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抜け毛の3つの原因と髪のボリューム・太さを改善する方法! 専門家が徹底解説

  • 2025.11.11
Connect Images/GretaMarie / Getty Images

髪のボリュームダウンは、実は多くの人が直面する悩み。シャワーの排水口に溜まる抜け毛、広がっていく分け目、なんだか前より元気がなくなったポニーテール…。

では、なぜ起こるのか? そして、どうすれば改善できるのか? ヘアケアブランド、フィリップ・キングスレー社の主任トリコロジスト兼ブランドプレジデント、アナベル・キングスレーが徹底解説。髪のボリュームダウンを引き起こす主な原因と、ハリ・コシ・自信を取り戻すための具体的なヒントをご紹介。

Ekaterina Goncharova / Getty Images

髪のボリュームダウンの主な原因

年齢

「誰の髪も、年齢とともに変化していくものです」とアナベルはコメント。「20代の頃と比べて、40代・50代・60代では肌の質が変わるのと同じように、髪の構造や、それを支える頭皮の状態も変化していくのです」

とはいえ、これは“誰にでも同じように起こる”わけではない。「年齢による髪の変化の度合いは、遺伝や更年期のタイミング、全体的な健康状態、そしてライフスタイルの影響を大きく受けます」と彼女は続ける。

つまり、年齢は確かに一因であるが、髪がどのように“年を重ねる”かは、あなた自身の習慣やケア次第ということ。

ホルモンバランスの変化

アナベルによると、「加齢による髪の太さの変化に、最も大きく関わっているのは、更年期前(ペリメノポーズ)と更年期です」とのこと。40代(人によってはそれ以前)から始まるホルモンの乱高下は、髪の成長サイクルを混乱させてしまうのだそう。

「この時期はホルモンバランスが不安定になり、抜け毛が増えることがあります」とアナベルは説明。「髪の成長サイクルはホルモンによって綿密にコントロールされているため、そのバランスが崩れると、一時的に抜け毛が多くなることがあるのです」

そして残念ながら、その“ホルモン変動のジェットコースター”は、簡単には止まらない。「更年期にエストロゲンとプロゲステロンの分泌が低下すると、多くの女性が頭皮の毛包(毛穴)自体の数が減ったように感じるといいます。エストロゲンは、髪を成長期にとどめる働きをしているため、その分泌量が減ると、髪が以前より細く短くなりやすいのです」とアナベルは解説。

Evgeniya Markina / Getty Images

また、更年期に伴う身体的・精神的ストレスも抜け毛を悪化させる要因に。「髪の毛は、あなたの“気持ち”にも反応するのです」とアナベルは付け加えた。

さらに、更年期以外にも、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などのホルモン異常によって抜け毛が起こることも。こうした影響の度合いは遺伝による部分も大きいものの、もしホルモンバランスの乱れが原因かもしれないと感じたら、自己判断せずにトリコロジスト(毛髪専門家)や医師に相談することが大切。

Boy_Anupong / Getty Images

外的要因(遺伝)

「遺伝性の薄毛(アンドロゲン性脱毛症)は、その名の通りアンドロゲン(男性ホルモン)に関係しています」とアナベルは説明。「これは遺伝的に決まっているもので、髪の成長期が短くなり、再び生えてくる髪が徐々に細くなるのが特徴です」

多くの女性では、このタイプの薄毛は更年期前後から少しずつ現れ、時間をかけて進行していく傾向がある。つまり、抜け毛の原因が遺伝によるものであるケースも少なくない。

とはいえ、外的要因も見逃せない。「栄養不足、ストレス、食生活、そして過度な熱スタイリングは、いずれも髪の健康に影響を与えます」とアナベルは続ける。「ストレスや栄養バランスの乱れなど外的要因による抜け毛は比較的突然起こることが多いのに対し、遺伝的な薄毛はゆっくり進行していきます」

食生活を振り返って、鉄分やビタミンB12の摂取が不足している人も多いのでは?それが、髪のハリやボリュームダウンの“根本原因”になっている可能性も。

Connect Images/GretaMarie / Getty Images

髪のハリとボリュームを取り戻すには?

髪のハリとボリューム感が気になる...

そんなときに試してほしい、アナベルおすすめの“髪をふんわり見せる”プロのケア術をご紹介。

  • コンディショナーの使いすぎに注意 : 「根元近くにはコンディショナーをつけず、しっかりすすぐのがポイント。つけすぎると、細い髪がペタンとしてしまいます」
  • シャンプーは“ダブル洗い”を意識して :「トリートメントやスタイリング剤を使った日は、2回シャンプーして残留物をしっかり落としましょう」
  • “シャンプー前トリートメント”を取り入れる :「深く潤すトリートメントは、シャンプーの“前”に使うのがおすすめ。仕上がりが軽く、髪の強度もアップします」
  • 根元を立ち上げる工夫を :「ブロー前にボリュームミューズやフォーム、スプレーを根元につけ、頭を逆さにして乾かすとふんわり仕上がります」
  • 日中のリフレッシュも忘れずに : 「スタイルがつぶれてきたら、ドライシャンプーやテクスチャースプレーで瞬時にボリュームを復活させましょう」
  • 切れ毛を防ぐケアを :「細い髪はとてもデリケート。ボンド系マスクやシャンプー前トリートメントで、毛先〜中間を保護して」
  • カラーは“賢く&慎重に” :「カラーやブリーチは髪の表面をふっくら見せる効果があります。ただし、頭皮の色に近いトーンを選ぶと、気になる薄い部分を自然にカバーできます」
  • バランスの取れた食生活を意識 :「健康的な食事とライフスタイルは、健康な髪の成長と毛包の働きをサポートします。栄養不足は、私たちがよく目にする抜け毛の原因のひとつです」
  • できれば毎日シャンプーを :「細い髪は皮脂腺が活発で、ぺたんとなりやすい傾向があります。毎日洗うことで、清潔さとボリューム感をキープできます」

年齢を止めることも、ホルモン変化を完全に防ぐこともできないが、頭皮と髪をいたわるちょっとした習慣で、髪をより強く・太く・いきいきと見せることができる。

今回紹介したポイントを抑えて、自分に合ったヘアケアを見つけてみて!

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