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ドライブ旅にもおすすめ!十勝ワインの聖地・「いけだワイン城」をまるっと楽しむ!ガイドツアーレポ 【しろまる寄り道⑫】

  • 2025.11.13

WEBマガジンSitakkeで連載中の、ちょっと“距離感”がおかしい道民、白丸あすかが描く漫画『しろまるほっかいドライブ~白丸さんは距離感がおかしい~』から、寄り道スポットをご紹介します。

今回は、北見~池田をかつて結んでいた「ふるさと銀河線」跡地を巡る、鉄道好きも車好きも嬉しい旅をご紹介。その中で立ち寄ったのは…

寄り道スポットNo.12池田町「いけだワイン城」

Sitakke読者の皆さまこんにちは。
旅好き北海道民のしろまるです。

本コーナーは道内をドライブする連載企画『しろまるほっかいドライブ~白丸さんは距離感がおかしい~』の作中において登場したスポットを掘り下げて紹介する寄り道コーナーとなっております。ちょっとディープな北海道の世界へご案内!

かつて道東の内陸を縦貫していたふるさと銀河線沿線をドライブしていたしろまるは、銀河線との並走区間を完走して池田町に到着しました。町民一人あたりの年間ワイン消費量が日本人平均の4~5培とも言われる十勝ワインの一大産地、池田での寄り道といえば……あの場所しかありません!

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駅前の噴水も、よく見るとワイングラス……?
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見学させていただくのは、外観が中世ヨーロッパの古城に似ていることから 「いけだワイン城」 の名前で親しまれている 「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」 です。十勝ワインは全国初となる自治体主導の町営ワイナリーとして誕生し、国内外から高く評価されています。

ワイン城の建物自体は昨年(2024年)に落成50周年を迎えた歴史ある施設で、ブランデー蒸留室や地下熟成室といったお酒づくりの現場を見学できるほか、お土産が買えるショッピングエリアを備えたワイン好きにはたまらないイチオシのスポットとなっています。今回はワイン城で人気のワイナリーツアーへ参加してきました。

ワイン城のツアーは土・日・祝祭日限定の開催で、2日前までの事前予約が原則となります。料金は施設ガイドツアーのみなら無料、ワインのテイスティングを希望する場合は1人あたり2,000円です。

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左:豊富な品揃えのワインを購入できるショッピングエリア 右:ツアーの受付は1Fのコンシェルジュで。45分ほどのガイドツアーは、1回あたり数人~10名程度の小グループに専門スタッフの方がついて解説をしながら施設を案内してくれます。ツアーに参加せずとも城内を自由に見学することは可能ですが、スタッフの解説があるのとないのとでは展示物の解像度が段違いになりますので、時間に余裕がある方はぜひツアーへの参加をおすすめします。
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スパークリングワインの製造現場と、数千リットルのワインを入れておくことができる大樽。
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フレンチオーク(ヨーロピアンオーク)でできたワイン熟成用の樽が並ぶ地下熟成室は、空間全体が芳醇なワインの香りで満たされていて、見学しているだけでほんのり酔ってしまいそうなくらいでした。
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熟成室の壁面には、研究・保存用として過去に作られた十勝ワインが収められています。めっちゃ貴重!
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ワイン関連の設備だけでなく、ブランデーの蒸留室も見学させていただきました。

池田町のワインづくりは、1952年(昭和27)に発生した十勝沖地震と翌年から続いた冷害の苦境から脱するために、山野に実っていた「山ブドウ」から着想を得て始まりました。寒暖差の激しい十勝の気候はブドウの栽培に適しておらず、先人たちの涙ぐましい努力と度重なる交配・品種改良を経て、今の十勝ワインが存在しています。

池田で独自開発されたブドウの中で代表的なのは以下の3種です。

清見(きよみ)
一番最初に池田で誕生した独自品種。冬期間、雪が降る前にブドウの樹を土に埋める「培土」という作業が必要。香りのバランスがよい味で、爽快な酸味の奥に豊かさを感じられるワインになる。

清舞(きよまい)
清見種と耐寒性のある山ブドウを交配させた品種。強い酸味と軽快な味わいが特徴。

山幸(やまさち)
清舞と同じく清見種と耐寒性のある山ブドウを交配させた品種。色が濃く、渋みや味わいの深さが際立つ。

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ガイドツアー終了後はワインのテイスティングがおこなわれますが、しろまるは車の運転があるためスキップ。かわりに4階にあるレストランでお昼ごはんを食べてきました。丘の上に建つワイン城のレストランは、長閑な十勝の風景を見ながらゆったりと食事ができます。

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十勝産牛のハンバーグセットに、せっかくなので山幸のぶどうジュースを追加注文。高級なジュースと聞くと濃厚なイメージがあったのですが、この山幸ぶどうジュースはあっさりとした飲み口のあとに酸味が効いてくるタイプで新鮮な感覚でした。

今回訪問した池田町のワイン城は、車で来ていたりお酒が苦手だったりしても十分に満喫できる寄り道スポットでした。池田駅からも歩くことができる距離にありますので「せっかく行くからにはお酒を飲みたいよ!」という方は、公共の交通機関で訪れて思う存分十勝ワインを楽しみましょう。

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屋上からは池田町の景色と施設の裏手に広がるブドウ畑を一望できます。それにしても最高の十勝晴れです。

~おまけ~

ワイン城に行ったら注目してほしいおすすめポイント その①

ワイン城の周囲にはレンガの歩道が敷かれているのですが、よ~く見てみると一部のレンガにブドウのマークが刻まれています。このマークは全部で10ヶ所あって、しかもそのうちの1つはブドウの実がハート仕様になっています!見つけたらちょっとハッピーな気分になれる隠れブドウを探してみてください。

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左は通常のブドウマーク、右がハート仕様のブドウマーク

ワイン城に行ったら注目してほしいおすすめポイント その②

池田町はDREAMS COME TRUEの吉田美和さんの出身地ということで、ワイン城のすぐ近くにドリカムの資料を展示する「DCTgarden IKEDA」があります。ファンの方は必見です!

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「DCTgarden IKEDA」

今回のドライブコース

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いけだワイン城

住所:北海道中川郡池田町字清見83-4
TEL:015-578-7850
営業時間:午前9時~午後5時
定休日:年末年始
営業時間(レストラン):
午前10時30分~午後5時(LO 午後4時30分)
夕映えディナー(土曜のみ) 午後5時~午後8時
※ディナー営業は事前予約制(015-578-7857)
定休日(レストラン):火曜日、年末年始 ※火曜日が祝日の場合は翌水曜日休み

※掲載の内容は取材時(2025年9月14日)の情報に基づきます

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文・絵:白丸あすか
編集:Sitakke編集部YASU子

【白丸あすか PROFILE】
神奈川から北海道へ地方移住をした旅好き道民のオリジナルキャラクター。
でっかいどうの広さで狂ってしまった距離感を原動力に、拠点の札幌から東奔西走!
前居住地である稚内での最北端生活を綴った『しろまる最北日記』もSitakkeで公開中。
X(@Asuka_Shiromaru)のフォロワーは3.2万人!北海道での暮らしや旅先の情報を配信中。

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