チ・チャンウク×ド・ギョンスが共演！ 極限の疾走リベンジ・アクション「捏造された都市」制作発表会の模様をレポート

ディズニープラスオリジナルの韓国ドラマ「捏造された都市」が、11月5日より独占配信中だ。公開が始まるや否やディズニープラス韓国で1位を獲得し、TV部門グローバルでも4位にランクイン。好調な滑り出しを見せている。ソウルでは配信に先立ち、キャストのチ・チャンウク、ド・ギョンス、キム・ジョンス、チョ・ユンス、イ・グァンス、パク・シヌ監督による制作発表会が行われた。

【写真を見る】好青年からヴィランまでどんな役でも精彩を放つチ・チャンウク

「チ・チャンウクさん以外は考えられない」と監督も太鼓判！

本作は映画『操作された都市』(17)を再解釈したドラマシリーズ。ある日突然、見覚えのない罪で「終身刑」を言い渡されてしまった青年テジュンが、自分の人生を狂わせた黒幕ヨハンへ復讐するべく奮闘するリベンジ・アクションだ。近年は「最悪の悪」「江南Bサイド」や『リボルバー』(24)など幅広く役をこなし、俳優としてさらにパワーアップしたチ・チャンウクが主人公としてカムバックしたほか、ド・ギョンスが今作で初めてヴィラン役に挑戦することでも配信前から大きな注目を集めていた。

パク・シヌ監督はチ・チャンウクの起用について、「映画版でも素晴らしい演技を見せていましたし、私にとっては、彼以外には考えられない、という感じでした。台本が出来上がる前から、チ・チャンウクさんが出演の意思を示してくれました。台本ができあがり、投資が決まるまでには少し時間がかかりましたが、愛情をもって待っていてくださいました」と説明。今作に対するチ・チャンウクの並々ならぬ思いを伝えた。チ・チャンウクは、「初めて台本を読んだとき、多彩で魅力的なキャラクターたち、その関係性などに惹かれましたし、様々な見どころが詰まった作品だと思い、“上手くやりたい”と欲を覚えました」と出演理由を語った。さらに続けて「テジュンは、夢を持つ真面目な青年。キャラクターよりも、彼が置かれた状況や、感情をうまく表現しようとしました。脚本家のオ・サンホさんには“テジュンは木のような存在でいてほしい”と言われたんです。その答えを見つけるのが、最後まで僕の課題でしたね」と振り返った。

ド・ギョンスを当て書きした最恐のヴィラン

アイドル出身の華やかさとその高い演技力から、かねてより“演技ドル”と評されてきたド・ギョンス(EXO D.O)は、「捏造された都市」で満を持してヴィランに挑戦する。表向きは富裕層など特権階級のための特別なサービスを運営する“彫刻家”、裏では凶悪事件を設計する悪人のヨハンだ。脚本を担当したオ・サンホはヨハンについて、ド・ギョンスをイメージして書いたキャラクターだと明かした。

そんな最恐のヴィランを完全に消化したド・ギョンスは、「シナリオを読んで面白い作品だと思いました。カーレースのシーンが特に興味深く、大がかりなシーンをどう映像化するのか気になりました。初めてのヴィラン役なので、自分がどんな姿を見せられるのかも楽しみでした」と、作品に参加した理由を語った。そして「実際に経験できることではないので、映画やドキュメンタリーを見て、想像力を膨らませて役作りをしました。ダンディなスーツを準備してもらい、髪を染めてパーマをかけて、その上黒い髪に染めて…。髪のセットを4時間かけたこともありました」と役作りの裏側を語った。

テジュンVSヨハンの死闘の数々！ハードな現場を支えた心強い先輩キム・ジョンス

今作の最大の見どころが、テジュンとヨハンの手に汗握る対決だ。ド・ギョンスは、「テジュンは生命力があってしぶとくて、ゴキブリのような男。いじめても、いじめても這い上がってくる」と表現。それを聞いたチ・チャンウクは「ヨハンはターゲット。本当に殺しても気が済まないくらいの悪党です！」と言い、さっそく火花を散らした。

テジュンの命の恩人で、復讐に手を貸すヨンシク役を演じるのは、ベテラン俳優キム・ジョンス。『密輸 1970』(23)でも深みある演技を見せた彼は本作でもいぶし銀の魅力を放っており、チ・チャンウクとは映画『リボルバー』で共演した仲だ。

キム・ジョンスは「共演経験のあるチ・チャンウクさんが出演されると聞いて、彼を信じて出演を決めました」と明かすと、チ・チャンウクもまた「ハードな現場でしたが、ジョンス先輩がいるおかげで頑張ることができました。先輩の撮影は終わっているのに、“帰らないで”と引き留めることもありました」と愛情をアピール。劇中と同じように、キム・ジョンスが心の支えになっていたようだ。

オーディションで抜擢されたチョ・ユンス＆実力派俳優イ・グァンスらが脇を固める

テジュンのもう一人の協力者ウンビ役を演じるチョ・ユンスは、同じくディズニープラスで配信中のドラマ「暴君」での演技が称賛され、第61回百想芸術大賞新人女優賞にもノミネートされた新鋭だ。オーディションで抜擢された彼女は「シナリオを読み、スピーディな展開がおもしろかったですし、ウンビという役に魅力を感じました。ウンビは親子関係で傷ついた経験からとげとげしいところもありますが、内面は傷つきやすく、人懐っこさもあるキャラクター」とウンビについて説明した。さらに「テジュンと出会い、表情が柔らかくなっていく感情の流れを大事に、監督と話しあいながら役を作っていきました。現場ではチ・チャンウク先輩やキム・ジョンス先輩が面倒を見てくださいました」と感謝した。

イ・グァンスは、権力と財力を兼ね備えたヨハンのVIP顧客ドギョン役を演じる。会見冒頭では、自分の後に挨拶をしたキム・ジョンスとチョ・ユンスが「チ・チャンウクの存在が出演理由でした」と語ると、そそくさとマイクを取り「遅ればせながら…。僕もチ・チャンウクさんとド・ギョンスさんと共演したかったんです」とお茶目に発言し、 MCから「もう遅いですよ！」と鋭く突っ込まれてたじろぐなど、バラエティ番組で鍛えたトーク術で会場を沸かせた。

もちろん俳優としても『奈落のマイホーム』(21)や「悪縁」など話題作に数多く出演している実力派だ。彼は「台本を読んだ時、ドギョンのゲスっぷりに、台本に唾を吐きたくなりました。僕が台本を読む度に感じた不快感を、視聴者の方にも感じてもらいたいという気持ちで演じました」とユーモアを交えて役作りを説明。一方でド・ギョンスとは、「コンコンパッパッ〜今日から芸農人! 〜」をはじめバラエティ番組で何度も共演し、プライベートでも親友だ。俳優としてのケミを尋ねられると「仲がいいので、ドラマの現場で会うのは照れくさいと思いましたが、現場で一緒に演技をするととてもプロフェッショナルな人でした。本当に“この子はド・ギョンスだよな？”と思うほど、普段とは違う姿をしていました。集中して演技をする姿を見て多くを感じましたし、ド・ギョンスが人々から愛される理由が分かった気がしました」と絶賛。さらに「チ・チャンウクさんとド・ギョンスさんのおかげでのびのびと演技をすることができて、現場には遊びに行くような感覚でした。現場のケミは、１億点でした！」と胸を張った。そしてド・ギョンスも、「ドギョンというキャラクター自体がむかつくんですけど、そんなドギョンを憎たらしく、うまく演じてくださったので照れることもなく演技に没頭できました」と称賛を送った。

手に汗握るアクションシーンは必見！

本作では迫力あるアクションシーンも見どころの一つ。パク・シヌ監督は「様々なコンセプトのアクションが登場します。臨場感を活かそうと、カメラの種類もいろいろと準備をしましたし、キャストの皆さんが身を挺して演技をしてくれたのでリアルな映像を撮ることができました。エピソードごとに新たなアクションを見ることができると思います」と自信をのぞかせると、チ・チャンウクは「多彩なアクションが出てくるので、演じる僕も楽しかったです。アクション監督とたくさん話し合いをして、シーンごとにアクションに差をつけました」とこだわりを見せた。ド・ギョンスは「ヨハンのアクションは、いかに凄惨に残酷に、素早く標的にとどめを刺せられるのかに重点を置きました」と2人のアクション対決に期待を持たせた。

「捏造された都市」は全12話で現在6話まで配信中。以降、毎週水曜に2話が配信される。

文／荒井 南