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制汗剤「デオナチュレ」の開発会社が語る、“冬の汗対策”が大切な理由。より効果的な使い方や男性向け商品の誕生秘話も

  • 2025.11.17

朝晩はひんやりと肌寒くなってきたが、それでも日中はまだ汗ばむこともあるこの時季。冬になっても重ね着したり厚手の上着を着る機会が増えたりと、汗かきさんは油断ならない。そして、汗をかいたときに気になるのが“体臭”だ。

体臭ケアとしてあらゆる制汗剤が発売されているなか、特に評判なのが、株式会社シービック(以下、シービック)から販売されている「デオナチュレ」。ドラッグストアで見かけたことがある人も多いのではないだろうか。女性を中心とした口コミが集まる「アットコスメ」をはじめ、各サイトで殿堂入りを果たすほどの人気商品シリーズだ。

今回は、汗対策を怠りがちな冬を目前に、デオナチュレがほかの制汗剤と一線を画す理由やどのように制汗効果を発揮しているのか、そしてより効果的な体臭ケアのコツについて、シービック U&Iマーケティング本部の井上茉由さんと表美穂さんに話を聞いた。

体臭ケアに必要不可欠な制汗剤。なかでも口コミ評価が高い「デオナチュレ」の秘密に迫る!
体臭ケアに必要不可欠な制汗剤。なかでも口コミ評価が高い「デオナチュレ」の秘密に迫る!

香りで隠さない「天然アルム石」との出合いをきっかけに誕生

デオナチュレシリーズの始まりは、1999年に誕生した「デオナチュレ クリスタルストーン C」(販売名:クリスタルストーン C)から。当時のシービックの代表が、ヨーロッパで天然アルム石(ミョウバン)のデオドラントを知ったことがきっかけで開発された。天然アルム石の歴史は古く、古代ギリシャの歴史家・ヘロドトスにより記録が残されており、世界最古の制汗剤として知られる。

当時、日本製の制汗剤は香りでマスキングするのが主流で、無香料のものは珍しかった。そのため、代表は天然アルム石の“香りに頼らない”制汗効果に驚き、「日本でも導入したい」と考えたそう。

「デオナチュレは、天然アルム石に着目した有効成分『焼ミョウバン』を配合。この『焼ミョウバン』には、『毛穴や汗腺を引き締めて汗を抑える』、『菌の繁殖を抑える』、そして『防臭』の3つの効果があります。デオナチュレは脇や足などに直接塗ることで、臭いの発生源にしっかり塗布できるのが特長です。使用感もサラッとしており、ベタつきや白残りもしにくくなっています」

ミョウバンが結晶化した「天然アルム石」が「デオナチュレ クリスタルストーン C」の原材料となっている
ミョウバンが結晶化した「天然アルム石」が「デオナチュレ クリスタルストーン C」の原材料となっている

当時はスプレータイプが主流だったこともあり、直塗りタイプは認知度が低く、「デオナチュレ クリスタルストーン C」も発売から数年は売上が伸び悩んだという。しかし、口コミサイトで高評価を受けたことを契機に、徐々に売れ行きを伸ばしていった。「脇の臭いは他人に相談しにくいこともあり、ネットで調べ、口コミを見てデオナチュレシリーズに出合う人が多かったのかもしれません」と表さん。

「売れ行きが伸びたのはよかったのですが、『デオナチュレ クリスタルストーン C』には“水に濡らして使う”という課題点があったのです。使用時にどうしても手間に感じるため、この工程をなくし、より多くの人が快適に使える方法を模索しました。そうして生まれたのが『デオナチュレ ソフトストーンW』で、スティックのりのように繰り出して使うタイプなので、水に濡らさずそのまま脇に塗れるようになっています」

発売当初の「デオナチュレ クリスタルストーン C」。ヨーロッパでは定番の成分が取り入れられている
発売当初の「デオナチュレ クリスタルストーン C」。ヨーロッパでは定番の成分が取り入れられている
水に塗らす必要のない「デオナチュレ ソフトストーンW」は、その便利さと効果の高さからさまざまな口コミサイトで殿堂入り
水に塗らす必要のない「デオナチュレ ソフトストーンW」は、その便利さと効果の高さからさまざまな口コミサイトで殿堂入り

その後は、有効成分「焼ミョウバン」をより多く配合し、狙った部位にしっかりと塗りこめるクリームタイプや、全身に使いやすいパウダータイプなどをラインナップ。さらに、「脇用」や「足指用」といった特に臭いが気になるところにピンポイントで使用できる部位別商品も展開し、個人の悩みに寄り添った製品を開発している。

男性の汗のかき方に着目した「デオナチュレ 男性用シリーズ」

デオナチュレシリーズのユーザーは女性が中心だが、シービックは「デオナチュレ 男性用シリーズ」として、男性向けの製品も販売。「デオナチュレ 男性用シリーズ」は、男性と女性で“汗のかき方”が異なる点に着目して開発したのだとか。

「男性は女性よりも汗や皮脂の分泌が多く、ベタついた汗をかきやすいです。そのため、酸化した皮脂の臭いが強くなってしまいます。また、男性のほうが気温上昇とともに発汗量が多くなる傾向にあるため、より汗をかきやすく、汗の臭いも気になってしまうのです」

こうした理由から、皮脂分泌が多い男性向けに、皮脂を吸着する「HAPコンプレックスパウダー」(基剤)を配合した処方にしている。また、男性向けデオドラントにはクール感を求めてメントールを配合したものが多いが、その一方で、メントールに苦手意識を持っている男性は4人に1人いるそうで、あえて女性向けのものを使う人もいる。

「メントールを嫌って女性向けデオドラントを使っても、汗と皮脂への効果が足りないため、効果を感じにくいようです。こうした人に向けて、『デオナチュレ 男性用シリーズ』には、男性向けデオドラントには珍しいメントール無配合の『デオナチュレ 男ソフトストーンW ノンメントール処方』もラインナップしています」

【画像】茶カテキンを配合し、加齢臭対策にもぴったりな「デオナチュレ 男ソフトストーンW ミドル エイジ」
【画像】茶カテキンを配合し、加齢臭対策にもぴったりな「デオナチュレ 男ソフトストーンW ミドル エイジ」

また、汗の臭いと並んで、「加齢臭」を悩みとして抱えている人もいるはずだ。加齢臭は、原因となる「ノネナール」が皮脂の酸化によって発生し、臭いにつながる。30代半ばごろから悩む人が増え、なかでも家族や友人といった身近な人から指摘されて気づいたという人が7割だそう。

井上さんは、「自分では気づきにくいからこそ事前にケアをして、悩まずに気持ちよく過ごしていただきたいです」と語った。

茶カテキンによる2つの効果で臭いを防ぐ
茶カテキンによる2つの効果で臭いを防ぐ

冬場こそ気を抜けない!デオナチュレの効果的な使い方

制汗や消臭に効果を持つデオナチュレだが、使い方を誤るとその真価を発揮させることができない。そこで、デオナチュレのより効果的な使い方についても聞いてみた。

「重要なのは、“汗をかく前の清潔な肌”に使用することです。汗の臭いは、汗を放置して菌が繁殖するせいで発生します。そのため、そもそも汗を抑えて発汗を減らしたり、かいた汗を放置せず拭き取ったりして対処する必要があります。なので、おでかけ前に気になる箇所を軽くシャワーで洗うか、ティッシュやタオルなどで拭き取り、きれいにしてからデオナチュレを塗り込むと、より高い効果が期待できます」

加えて、一日の最後にしっかり汚れを落とすことも大切だという。日々の悩みを解決するためにも、使い方に気を付けてより効果を発揮させよう。

ポイントは、肌が清潔な状態で使用すること
ポイントは、肌が清潔な状態で使用すること

気温の高い季節にこそ汗の臭いは気になりやすく、制汗剤の売上も夏にピークを迎える。また、日本では汗に悩む人が年々増加傾向にあるようだ。これは、地球温暖化の影響で6月からすでに気温が30度を超える日が多く、10月になっても暑さが長引き、夏季が長くなっているのが要因なのだとか。ゆえに夏から秋にかけてのケアが注目されがちだが、実は冬にも落とし穴が。

「夏場と同じくらい、冬場のケアが重要なことはあまり知られていません。寒くなると汗腺の機能が低下し、汗が少なくなる一方で、汗の濃度が高くなるのです。亜熱帯化して夏に意識が向きがちですが、冬のケアにも目を向けてもらえたらと思います」

冬場は汗をかいていても気づきにくく、ケアもおざなりになりがち。しかし、井上さんと表さんが言うように、冬の汗対策も気を抜いてはならないようだ。表さんは「今後は一年を通して使いやすく、悩みに合わせたラインナップを増やしていきたいです」と意気込んだ。

夏が終わり、ちょっと油断してしまう汗対策。蒸れやすい冬も汗の臭いに悩まされず快適に過ごせるよう、ケア商品に目を向けてみては。

取材・文=織田繭(にげば企画)

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