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人生の岐路に立つ息子と難病のシングルマザーを山時聡真と菅野美穂がW主演で熱演!映画『90メートル』2026年3月公開

  • 2025.11.12

釜山映画祭における国際共同製作を目的とする企画ピッチングプログラム「Asian Project Market 2024」で企画と脚本が高く評価されARRIアワードを受賞し、山時聡真と菅野美穂のW主演で映画化された『90メートル』が2026年3月27日(金)に公開される。あわせて、本作の特報、ティザービジュアルが解禁となった。

【写真を見る】『君たちはどう生きるか』で主人公の眞人の声を担当した山時聡真

人生の岐路に立つ高校生の息子と難病を抱えながら我が子の希望ある明日を願うシングルマザーの揺るぎない愛を綴った本作。直木賞作家、朝井リョウの連作短編小説「少女は卒業しない」で商業長編映画デビューを果たし、『か「」く「」し「」ご「」と「』(25)でも高く評価された新進気鋭の監督、中川駿渾身のオリジナル企画を映画化した。母親を看病した経験を持つ監督が、自身と自身の母を重ね合わせてキャラクターを作り上げ、半自伝的映画を生みだした。

難病を抱えた母の美咲と2人で暮らす高校3年生の藤村佑を山時聡真。人生の岐路に立ったいま、東京の大学に進学したい気持ちと母のそばを離れるわけにはいかない状況下に置かれ、将来の選択を迫られる等身大の主人公を体現した。監督は「主人公の藤村佑役を演じた山時聡真君はどことなく僕に似ていて、まるで若いころの自分を見ているかのように感じることが多くありました。実は、佑と母の美咲は、僕と僕の母をモデルに作っているので、その点から山時君は佑を演じるのにうってつけの人物でした。もちろんそれだけではなく、役に対する真摯な姿勢や素直で明るい人間性に、一緒に作品作りをする仲間としてとても助けられました」と語る。山時は佑を演じたことについて「佑の抱えている思いを100%理解しているかといえば、正直わかりません。しかし、佑として生きていくなかで、自分自身との葛藤、母親の想い、たくさんの方の優しさを感じました。今後の僕の人生を支える大切な糧になりました」と語る。

また、母の美咲を菅野美穂が演じる。日に日に身体の自由がきかなくなる難病を患いながら、我が子をなによりも思いやる母親を熱演。監督は「美咲役を演じた菅野美穂さんを一言で形容するならば『圧倒的』でした。菅野さんのお芝居は僕のような若輩者が語るのはおそれ多いほどにすばらしかったですし、それだけではなく、現場での在り方や、チーム内でのコミュニケーションの取り方など、一流の俳優とはかくあるべし、というのを色々な面から見せていただけたように思います」と述懐。脚本を読んだ菅野は、「それぞれが健気に生きているのに、でもどうにもならない現実に向き合わなければならない過酷さに、胸がつまりました。多感な10代で自分の事でも精一杯なのに、人生を考えなければならないやるせなさ、子どもを思う母の気持ち、どちらも分かって深く共感しました」と即オファーを快諾したという。

さらに、感涙必至を予感させる特報が解禁。母、美咲の息子の佑への願いが込められた冒頭から始まり、佑の「知らないよ」という反抗的な態度の姿が映しだされる。難病を抱える母とその母を支える息子。高校3年生という将来を考える時期だが、母のそばを離れられない現実が佑を縛り付ける。それでも佑に好きなように生きてほしいと強く願う美咲。「お母さん、大丈夫だから」と優しく語りかけた後に流れる「母の本当の願いを知ったとき、温かい涙が溢れだす」というナレーションから、息子に届けたい願いの先にある「本当の願い」がなにかが気になる特報になっている。

さらに、前を向いて歩く学生服姿の佑と、その背中を穏やかな眼差しで見つめる母、美咲の姿を切り取ったティザービジュアルも解禁。桜が咲く春の光のなか、「届かないで、私の願い。」というコピーが添えられ、息子を想う母の複雑な心情を静かに映しだし、特報で描かれる母の想いとは相反する言葉が胸に残る印象的なビジュアルとなっている。

本作に対し監督は「本作は僕にとって三作目の商業作品ですが、原作物ではないオリジナルの企画としては本作が初めてになります。なので本作は今後、僕の名刺代わりの作品になっていくことと思いますし、そう受け取られても恥じない内容に仕上がったと思っています」と自負し、来春、日本中を涙に染める感動物語の公開に期待が高まる。

<キャストコメント>

●山時聡真(藤村佑役)

「僕が演じた藤村佑はバスケットボールに打ち込む普通の高校生です。それは僕の高校時代と同じ感じでした。なんの心配もなく、楽しく過ごしていた日々の生活がある日突然、または徐々に奪われていく。そこからこの物語は始まります。自分のやりたいことを押さえ込み、世の中と距離を取りながら生きていくしかない現実。それは誰にでも起こり得る事であり、実際に多くの方が直面している現実でもあると思います。佑の抱えている思いを100%理解しているかといえば、正直わかりません。しかし、佑として生きていくなかで、自分自身との葛藤、母親の想い、たくさんの方の優しさを感じました。今後の僕の人生を支える大切な糧になりました。

お母さん役の菅野さんは現場でとても明るく、誰に対しても気さくで、常に親しみやすい距離感を保ちながら接してくださいました。お芝居は毎シーン、鳥肌が立つような感覚があり、姿勢や表現力にもすごく影響を受けました。それを一番近くで受けとめられたのは大きな財産になりました。中川監督は、一つ一つの演出がとても丁寧で、それでいてまず僕たちに考えさせ、挑戦をさせてくれました。迷った時には時間をかけて真摯に向き合ってくださいました。なにより、監督とは本当に感覚が合います。言葉にしなくても通じ合える瞬間が多くあり、撮影終わりに『今日は最高だった』と声をかけてもらえると、心底、嬉しかったです。90メートルという距離。それは長いのか、短いのか。遠いのか、近いのか。答えは人それぞれ違うと思います。この作品を観て、その答えを見つけていただけたらと思います。公開を楽しみにお待ちください」

●菅野美穂(藤村美咲役)

「それぞれが健気に生きているのに、でもどうにもならない現実に向き合わなければならない過酷さに、胸がつまりました。多感な10代で自分の事でも精一杯なのに、人生を考えなければならないやるせなさ、子どもを思う母の気持ち、どちらも分かって深く共感しました。山時さんとは今回初めてご一緒させていただきましたが、作品を拝見していて、目に引き込まれる演技をなさるなぁと感じていました。お会いして、幅広く演じられる方だと感じました。中川監督は映画への真摯で真っ直ぐな強い思いが清々しく、頼りになる監督でした。私がニュアンスを汲み取れない時もじっくり待って下さいました。映画は気づいたら涙が頬を伝っていて、人生は困難だけれど、人は優しいと感じさせてくれる作品になっていました」

●中川駿(監督)

「主人公の藤村佑役を演じた山時聡真君はどことなく僕に似ていて、まるで若いころの自分を見ているかのように感じることが多くありました。実は、佑と母の美咲は、僕と僕の母をモデルに作っているので、その点から山時君は佑を演じるのにうってつけの人物でした。もちろんそれだけではなく、役に対する真摯な姿勢や素直で明るい人間性に、一緒に作品作りをする仲間としてとても助けられました。

美咲役を演じた菅野美穂さんを一言で形容するならば『圧倒的』でした。菅野さんのお芝居は僕のような若輩者が語るのは畏れ多いほどに素晴らしかったですし、それだけではなく、現場での在り方や、チーム内でのコミュニケーションの取り方など、一流の俳優とはかくあるべし、というのをいろいろな面から見せていただけたように思います。本作での菅野さんとの出会いが、僕の今後の監督人生に大きく影響していくだろうなと感じています。本作は僕にとって3作目の商業作品ですが、原作物ではないオリジナルの企画としては本作が初めてになります。なので本作は今後、僕の名刺代わりの作品になっていくことと思いますし、そう受け取られても恥じない内容に仕上がったと思っています。ぜひ、たくさんの方にご覧いただけるとうれしいです」

文/鈴木レイヤ

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