて、体全体のバランスが整います。太もも・お尻・体幹の筋肉が連動して動くようになり、姿勢や歩き方が美しくなります。代謝が高い状態が維持されるため、体重が増えにくく、リバウンドしにくい体に変わります。

スクワットは下半身だけでなく、全身の血流を促す効果があるため、肩こりや腰痛の改善にもつながります。1年を通して続けることで、見た目だけでなく「疲れにくく、軽やかに動ける体」を手に入れられます。

「太ももが太くなった」と感じる理由

スクワットを始めた人の中には、「脚が太くなった気がする」と感じる人もいます。これには、『つま先重心』『股関節が引けていない(ヒンジ動作)』が主な原因で、太ももの前(大腿四頭筋)ばかりが強く働いてしまうことで局所的に筋肥大してしまうからです。

お尻を後ろに引くようにしゃがんだり、つま先と膝の方向を揃えたりすることで、太ももの前面に偏らず、下半身全体をバランスよく鍛えられます。

また、入浴後のマッサージやストレッチを取り入れることで血流が促され、むくみを防ぐことができます。数週間続けると、引き締まったラインに変わり、最初の「太くなった」印象は自然に解消されます。

スクワット100回、1か月続けるとどうなる?効果と正しいやり方をトレーナーが解説

次:スクワットの効果を高める正しいやり方

スクワットの効果を高める正しいやり方

スクワットはフォーム次第で、効かせたい部位も効果も大きく変わります。膝や腰に負担をかけず、30回をしっかり「効かせる回数」にするためのポイントを押さえましょう。

正しいフォームで行うスクワットの基本

1.足を肩幅よりやや広く開き、つま先を軽く外に向けます。背中をまっすぐに保ち、手は胸の前で軽く組むか前に伸ばします。

2.お尻を後ろに引くようにして腰を下ろし、太ももが床と平行になる位置まで下げましょう。

3.立ち上がるときは、足裏のミッドフット(母指球・小指球・かかと)で床を押し上げて、元の姿勢に戻ります。

4.上体を前に倒しすぎると腰を痛める原因になるため、背筋を伸ばした状態を意識してください。膝は前に出過ぎなければOKです。

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呼吸のタイミングを意識する

スクワットは呼吸と動作のリズムを合わせることで、体幹への刺激が高まります。しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに吐くのが基本です。

息を止めて行うと力は入りやすくなりますが、血圧が上がりやすくなり、初心者には負担が大きくなります。呼吸を止めずに一定のリズムで行うことで、筋肉に酸素が行き渡り、より多くのエネルギーを消費できます。

テンポとスピードで効果が変わる

速く行うと脂肪燃焼に効果的で、有酸素運動に近い刺激になります。おすすめは「下げる動作を3秒、上げる動作を1秒」。下ろすときに重力に逆らって動くことで筋肉がしっかり働きます。30回をリズムよくこなすより、ゆっくり効かせるほうが体の変化を実感しやすくなります。

回数×セット数

一気に30回行うとフォームが乱れやすくなるため、10回×3セットに分けるのがおすすめです。セットの間に30秒ほど休憩を入れると、筋肉が回復して次の動作も安定します。

慣れてきたら「朝10回・昼10回・夜10回」と時間を分ける方法も効果的です。小分けにすることで疲れを溜めにくく、1日の活動量も自然に増えます。続けやすいリズムを作ることが、結果的に体を変える近道です。

スクワットの正しいフォームは「膝を出してOK」|最新理論でわかる安全なやり方

初心者がやりがちなNGフォーム

膝がつま先より前に出すぎると、太ももの前側ばかり使う動きになりやすくなります。お尻を引く意識を持ち、足裏全体に重心を乗せましょう。背中を丸めたり、猫背のまましゃがむのもNGです。体幹が抜けて腰に負担がかかります。

また、つま先が内側に向くと股関節を痛めるリスクがあります。鏡を見ながら、足の向き・膝の位置・背筋のラインを毎回確認して動作を整えると安心です。

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効果をさらに高める小さなコツ

下半身だけでなく、体幹を意識して働かせると全身のバランスが取れます。しゃがむタイミングでお腹を「軽くへこませる」意識を持つと、腰椎と骨盤が安定し、フォームのブレや腰への負担を防ぐことができます。腰が安定してフォームが崩れにくくなります。

また、スクワットの後は軽いストレッチを取り入れると血流が良くなり、筋肉の回復が早まります。ふくらはぎや太ももの前側を伸ばすと、翌日の疲れを防ぐことができます。

毎日続けても大丈夫?休むべきタイミングと注意点

スクワットは毎日行っても問題ないトレーニングです。ただし、筋肉や関節を休ませる時間も必要です。効果を落とさずに継続するために、体のサインを見極めながら行うことが大切です。

毎日でもOK

スクワットは自重トレーニングのため、筋肉への負担が比較的軽く、毎日続けてもケガのリスクが低いのが特徴です。特に30回程度の回数であれば、下半身の血流を促す程度の刺激で済むため、筋肉を休ませる日を設けなくても大きな問題はありません。

筋肉は動かすことで血液が循環し、疲労物質が排出されます。むしろ、軽い運動を毎日行うことで、疲労の回復が早くなるケースもあります。ポイントは「頑張りすぎない強度」を守ることです。

筋肉痛があるときの対処法

スクワットを始めたばかりの頃やフォームを変えたときは、筋肉痛が起きやすくなります。痛みが強いときは無理に続けず、1〜2日休むことも必要です。筋肉が回復することで、次のトレーニング効果がより高まります。

筋肉痛が軽い場合は、回数を半分に減らして行うか、フォームを確認しながらゆっくりと動かすのがおすすめです。血流を促すことで回復が早まり、痛みが長引きません。

フォームが崩れてきたら要注意

毎日続けていると、疲労や集中力の低下からフォームが乱れやすくなります。膝がつま先より前に出すぎたり、背中が丸くなったりすると、太ももや腰に負担がかかりやすくなります。疲れを感じた日は、回数を減らしてフォームを意識する時間に切り替えると効果的です。

スクワットは「どれだけやるか」よりも「どう動くか」が重要です。正しいフォームを保てる範囲で継続することが、結果的に最も効率の良い続け方です。

休息日の入れ方とリフレッシュ方法

筋肉は休むことで成長します。疲労が蓄積していると感じたときは、思い切って休むことも大切です。週に1〜2日はストレッチやウォーキングなどの軽い運動に切り替えると、体のリズムが整いやすくなります。

特に女性の場合は、ホルモンバランスの変化で体が重く感じる時期もあります。無理に行わず、体調に合わせて強度を調整しましょう。長く続けるためには、頑張りすぎないペース配分が鍵になります。

より効果を出したい人におすすめの工夫

毎日30回のスクワットを続けるだけでも体は確実に変わりますが、少し工夫を加えることで、脂肪燃焼やヒップアップの効果をさらに高められます。動き・食事・時間帯の3つを意識すると、体の変化が加速します。

有酸素運動と組み合わせて脂肪燃焼アップ

スクワットの後に軽い有酸素運動を行うと、脂肪の燃焼効率が一気に上がります。筋トレで体が温まった状態でウォーキングやジョギングを10〜15分行うと、エネルギー消費が増え、ダイエット効果が高まります。

有酸素運動を取り入れるときは、スクワットの後がベストタイミングです。筋肉を先に使うことで「糖質」が優先的に使われ、その後の有酸素で脂肪がエネルギーとして使われやすくなります。家の中でも足踏みや踏み台昇降などを組み合わせれば十分な効果が得られます。

ゆっくり歩いても…けっこう効く。家でできる足踏みエクササイズ(毎日8分)

食事とタンパク質で筋肉をサポート

スクワットの効果を持続させるためには、筋肉の材料となるタンパク質が欠かせません。筋トレ後はプロテインや卵、鶏むね肉、納豆などを摂ると、筋肉の回復がスムーズになります。

糖質も適度に摂取することでエネルギー不足を防ぎ、トレーニングを続けやすくなります。ダイエット中でも主食を完全に抜くのではなく、玄米やオートミールなどの良質な炭水化物を選ぶのがおすすめです。

朝と夜、どちらが効果的?

朝にスクワットを行うと、血流が促進されて代謝が上がり、一日を通して脂肪が燃えやすい状態になります。寝起きの体を目覚めさせ、集中力を高める効果もあります。

一方、夜のスクワットはストレス解消や睡眠の質の向上に効果的です。日中の緊張で硬くなった筋肉をほぐすことでリラックスしやすくなります。朝は代謝アップ、夜は疲労回復と目的が異なるため、自分の生活リズムに合わせて時間を選ぶのがポイントです。

目的別の回数・メニュー目安

スクワット30回は続けやすく、効果を実感しやすい回数です。ただし、目的によって最適な回数やテンポは少し異なります。理想の体づくりに合わせて、無理のない目安を設定しましょう。

目的 回数の目安 ポイント ダイエット 10回〜15回×3セット 呼吸を意識してテンポよく行う。脂肪燃焼を狙うなら朝に行うのがおすすめ。 ヒップアップ 10〜20回×3セット ゆっくりとしたスロースクワットでお尻をしっかり後ろへ引く。休憩を入れながら2〜3セット行う。 美脚・内もも引き締め 10〜20回×2〜3セット 内ももに刺激を与え、骨盤の安定と脚ラインの改善に役立つ。 健康維持・代謝アップ 20〜30回 毎日の習慣として続ける。体調に合わせて朝か夜どちらか1回を目安に行う。

ダイエット

体脂肪を減らしたい場合は、テンポよく10回〜15回×3セットを目安に行うのがおすすめです。特に朝行うと、代謝が上がって1日を通して脂肪が燃えやすくなります。食後すぐは避け、起床後30分〜1時間以内のタイミングがベストです。

有酸素運動を取り入れると、さらに効果が高まります。スクワット後に軽くウォーキングを加えると、体が温まった状態で脂肪が効率的に燃焼されます。

ヒップアップ

お尻を引き締めたい場合は、スロースクワットがおすすめです。下げる動作に3秒かけることで、大臀筋への張力が長くかかり、ヒップラインを引き上げるための刺激がしっかり入ります。1日10〜20回×3セット、回数よりも「フォームの正確さ」を重視しましょう。

美脚・内もも引き締め

脚の外側や内ももを引き締めたい場合は、ワイドスクワットが効果的です。足を肩幅の1.5倍に開き、つま先を外に45度ほど向けます。しゃがむときは膝をつま先の方向に開き、内ももの筋肉を使う感覚を意識します。

10〜20回を1セットとして、2〜3セットに分けて行うのがおすすめです。骨盤の安定にも役立ち、O脚やX脚の改善にも効果的です。美脚を目指す人は、鏡で姿勢を確認しながらゆっくり行いましょう。

健康維持・代謝アップ

長く続けたい場合は、無理なく1日20〜30回を目安にするのが理想です。筋肉量を維持することで冷えやむくみの改善にもつながります。スクワットは下半身の血流を促し、姿勢を支える体幹も同時に鍛えられます。

特にデスクワーク中心の人は、夕方や就寝前に軽く行うだけでも血行が良くなり、むくみの予防や睡眠の質の向上が期待できます。

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スクワットに関するよくある質問(Q&A)

スクワットを続ける中で多くの人が気になる疑問を、トレーナーの視点でわかりやすく解説します。

Q. スクワットを毎日すると本当に痩せる?

毎日スクワットを続けると、体重よりも見た目の変化が現れやすくなります。下半身の筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体になります。

ただし、スクワットだけで体重を大きく落とすのは難しく、食事管理や有酸素運動との組み合わせが大切です。1日30回でも1〜3ヶ月継続すれば、ウエストや太ももの引き締めを実感できる人が多いです。

Q. 痩せるスクワットはある?

スクワットの中でも、「ジャンピングスクワット」はダイエット効果を感じやすいメニューです。ジャンピングスクワットは立ち上がりにジャンプを加えることで、短時間で脂肪を燃焼させる高強度トレーニングです。全身の筋肉を同時に使うため、引き締め効果も高く、運動に慣れている人におすすめです。

ノーマルスクワットで土台を整え、ジャンピングで燃焼を加速させる組み合わせも効果的です。

Q. スクワット毎日10回の効果は?

座りっぱなしの生活をしている人にとっては、体を動かすきっかけ作りとして十分な価値があります。下半身の大きな筋肉を少しでも動かすことで血流が良くなり、むくみや冷えの改善が期待できます。

一方で、10回では筋肉が成長するほどの刺激にはならず、見た目の変化やダイエット効果は出にくいのが現実です。筋肉を引き締めたい人は、フォームを意識しながら1日30回程度を目安に増やすと変化を実感しやすくなります。

Q. スクワット毎日20回の効果は?

運動が苦手な人や筋トレを始めたばかりの人には、体を慣らして代謝の土台を整える運動としておすすめです。20回でも下半身の筋肉を動かすことで血流が促され、姿勢の安定やむくみの軽減に役立ちます。

ただし、体型を変えるほどの筋力アップや脂肪燃焼効果はまだ得にくい段階です。より引き締まった体を目指すなら、回数を30回前後まで増やし、フォームを丁寧に行うことが大切です。

毎日スクワットの驚くべき効果とは|30回・50回・100回…ベストな回数はどれ?

監修者プロフィール

パーソナルトレーナー 深澤 智也(フカサワ トモヤ)

■経歴
2010〜2020年 海上自衛隊
2020年 2ndPASS(パーソナルトレーナースクール)卒業
2021〜2022年 仙台市キックボクシングジム所属(ボディメイクトレーナー)
2022年〜現在 パーソナルトレーニングジム 9INE-GYM設立

■保有資格
NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
NESTA-FAS(ファンクショナルアナトミースペシャリスト)
CBMS(認定ファンクショナルボディメイクスペシャリスト)
KUBIRE ARTIST
普通救命講習終了

■コンテスト歴
自衛隊プレミアムボディ2019 ファイナリスト
ベストボディジャパン2021日本大会 TOP10入り
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク新人 優勝
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク一般 3位

<Edit:編集部>

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