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【発達障害】娘のある行動がきっかけでADHDを疑う母親!?当時の心境や子育てなどをリアルに語る【著者インタビュー】

  • 2025.11.17
娘のある行動でADHDを疑う母親 画像提供:早乃あかりさん
娘のある行動でADHDを疑う母親 画像提供:早乃あかりさん

早乃あかり(@akari238ffm)さんはブログで『娘のADHD疑惑・検査診断していない理由』という作品を投稿し、子育て世代を中心に注目を集めている。勉強や運動がよくできる長女だが、母親は長女のある行動をきっかけにADHDを疑い始めるエピソードだ。本作が誕生したきっかけやADHDだと疑われる長女の行動などについて、母親の早乃あかりさんにインタビューした。

落ち着きのない娘に違和感を感じる夫婦 3-4『娘のADHD疑惑・検査診断していない理由』 画像提供:早乃あかりさん
落ち着きのない娘に違和感を感じる夫婦 3-4『娘のADHD疑惑・検査診断していない理由』 画像提供:早乃あかりさん

――本作はどのように誕生したのでしょうか?

Instagramでエッセイ漫画を描いてみたいな、と思ったのがこの作品を作るきっかけでした。子育て中のママたちがどれだけ大変か、私自身も身をもって経験しています。子どもが小さかったころは、本当に記憶が抜けるくらい大変で…。そんな日々を思い出しながら描いていました。ここ数年でADHDについて知るようになり、発達障害のことにも強い関心を持つようになりました。この作品は実際の体験をもとにしつつ、わかりやすくするために一部フィクションも交えています。

娘が高学年のときに本気でADHDを疑った母親だが…!? 8-9 画像提供:早乃あかりさん
娘が高学年のときに本気でADHDを疑った母親だが…!? 8-9 画像提供:早乃あかりさん

――サユミちゃんがADHD疑惑、リク君がASDで子育ても大変だと思います。早乃あかりさんは子育てをするうえで、どんなことを心がけていますか?

リクはおとなしいタイプのASDで、小さいころはとても「いい子」でした。でも今振り返ると、親が楽だっただけで、本人は困っていたこともあったのかもしれません。サユミには私の「こうあるべき」という考えを押しつけてしまった部分があり、今はその反省も込めて、子どもたちそれぞれの得意や好きなことを大切にしています。「みんなにとっての普通」に合わせるよりも、その子らしさを伸ばせるように。社会のルールを教えつつ、安心して自分を出せる環境を作ってあげたいと思っています。

息子に渡す連絡帳を平気で忘れる娘 9-5 画像提供:早乃あかりさん
息子に渡す連絡帳を平気で忘れる娘 9-5 画像提供:早乃あかりさん

――サユミちゃんは小学生のころ勉強も運動もよくでき、発達障害とは程遠い印象です。それでもADHDを疑ったのは、やはりサユミちゃんの日常の行動に違和感を感じたからでしょうか?

そうですね。まずサユミは、1歳のころから2秒とじっとしていられない子で、いつも走り回っていました。親としては毎日ヘトヘトで、「育児ってこんなに大変なんだ」と痛感していました。小学生になると勉強も運動もよくできて、「発達障害とは無縁」と思っていたのですが、忘れ物などの不注意が多く、毎日注意しては疲れてしまう日々でした。「どうして言われたことをやらないんだろう」と思うことも多かったです。でも今振り返ると、私自身が発達障害について正しく理解していなかったんです。数年かけて学ぶうちに、「勉強も運動もできるADHDの子もいる」と知り、ようやく納得できました。

息子に連絡帳を渡し忘れた娘が理解できない母親 10-1 画像提供:早乃あかりさん
息子に連絡帳を渡し忘れた娘が理解できない母親 10-1 画像提供:早乃あかりさん

――本作で描かれている以外に、サユミちゃんがADHDだと疑われる行動などがあればお聞かせください。

iPadでドラマを流しながら、スマホで音楽を聴きつつ、散らかった部屋で勉強しているなど、ひとつのことに集中するのが苦手なところです。また、「今日雨が降るから傘を持って行ってね」と声をかけた直後に忘れてしまうこともよくあります。鍵もしかり。以前はそうした行動にイライラしていましたが、今では「また出た〜!」と笑って受け止められるようになりました。

小学校に行った娘から携帯で電話がかかって来て…!? 12-1 画像提供:早乃あかりさん
小学校に行った娘から携帯で電話がかかって来て…!? 12-1 画像提供:早乃あかりさん

――最後に、発達障害の子どもを持つ読者の方にメッセージをお願いします。

発達障害といっても本当にいろいろなタイプがあり、生活への影響の大きさや、知的障害の有無などによっても全く違ってきます。ですから「これが正解」という特別なアドバイスはないと思っています。私は、発達障害とは「誰にでもある人間の特性が強く出ているもの」と感じています。実は私自身もASD(自閉スペクトラム)っぽいところがけっこうあり、ADHD(注意欠如・多動)っぽさも少しあります。息子のリクが発達障害と診断されたしばらくあとに「あれ、私も同じかもしれない」と気づきました。自分の子どものころを思い出すとリクとそっくりなところがたくさんあります。

そのおかげで、「あのとき自分はどう感じていたか」を思い出しながら、リクに対する接し方を考えられるようになりました。そして今は、「なんとかなる!」と思っています。私も大人になれたし、むしろ今の子どもたちの方がずっとしっかりしています。時代もどんどん便利になっていくので、きっとこれからも大丈夫。そんなふうに信じています。

本作ではADHD疑惑のある娘と、ASDの息子の子育ての様子がリアル&コミカルに描かれている。早乃あかりさんはほかにも数多くの作品を描いているので、興味がある方はぜひ一度読んでみて!

取材協力:早乃あかり(@akari238ffm)

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