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日向坂46・河田陽菜、卒業前に振り返る8年間「楽しい思い出に、切なくなる」

  • 2025.11.7
日向坂46・河田陽菜 クランクイン! 写真:山田健史 width=
日向坂46・河田陽菜 クランクイン! 写真:山田健史

日向坂46の二期生・河田陽菜が、まもなく卒業を迎える。16歳の加入当初は「泣いてばかりだった」と本人も思い返すが、今ではグループを支える存在へと成長した。約8年間の活動を経て卒業を前にする今、彼女は何を思うのか。2nd写真集『テイクオフ』(竹書房)の撮影秘話とともに「楽しい思い出に、切なくなる」という日向坂46での時間を振り返った。

【写真】日向坂46・河田陽菜、卒業直前の撮り下ろしカット(10枚)

■おみやげを買ったら、とんでもない金額に

――卒業セレモニーまであと1ヵ月(取材時)。最後のツアーも終盤を迎えて、卒業が近づいてきましたが、現在の心境はいかがですか?

河田:卒業セレモニーの打ち合わせも進んでいるんですけど、まだあんまり実感がなくて。唯一、ミーグリ(ミート&グリート)でおひさま(日向坂46ファン)の皆さんとお話ししたときに、「本当にもうすぐ卒業しちゃうんだな」と感じました。

――卒業前に発売する2冊目の写真集『テイクオフ』は、前作の『思い出の順番』(講談社)以来、約4年ぶりの作品です。撮影に臨む気持ちとして、前作と違いはありましたか?

河田:1冊目は19歳から20歳にかけて長期間で撮影して、日常を切り取るような形だったんですけど、今回は海外での撮影ということもあって、非日常で旅行に行くような気持ちでした。前はカメラを見るのが苦手で、目をそらして、カメラマンさんを困らせちゃったこともあったんですけど(苦笑)、今回はそんなこともなく、少しは成長できたのかなと思います。やりたいことも叶えていただいて、最後にふさわしい写真集になりました。

――デンマークのコペンハーゲンで撮影されたそうですが、河田さんからはどんなリクエストをしたのでしょう?

河田:撮影地はいくつか候補を挙げていただいた中から、街並みがかわいいなと思って、3秒でデンマークに即決しました。水色のドレスを着たカットがあるんですけど、「プリンセスになりたい」という希望を叶えてくださって。キャンピングカーに乗ったカットも私からお願いしました。打ち合わせの段階から旅行の計画を立てているような気分で、すごく楽しかったです。

――パーソナリティを務める『日向坂46のほっとひといき!』(Tokyo FM)では撮影に向けて「ジムに3回だけ行った」と話していましたね。

河田:ジムには、もっと前から行っておけばよかったなという後悔もありつつ、他にも鍼やマッサージには、もう少し行くことができました。

――番組のトークでたびたび登場するピラティスの先生のところには行きましたか? 行ったり行かなかったりするお話をよくされていますが…。

河田:3回くらい行きました。ピラティスに行くと背筋が伸びる感じがするんです。でも、撮影が終わってからは、まだ行っていません(笑)。

――ピラティスの先生も待っていると思います(笑)。前作ぶりに水着姿での撮影もありました。

河田:以前は水着のフィッティングが恥ずかしくて、部屋から10分以上出られなかったんです。でもデンマークでは日常的に海水浴を楽しむ習慣があるらしくて、周りに水着の方が多かったので、恥ずかしさもなく、楽しく撮影できました。

――これも番組でお話しされていましたが、おみやげを買ったらとんでもない金額になってしまったとか。

河田:いろんな人へのおみやげを買ったんですけど、「あとで足りなくなったらいけないな」と思って、いっぱい買っちゃって。そんなに金額はいかないだろうと思って、かごにポンポン入れていたら、お会計のときに本当にびっくりしました。「どうしよう、こんなつもりじゃなかったのに」って。

――いくらだったんですか?

河田:7万円です…。

――それは確かに驚きますね。

河田:落ち込みました(笑)。しかもそのおみやげ、結局大量に余ってしまったんです…。でも、それも旅の経験として、いい勉強になったと思っています。

――そんな思い出もあった写真集ですが、完成した作品をご覧になって、いかがですか?

河田:撮影したときの思い出が蘇ってきます。デンマークのカラフルな街並みがすごくかわいくて、自分の表情を見ても本当に楽しんでいるのが伝わってくるので、一緒に想像しながら見てもらえたらうれしいです。前作から約4年が経って、顔つきも変わったので、大人になった私も見ていただけたらと思います。

■落ち込んでも乗り越えられた理由


――河田さんには、15thシングル「お願いバッハ!」のリリース時のインタビューで、卒業についていろいろとお伺いしたので、ここからは8年間の活動を振り返っていただけたらと思います。16歳でグループに加入して、けやき坂46・日向坂46として過ごした8年間はどんな時間でしたか?

河田:長いようで、本当にあっという間でした。はじめの頃は泣いてばかりでしたけど、最近では泣くこともなくなって。いろいろな経験をさせていただいて、楽しかったことも大変だったこともありましたけど、「日向坂46に入ってよかった」と心から思うので、8年間、すごくいい時間だったなと思います。

――仕事をお休みされるようなこともほとんどありませんでしたが、活動の中で大変だと思うときはなかったでしょうか?

河田:風邪をひいたりすることもあまりなくて、体調面ではずっと元気でした。気持ち的に大変なときはあったんですけど…。

――それはどういうときに?

河田:なんだろう…。例えば、『日向坂で会いましょう』の収録でしゃべったのにうまくいかなくて、そのまま収録中に落ち込んじゃって。1回スタジオの外に出て、落ち着いてから戻るようなこともありました。思い返せば、そんなこともありましたけど、何とかやってこられました。

――気持ちが落ち込んでも乗り越えてこられたのは、どうしてでしょう?

河田:いろいろあっても、やっぱり活動が好きで楽しかったですし、「待ってくださっているファンの方がいる」と思うと元気をもらえて、頑張れました。大変なことがあっても、楽しい気持ちのほうが大きかったです。

――ファンの方によく言われると思うのですが、河田さんには“いい意味で適当”なところがありますよね。自然体というか。そういう力の抜けたところが魅力の1つだと思うのですが、ご自身ではどう感じていますか?

河田:適当といえば適当なんですけど(笑)、それが自分らしさかなって。ありのままの自分なので、「これが本当の私だよ」と思っていました。

――そういう、ありのままの姿が最も出ていたのが、『日向坂46のほっとひといき!』だと思います。番組を聴いて、河田さんの新しい一面を知った方も多いのではないでしょうか。

河田:『ほっとひといき!』のスタジオだと、何でもできちゃう気がするんです。そういう場を作ってくださって、ありがたいなと思っています。ミーグリでも番組の感想を伝えてくださるファンの方も多くて、ラジオには本当にいい思い出しかありません。

■「今の私が知らない昔の私」も楽しんでいたと思う


――河田さんの卒業後、同期の二期生は金村美玖さん、小坂菜緒さん、松田好花さんの3人になります。長く活動を共にしてきた3人にメッセージをお願いできますか。

河田:金村はいくつになっても、挑戦する心を忘れない人だと思っています。ツアーでも新しいことにチャレンジしたり、好きな写真や絵を突き詰めて、お仕事につなげたり。持っている才能も、もちろんあると思うんですけど、頑張っているからこその結果なので、尊敬しています。グループへの思いも人一倍強くて、「お願いバッハ!」ではダブルセンターを務めてくれて心強かったです。でも不器用な一面もあって、そこがまたかわいいなって思います。

菜緒はたくさんの曲でセンターを務めていて、計り知れないくらい大変なこともあったと思うんですけど、金村とダブルセンターを務めてくれて、ありがとうという気持ちと、たくさん自分を労ってほしい気持ちがあります。菜緒といると心が穏やかになれるんです。私の方が年上なんですけど、勝手にお姉さんのように感じています。あと、本当に顔がかわいいので、つい見ちゃいます(笑)。日向坂46のいろいろな時期を支えてきてくれたので、これからも無理せず、自分を大事にしながら頑張ってほしいです。

このちゃん(松田)と2人でいるときは、本当に適当な会話しかしていないんですけど、ラジオでも番組でも、ちゃんと勉強や準備をして結果を残せる努力の人で。このちゃんには話しかけにくかったことが一度もなくて、どんなときでも一定でいてくれる存在です。心が温かいお姉さんだなって思っています。

――ありがとうございます。最後にお聞きしたいのですが、8年間の活動を振り返って、楽しかったですか?

河田:すごく楽しかったです。過去の映像を見ると、楽しい思い出すぎて、ちょっと切なくなったりもするんです。「こんなことやったっけ?」ってあんまり覚えていないこともあるんですけど、そのときはそのときで、きっとすごく楽しかったんだろうなって。今の私が知らない昔の私も、きっといろんなところで楽しんでいたんだろうなって思います。

(取材・文:堀タツヤ 写真:山田健史)

日向坂46・河田陽菜2nd写真集『テイクオフ』は竹書房より11月11日発売。定価は2445円+税。

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