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2.9万いいね!補習中の生徒が「私の推し作家」だった?教師と生徒の奇妙な駆け引きに共感の嵐【作者に聞く】

  • 2025.11.10
 「先生×先生」 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)

学校の補習授業の時間、教室には女子生徒と教師二人きりだった。一見すると先生と教え子以外の何ものでもないお互いの関係だが、実は教師にとってその生徒はかけがえない「先生」その人で――。

矢尾いっちょ(@1203Yao)さんの創作漫画「先生×先生」は、「学校の先生」と「マンガの先生」、異なる“先生”同士の駆け引きが笑える短編作品。教師は教え子が推しの同人作家だと知っていて、なんとか補習を切り上げて創作の時間を確保させたがるが、女子生徒には補習を引き延ばす理由があり……というストーリーで、X上では2.9万件を超えるいいねが寄せられた。そんな同作の舞台裏を作者の矢尾いっちょさんに取材した。

別の授業で没収されたノートに描かれていたのは、私の推し作家の絵だった!

「先生×先生」(01) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」(01) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」(02) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」(02) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」(03) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)
「先生×先生」(03) 作:矢尾いっちょ(@1203Yao)

作者・矢尾いっちょさんが描いた本作「先生×先生」は、学校を舞台に“教師と生徒の関係”を新たな角度から描いた作品だ。主人公の生徒・芦谷さんと教員の深町先生は、一見クールで落ち着いた印象を与えるが、その内には強い情熱を秘めているという共通点を持つ。矢尾さんは、キャラクターの差別化に苦心するなかで、“大人と子供の目線の違い”という切り口を見出したことで、教師と生徒それぞれの立場から生まれるギャップを描き出すことを意識していたという。

本作を描く際に大事にしていることは、「読者を飽きさせないこと」。そのために表情や行動、展開の一つひとつに工夫を凝らし、短いページ数でもキャラクターの魅力が伝わるよう努めていると矢尾さんはいう。ただのコメディで終わらせず、“先生”という言葉の持つ重みも意識し、「“先生”とは尊敬や救いを求めて相手に使うことが多い言葉であり、一方で言われたほうにはいくらかプレッシャーのかかる言葉だと考えています」と語る。

また、本作を描いたきっかけについて、「教師が生徒に羨望の眼差しを向けるようなことがあったらどういうものなんだろう?と考えたことがきっかけです」と語る。そこから、「互いに違う立場でリスペクトし合う関係」を軸に、“先生”という言葉の意味を掘り下げた作品へと発展していったそうだ。

シンプルな設定の中に、先生という存在に対する新たな視点と立場の違う者同士が見せる敬意と感情の機微を繊細に描いた「先生×先生」をぜひ読んでほしい。

取材協力:矢尾いっちょ(@1203Yao)

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