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フランス・パリの築140年超のアパルトマン2LDKひとり暮らしのお宅拝見。50代マダムのセンスの良いインテリアとは?【前編】

  • 2025.11.11

フランス・パリの築140年超のアパルトマン2LDKひとり暮らしのお宅拝見。50代マダムのセンスの良いインテリアとは?【前編】

歴史あるアパルトマンに暮らす、パリのマダムF(50代後半)。コンパクトな空間をセンスよくまとめたインテリアには、真似したくなる工夫があふれています。壁やカーテンをテーマカラーで統一し、ヴィンテージのトランクをローテーブルに——そんなおしゃれな暮らしぶりをご紹介。前編は、日本の応接間にあたるサロンと、周辺の街の様子をお届けします。

アンティークが溶け込む、パリのアパルトマン

マダムFが、このアパルトマンに住み始めたのは約25年前です。

アパルトマンの間取りは日本の2LDKに近い広さです。サロン(リビング・ダイニング)、キッチン、ベッドルーム、そしてTVルーム(兼ゲストルーム)。築140年を超える建物ですが、シンプルな内装と色使いやモチーフが統一され、洗練された雰囲気の素敵な住まいです。

室内に飾られているシャンデリア、絵画やオブジェは、アンティークショップに通いながら、年月をかけて少しずつ集めました。

日本のマンションでも、西洋のアンティーク家具やオブジェを室内装飾に取り入れている方が多くいらっしゃいますね。鉄筋コンクリートで建てられている日本のマンションの場合は、モダンな内装の中に、クラッシックな品々が、インテリアの素敵なアクセントになって存在しているように思います。

フランスの石造りのアパルトマンの場合、アンティークの品々は、時を重ねた暖炉や木の床に溶け込んで、調和されたイメージを作り出しています。

壁やカーテンは、2色のテーマカラーで統一を

マダムのアパルトマンの中心にあるのは、日本でいう応接間にあたるサロンです。

サロンの中央には、アパルトマンの建設当初から据えられている大理石の暖炉と、細かい装飾が施された鏡があります。長い年月を経た今もなお、上品で優美な雰囲気を演出しています。

料理上手なマダムFは、週末には友人や知人を招いてリビングでアペリティフを楽しみ、隣のダイニングでは自慢の料理と美味しいワインでのおもてなしを楽しんでいます。

アパルトマン内の壁やカーテンは、マダムのテーマカラーである若草色とクリームイエローで統一されています。優しく温もりのある色彩が、約140年を経た寄木床とともに、落ち着いた雰囲気を作り出しています。

サロンとタイニングルームには、同じアンティークのシャンデリアが飾られています。繊細なクリスタルの輝きと、年月を経た深みのある真鍮が柔らかい光を灯しています。

日本でも、リビングルームなどで間接照明を取り入れることがトレンドになっていますね。落ち着きのある光に包まれて、リラックスした時間が過ごせるのでおすすめです。

部屋に入るとまず、暖炉の前に置かれたローテーブルが目をひきます。
マダムの両親が結婚時に購入した、1950年代のヴィンテージ・トランクです。

友人をアペリティフに招待した時には、この上にamuse-bouche アミューズ-ブッシエ(オードブル)のお皿を並べて、楽しいひと時を過ごします。

ソファはマダムの好きな花模様、2000年にドイツで購入しました。
皮の質感が重厚なトランクと、優しい色使いの花柄モチーフのコントラストが、心地よい空間を演出しています。

パリ市内には18世紀のアパルトマンもたくさん

パリ市内には、100年以上前に建築されたアパルトマンが数多くあります。18世紀から19世紀に建てられた築200年、300年の物件も珍しくありません。それぞれのアパルトマンが調和を保ちながら、石畳の通りに溶け込み、重厚で華やかなパリの街を作り上げています。

日本のマンションは鉄筋コンクリート建築で、古いとされる物件でも30〜40年前が主流だと思います。一方、パリでは、築100年を超えるアパルトマンに今も人々が暮らしています。

私はパリに住んで約30年になりますが、いまでも街を歩きながら、パリのアパルトマンの美しい外観と、通りや広場全体の整ったバランスに「花の都パリ」を実感しています。

その中でも外観、内装ともに品格のある優雅な美しさを備えているのが、19世紀後半に建設された「Haussmannian・オスマン様式」のアパルトマンです。

フランス皇帝ナポレオン3世の指示のもと、当時のセーヌ県知事ジョルジュ・オスマンが進めた、パリ近代都市計画(Haussmannisation de Paris ・オスマンのパリ大改造)によって誕生しました。

オスマンのパリ大改造の時代に誕生した建築物、広場や大通りには、オペラ座、コンコルド広場、凱旋門広場、シャンゼリゼ通り、ブローニュの森、プランタン・デパート、パリ市庁舎、マドレーヌ寺院……数々の観光名所や歴史的建造物が含まれています。

マダムFのアパルトマンは、オスマン様式

今回ご紹介したマダムF(50代後半、製薬会社勤務)のアパルトマンは、1880年代に建てられた典型的なオスマン様式。

白い石造りの外壁は、階層ごとに異なるデザインが施され、当時の建築士や職人の豊かな感性が息づいています。

繊細な装飾を凝らした鉄細工のバルコニーも華やかで印象的です。

住居はパリの中心部、閑静な住宅街の一角に位置します。

街の喧騒から少しだけ離れた通りは、静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。

次回は、マダムF邸のサロン、キッチン、ベッドルーム、TVルームをご紹介します。

自分にとって本当に必要だと感じる物だけを厳選し、不要な物は持たず、飾らない。そんなシンプルな美意識の中にも、可愛いらしいコーナーも取り入れて、お茶目な気持ちになれるセンスも感じられます。マダムが、自然体で過ごす、快適な暮らしを写真とともにお届けします。

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