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植えつけは今!春に咲かせる一年草・球根・宿根草・多年草【ガーデニング】

  • 2025.11.14

植えつけは今!春に咲かせる一年草・球根・宿根草・多年草【ガーデニング】

外の空気が少し冷たくなってきました。急ぎ足で通り過ぎる秋に乗り遅れないように、庭やベランダの作業をしましょう。冬も庭やベランダが寂しくないように彩りを残したり、春の花を夢見ながら植えつけを楽しんだり、今こそ手を動かす絶好のタイミングです。

寒さが訪れる前に根をしっかり張らせる

冬から、そして春から初夏に庭やベランダを彩る花々は、最高気温が15℃を下回らない今が植えつけの“最終適期”! 「まだコスモスが咲いているの」というあなたも、とにかく園芸店をチェックしましょう!

園芸店には今から春まで咲き続けるパンジーやビオラ、春に咲く球根、初夏を飾る宿根草の苗がすでに種類豊富に揃っています。とくにパンジーやビオラの最新品種、流通の少ないチューリップの人気品種、珍しい宿根草などは売り切れ前に入手しておきたいものです。

晩秋まで咲き続ける草花で庭やベランダに苗を植えるスペースがまだない場合、買った苗をポットから抜いてみて根がみっしり張っていたら、一回り大きな鉢に仮植えしましょう。というのも、寒さが訪れる前に根をしっかり張らせることで、春の株張りや花数が格段に変わるからです。球根もポットに仮植えしておけば芽出し球根として、寄せ植えなどにいつでも使えます。

春に大株に育つ「一年草」は株間をあけて植えつけ

パンジーやビオラ、スイートアリッサム、ストック、プリムラなどは真冬に花が止まったり数が減ったりすることはあっても、晩春まで長く咲き続ける一年草です。なかでもパンジーやビオラは雪をかぶっても咲き続け、冬の庭を彩ります。

また、これらは(秋に根を張らせておくと)春に見事な大株に育つので、(上に伸びる)ストック以外は株間を1株分あけて植えつけるのがコツです。花壇では苗を植える場所を大きめに掘り、底の土に緩効性化成肥料を元肥として規定量混ぜてから、苗を植えつけます。

鉢の場合は、3~3.5号(1号=直径3㎝)のポット苗を一~二回り大きな5号くらいの鉢に定植。あまり大きな鉢に植えると、鉢土が乾くのに時間がかかって根腐れしやすくなりがちです。大きめコンテナに数株を寄せ植えする場合などは、鉢底に鉢底石を入れて水はけをよくするとよいでしょう。

近年は市販の培養土に元肥が含まれることも多いため、培養土の袋の表記は要チェック! 肥料が入っていなければ、緩効性肥料を元肥として混ぜて鉢底に入れ、苗の根が肥料に直接触れないようにして植えつけます。その後、肥効期間が過ぎるまで(だいたい冬中)追肥の必要はありません。

「球根」を植える深さはあまり気にしなくて大丈夫

秋に植える球根植物にはムスカリや原種チューリップなどのように直径2㎝ほどの小さなものから、直径8~10㎝のアリウムやユリのように大きなものまで、さまざまな形や大きさの球根があります。

かつては球根ごとに植える深さの目安が示されたものですが、今では鉢植えでそれぞれの球根の高さの1~2倍深さが一般的と考えられます。庭植えではシャベル一掘り分の深さに植えます。
例外は根が球根の上からも出るユリで、球根の上に深さ10㎝以上の用土があるように、深く植えるのがおすすめです。

植える間隔も球根1~2個分あけるのが一般的ですが、小球根などはまとめて植えることで見映えがします。球根は気温が15~20℃で水に触れると生育をスタートするので、植えたらたっぷり水やりしましょう。開花までに必要な養分は球根自体がもっているため、元肥はいりません。

年末過ぎに植えつけても球根は咲きますが、今から植えてしっかり根を張らせることで、花後に球根を太らせたり分球したりして、次の年も咲く可能性が高くなります。

花のない苗から育てる「宿根草」の醍醐味

先に紹介したパンジーやビオラなどの一年草に対して、植えると何年も繰り返し咲いてくれるのが宿根草(多年草)です。チューリップなどが終わる晩春から初夏にかけて、ジギタリスやカンパニュラ、バーバスカムやオダマキなど、多彩な宿根草が楽しめます。

来年咲く宿根草は、秋にはまだ花のない小さな苗で出回る地味な存在です。けれども、秋に植えて根を張らせると冬の寒さで地上部が枯れても、春には新芽を出してもりもり成長。見事な大株になって花を咲かせます。春に暖かくなってからも植えつけはできますが、パフォーマンスに大きな違いが出るのを楽しんでください。

何年も育つ宿根草を庭に植えつけるときは、大株になっても邪魔にならない場所選びが大切。根がよく張るので、深く掘って腐葉土や堆肥などを少し加え、土壌を改良してから元肥を施して植えつけます。

園芸愛好家にとって秋は大忙しの季節。私自身、なかなか適期に植えつけできなくて、植えたとたんに寒くなると苗たちがかわいそうに思いますが、それでも健気に冬を乗り越える宿根草に励まされることが多いです。来年の春を夢見て、今年最後の植えつけを!


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