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終着駅の立ち入り禁止の先に何がある?闇のなかに浮かぶ白いアートの正体は

  • 2025.11.8

皆さんが抱えている「なぜ?」「どうして?」を調査する、HBC「もんすけ調査隊」。
地下鉄の終着駅、さらにその先には、札幌の地下を支える秘密が隠されていました。

今回の依頼は「札幌市営地下鉄の終着駅の奥が気になります!調べてほしいです!」というもの。

地下鉄の終着駅をさらに進んだ先には何があるのでしょうか?
さっそく、調査のために東豊線の終着駅、栄町駅に向かいました。

終点に着いた列車は、ホームの奥へと進んでいきます。
場所の特定など、詳しい情報は明らかにしない約束で、札幌市交通局から撮影の許可がおりました。

Sitakke

固く施錠された重い扉。
閉ざされていた扉が開きます。

通路はヒンヤリとして、湿度が高くムシムシとしていました。

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地下深くに位置する、薄暗く、そして長い通路。
すると、実に意外な光景があったのです。## ここは鍾乳洞…?

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そこで調査員が見つけたのは鍾乳洞を思わせる白い突起物…。
これはいったい、何なのでしょうか。

札幌市交通局の穂苅浩己東豊線乗務主任によると、コンクリートの成分が水に溶け出て、鍾乳洞のような形になる“白華現象”だということです。

水に溶け出したコンクリートの成分は、時を経て“鍾乳石”のように成長します。
地下でひっそり創られる、まるで天然のアートです。

そして、終着駅の奥へと続く通路を歩くこと15分。
辿り着いた先には、核心とも呼べるものが待っていました。

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下りの階段が現れ、その下にはレールがあります。
このレールは一体何なのでしょうか?

広がっていたのは、巨大な地下空間でした。
延々とレールが続く、静かな空間には、地下鉄の車両が。

終着駅の奥深くで見つけた、知られざる車両施設だったのです。

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札幌市交通局の穂苅浩己東豊線乗務主任は「朝のラッシュを走り終わってから、ここに止めて、夕方のラッシュにまた出す。2両分ですから、たぶん300mをちょっと切るくらいだと思います」と教えてくれました。

地下鉄の車両を一時的に停車させる線路、いわゆる“留置線”です。
長さ300メートルほど。6両編成の車両を最大6本収容できます。

朝夕のラッシュ時、運行本数が多い際はここから車両を出し、それ以外の時間帯は、この“留置線”に待機させているのです。

「昼になりましたら、やっぱり少し間引かないといけないので…」

実は、さらなる機能がありました。

命の整備基地

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終着駅へ着いた地下鉄の車両は、ホーム奥にある留置線で一時停止。
そして出発のため、ホームへ戻る車両が転轍機を通過しました。

すると走行する方向が切り替わり、反対側のホームへ戻る仕組みです。
さらに、札幌市営地下鉄の運行上、欠かせない備えも…。

穂苅浩己東豊線乗務主任は「栄町のような方式を“奥取り”と言い、栄町と東西線の新さっぽろ駅などがある」といいます。

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車両を留置線に移動させることで、終着駅のホームを常に空けることができます。
これが“奥取り方式”です。

スムーズに次の車両が入線でき、ラッシュ時の遅延を防ぐ、重要なシステムです。

終着駅の先にあった地下空間。
安全運行のための、さらなる重要な役割も果たしています。

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車両の下や側面を点検、整備するピット線。
集電装置「パンタグラフ」の点検も行ったり、タイヤ交換用の巨大なジャッキも備えられていたりもします。

終着駅のさらに先を探ってみると、“命の整備基地”ともいえる存在を知ることができました。

文:HBC報道部もんすけ調査隊
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年10月17日)の情報に基づきます。

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