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「拒食の足すぎる」に共感多数!?極細マネキンに「アメリカを見習え」「中間をくれ」…アパレル業界の「時代遅れ」な美の基準

  • 2025.11.17

SNSで爆発的に広がる「日本のマネキンは細すぎる」の声

日本のマネキンは細すぎる?
日本のマネキンは細すぎる?

街のウィンドウに立つ、あの「極細マネキン」を見て、あなたは内心「非現実的だな」と感じたことはありませんか?

今、そのマネキンがSNSで「拒食症の足すぎる」と批判され、14万以上の共感を集める空前の議論を呼んでいます。さらに、「多様な体型のマネキンんを採用しているアメリカを見習え」という声には16万いいね。この衝撃的な数字が示すのは、日本の小売業界が提示する画一的な「美の基準」と、私たちが生きる多様な現実との間に、亀裂が生じていることを意味します。この「無言の販売員」の役割は、本当に限界なのでしょうか?

求めるのは「中間サイズ」!?ルッキズムの壁が阻む

SNSのスレッドには、「鶏ガラとボンレスハムやん。中間をくれよ」「この中間がほしいんだよなー!極端なんよ」といった、極端な体型ではなく、「標準的でリアルな体型」のマネキンを求める声があふれていました。

これは、自分たちの体型を否定せず、「ありのままの自分に近いマネキン」を見て、服のフィット感をイメージしたいという、消費者の切実なニーズの表れです。

海外で高まる極端な美意識への反発

この「極端な美意識」への反発は、世界的なトレンドです。アメリカでは Nikeなどがプラスサイズや多様な体型のマネキンを導入しています。当初は健康上の懸念などから賛否両論がありましたが、議論を経て多様性への尊重と市場の現実を反映するものとして定着しました。

また、 日本と同様に細いマネキンが主流だった韓国では、過去に市民団体が抗議デモを行い、より健康的な体型への変更を求める運動が起こっています。極端に細いマネキンは、不健康なルッキズム(外見至上主義)を助長し、体型への劣等感を煽る一因となりかねません。この警鐘は、日本も真摯に受け止める必要があるのかもしれません。

骨格診断がバズるのに…マネキンにはなぜ適用しない?

これまで、マネキンの役割は「着用イメージ」を伝えることでした。しかし、現代はSNSによって状況が激変しています。現在、多くの消費者は、SNSで「骨格別着用イメージ」や「パーソナルカラーに合う着こなし」など、高度にパーソナル化された情報を得て服を選んでいます。

その情報と、画一的で極端に細いマネキンが提示するイメージが大きく乖離していると、「私が着たらどうなるか想像できない……」と感じ、「自分ごと化」を難しくしてしまいます。マネキンは、もはや「服を美しく見せる」という役割だけでは、購買意欲に結びつけられなくなっているのです。

マネキンは「服の鏡」から「私たち自身の鏡」へ変わる

マネキンは、服のシルエットやブランドの世界観を伝える唯一の立体的なツールであることに変わりはありません。ですが、そのニーズは「憧れ」ではなく、「共感」が求められる時代なのでしょう。

ユニクロのようなトップブランドを含むアパレル業界全体が、店頭で多様な体型を提示することは、不健康なルッキズムからの脱却と、より幅広い顧客層へのアプローチを同時に実現するチャンス。マネキンが単なる「服の鏡」ではなく、私たち消費者一人ひとりの「共感を呼ぶ鏡」となる未来ーー。その変化は、すでに始まっています。次に店舗を訪れた時、あなたはマネキンを見て何を思うでしょうか。

(LASISA編集部)

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