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「まさか泣くとは思わなかった」「歌唱シーンすべてにひきこまれた」…『トリツカレ男』に“トリツカレ”た観客が続出!

  • 2025.11.6

主人公の声を佐野晶哉(Aぇ! group)が、ヒロインの声を上白石萌歌が担当したラブストーリー・ミュージカル映画『トリツカレ男』が、いよいよ11月7日(金)より公開される。それに先駆けて開催したMOVIE WALKER PRESS試写会で来場者にアンケートを実施したところ、「とにかく心が温まりました」(30代・女性)や「この映画にトリツカレてしまいました!」(20代・女性)、「まさか泣くとは思わなかった…」(30代・女性)など大絶賛の言葉が多数寄せられた。

【画像を見る】切り絵のような個性的なキャラクターデザインに「挑戦的な作画」という声も!

満足度ならぬ“トリツカレ度”を訊ねてみると、半数以上の来場者が100%と回答。ユニークさと切ないラブストーリーがひとつになったハートフルな世界観に魅了される人が続出しているようだ。そこで本稿では、アンケートに寄せられた感想コメントの一部をピックアップしながら、思わずトリツカレずにはいられない本作の魅力をたっぷりと紹介していこう!

独特なタッチに不安を抱いた観客も「観ていくとスッとストーリーに夢中になれました」

主人公のジュゼッペは周りから“トリツカレ男”と呼ばれている [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
主人公のジュゼッペは周りから“トリツカレ男”と呼ばれている [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

主人公は、ひとたび何かに夢中になるとほかのことが目に入らなくなってしまうことから“トリツカレ男”と呼ばれているジュゼッペ(声:佐野晶哉)。三段跳びや探偵、歌など、様々なものにトリツカレてきた彼は、ある日公園で風船売りの女の子ペチカ(声:上白石萌歌)に一目惚れ。勇気を出して話しかけ、なんとか友だちになるが、ペチカの心には深い悲しみが。そこでジュゼッペは、これまでトリツカレてきたものを駆使して、彼女の抱える心配事を解決しようと奮闘していく。

原作は、『麦ふみクーツェ』や『ある一日』などで知られる作家のいしいしんじが2001年に発表した同名小説。それを「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」など数々の国民的アニメを手掛けてきたシンエイ動画のもと、『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』(14)の高橋渉監督のメガホン、劇団「ロロ」主宰の三浦直之の脚本で映画化。原作ファンからも「大好きな原作がすばらしい映像作品として、心に響く音楽で彩られていて感動しました」(30代・女性)と大満足の声があがっている。

【画像を見る】切り絵のような個性的なキャラクターデザインに「挑戦的な作画」という声も! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
【画像を見る】切り絵のような個性的なキャラクターデザインに「挑戦的な作画」という声も! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

そんななか、観客からの声でもっとも目立っていたのは、個性的なキャラクターデザインについて。アニメーターの荒川眞嗣が担当した独特のデザインに「キャラデザが独特だなという印象があった」(20代・男性)、「流行の絵柄ではない挑戦的な作画」(20代・男性)など期待する声もあった一方、少々不安を抱いていたという観客が少なからず見受けられた。だがそういう人ほど、先入観とのギャップにトリツカレてしまったようだ。

「はじめは作画が少し気になっていましたが、観ていくとスッとストーリーに夢中になれました」(20代・女性)

「少しキャラデザで不安があったが、見た目で判断したらいかんと感じた。久しぶりに心が満足する作品でした」(30代・男性)

作品が進むにつれて、その独特なデザインに引き込まれていくこと間違いなし! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
作品が進むにつれて、その独特なデザインに引き込まれていくこと間違いなし! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

また、 「キャラデザが変わっているが、動くことにより生き生きとした作品になっている」(30代・男性)というコメントのように、この独特なデザインがポップで心温まるミュージカルアニメーションとしての魅力を下支えしていると評価する声も。

「独特なタッチのキャラや背景や演出で、幻想的で溶け合う感じが夢のよう」(40代・男性)

「切り絵のような作画が美しさをより演出しているとてもすてきな作品でした」(20代・男性)

「絵と色彩が、どこを切り取ってもずっとすてきでおしゃれでとってもすてきでした!」(30代・女性)

「手書きのような絵のタッチが懐かしさを感じられすてきでした!」(20代・女性)

佐野晶哉と上白石萌歌、そして実力派スタッフが集結!楽曲や優しいストーリーなど、観客が“トリツカレ”たポイントは? [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
佐野晶哉と上白石萌歌、そして実力派スタッフが集結!楽曲や優しいストーリーなど、観客が“トリツカレ”たポイントは? [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

普段観ているアニメ作品とは異なる雰囲気だからと敬遠している人も、思い切って挑戦してみてはいかがだろうか。ほかにも「海外のアニメ映画かと思った」(20代・女性)や「古き良きディズニー作品のよう」(20代・男性)という声もあり、海外アニメファンにとっても必見だ。

「勇気をもらえた」ジュゼッペのまっすぐな愛情や、シエロの友情に感動!

「全キャラクターが大好きになる、90分あっという間の物語でした!!」(30代・女性)という熱量たっぷりのコメントからもわかるように、本作の最大の魅力はやはりキャラクター。デザインの独特さは前段で取り上げた通りだが、ここからはその内面的な魅力にも迫っていこう。

ひとたび何かにハマったら、周りのことがまったく見えなくなってしまうジュゼッペ [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
ひとたび何かにハマったら、周りのことがまったく見えなくなってしまうジュゼッペ [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

「印象的だったキャラクターは?」という質問で、もっとも多く名前が挙がったのはもちろん主人公のジュゼッペ。ほんの些細なきっかけで、すぐになにかに夢中になれる好奇心旺盛な性格で、とにかくまっすぐ。でもトリツカレたもの以外見えなくなってしまうという部分もあり、そこが彼のにくめないところ。

「どんどん印象の変わっていくキャラクターで、心優しく健気な一貫したまっすぐな性格にとても勇気をもらった」(10代・女性)

「やることやることがとにかくまっすぐで大好きになりました」(20代・女性)

「自分本位かと思ったら、トリツカレた先に思い入れができるすてきな人」(20代・女性)

「物語が進むにつれて、ジュゼッペの奥深さ、愛情深さを感じ大好きになりました」(30代・女性)

「性格、行動、すべてが魅力的」(20代・男性)

「こんなキャラクターはほかのどの作品にもいないので、一気にはまりました」(20代・男性)

ジュゼッペの相棒であるハツカネズミのシエロの声は、柿澤勇人が担当 [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
ジュゼッペの相棒であるハツカネズミのシエロの声は、柿澤勇人が担当 [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

ジュゼッペに負けず劣らずの人気を集めたのは、ハツカネズミのシエロ(声:柿澤勇人)。歌うことにトリツカれたジュゼッペは、仕事の帰り道で出会った幼いハツカネズミを連れて帰り、シエロと名付けて愛情を持って育てていくうちにネズミ語が話せるようになる。そうしてジュゼッペとシエロは唯一無二の親友に。時にジュゼッペの背中を押してくれたり、ペチカとの仲を取り持とうと奔走したり、まさに相棒のような存在だ。

「人間味あふれるネズミにだんだんと愛着が沸きました」(10代・女性)

「いつでもジュゼッペの理解者のような役割で、見ていて応援したくなる」(10代・女性)

「すごくチャーミングでかわいらしく、愛おしく感じるキャラクター」(10代・女性)

「どこまでもまっすぐにジュゼッペに尽くしててすてきでした。シエロの気持ちに一番共感しました」(30代・女性)

「ジュゼッペに対するあつい気持ちにトリツカレてしまいました」(30代・女性)

「とてもやさしい、ジュゼッペのために全力でがんばる姿がけなげ…そしてかわいい!!」(30代・女性)

ネズミの言葉をマスターしたジュゼッペと、彼を支えるシエロの友情が感動を誘う [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
ネズミの言葉をマスターしたジュゼッペと、彼を支えるシエロの友情が感動を誘う [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

と、その愛らしい見た目と優しい性格で多くの女性たちを虜にしたシエロ。男性からも「シエロとジュゼッペのかけあいがすごく好き」(30代・男性)という声が寄せられており、2人の関係こそが本作のテーマのひとつである“友情”を体現していることがよくわかる。なかでも多くの観客の心を掴んでいたのは、映画の中盤、あることにトリツカレすぎて身も心もボロボロになっていくジュゼッペに対し、「なにかに本気でトリツカレることは、みんなが考えてるほど馬鹿げたことじゃない」「君が本気を続けるなら、いずれなにかちょっとしたことで報われることはある」とシエロが話すセリフだ。

「自分もマイナースポーツの日本代表を目指しており、周りから変な目で見られることが多いですが、勇気をもらえた」(30代・男性)

「大人になるとなにかに夢中になることも少なくなりますが、夢中になることもすごいことだと教えてくれた気がしました」(30代・女性)

「自分の好きを続けようと思えた。勇気をもらえました」(20代・女性)

「私の心にも深く残る言葉になりました」(20代・女性)

「私もいろんなことにトリツカレやすいのでシエロの言葉がうれしかったです」(30代・女性)

ピュアな恋模様を取り巻く、魅力的なキャラクターたち

上白石萌歌が声を担当した、ヒロインのペチカ。彼女が抱える悲しみとは… [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
上白石萌歌が声を担当した、ヒロインのペチカ。彼女が抱える悲しみとは… [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

ヒロインのペチカについても「ペチカが出てきてから作品の雰囲気が変わった」(30代・男性)や、 「少しずつ明るくなっていく声のトーンと透明感のある歌声がキャラクターに合っていて印象的」(30代・女性)という声が寄せられている。女優として目覚ましい活躍を続ける一方で、アーティスト“adieu”としても活動する上白石の豊かな表現力が、ペチカというキャラクターをより魅力的にしてくれたようだ。

また、意外にも人気だったのは、「陽気な悪党でロマンチック」(10代・男性)、「なんだかんだいい奴」(40代・男性)など男性から圧倒的支持を集めたツイスト親分(声:山本高広)。街のギャングの親分であり、借金のかたとしてペチカから風船売りの場所代を取っているように、はじめは悪役的なポジションとして登場するのだが、ジュゼッペの人間的魅力にトリツカレ、協力してくれる頼もしい存在に。

ツイスト親分など、ジュゼッペとペチカを支えるキャラクターたちは良い人ばかり [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
ツイスト親分など、ジュゼッペとペチカを支えるキャラクターたちは良い人ばかり [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

そしてもう1人は、本作のキーパーソンといえる子どもたちにホッケーを教えている先生のタタン(声:森川智之)。「子どもたちやペチカやジュゼッペへの愛と優しさにあふれていて、最後は泣いてしまいました。このストーリーの裏の主人公なのではと思います」(30代・女性)というコメントに加え、「犠牲心に心打たれた」(50代・女性)、「そんなよくできた人間いますか!?」(30代・女性)というコメントも。いったいタタンがどのような人物で、劇中で彼がどのような行動を見せるのか。それは映画本編で確かめてみてほしい。

「歌唱シーンにひきこまれた」「キャラの想いが乗っている」心躍るミュージカルナンバーの数々!

さて、ミュージカル作品である本作で忘れてはならないのは、登場キャラクターたちが歌いあげる5つの楽曲。いずれも『花束みたいな恋をした』(21)のインスパイアソングで注目を集めたAwesome City Clubのatagiが楽曲制作を担当。「明るい雰囲気でキャラクターたちがきもちよさそうに歌っているのが印象的でした」(10代・女性)や「とにかく楽曲がすばらしいと思った」(20代・女性)、「ACCの音楽が作品にぴったりでトリツカレ度が増した」(30代・男性)と絶賛の声が鳴り止まない。

なかでも「一番のお気に入り楽曲」として多くの人が選んだのは、映画冒頭でいろいろなことにトリツカレるジュゼッペを紹介していく「ジュゼッペのテーマ」。高らかに歌い上げるのはもちろんジュゼッペ役の佐野。Aぇ! groupとしてアイドル活動に勤しむ佐野だが、幼少期には劇団四季の舞台に出演し、高校では声楽、音楽大学で作曲を学んだという経歴の持ち主。鍛えあげられた佐野の歌声が、一気に本作の世界に引き込んでくれる。

「最初からジュゼッペの歌声が響いて圧倒されました」(20代・女性)

「最初のシーンで映画の世界観に引き込まれました」(20代・女性)

「オープニングからジュゼッペの歌にトリツカレました」(30代・女性)

「主人公の人となりがわかりやすく入ってきた」(30代・男性)

また、ジュゼッペとペチカの距離が縮まっていくシーンで流れる「ファンファーレ 〜恋に浮かれて〜」にも、「ラブストーリーのワクワク感を感じられてよかった」(20代・女性)「作品を象徴する楽曲だと思いました。明るさ、ハッピーな雰囲気があふれていた」(30代・女性)と高く評価する声が多数。劇中に流れるバージョンは佐野と上白石のデュエットだが、エンドロールではAwesome City Clubによる主題歌バージョンが使用されているので、こちらも注目してほしい。

そしてクライマックスシーンでももう一曲、上白石と佐野によるデュエット曲「あいのうた」が登場。「ミュージカルは、やはり感情の高まりを歌で聴きたい!ので、『あいのうた』は待ってました!という感じでした」(30代・女性)というコメントや、楽曲のタイトルからもわかる通り、本作のラブストーリーとしての根幹を担う楽曲であり、感動的なシーンをさらに盛り上げてくれる一曲となっている。

“トリツカレ”の果てに、ジュゼッペとペチカにどんな結末が訪れるのか [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
“トリツカレ”の果てに、ジュゼッペとペチカにどんな結末が訪れるのか [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

「やさしくあたたかい曲に感じ、ジュゼッペとペチカがお互いを想いあう気持ちを感じられた」(20代・女性)

「この作品特有の鮮やかな色彩、臨場感、上白石さんの歌声が魅力的でした」(20代・女性)

「2人のハッピーエンドを願う観客の気持ちをあげてくれるような明るい曲調でほっこりしました」(30代・女性)

「一番キャラの想いが乗っている曲と感じた」(30代・男性)

「疾走感のあるアニメーションと雪や光などが織りなす背景が、2人の歌を愛をよりファンタジックにして魅せられた」(40代・男性)

「ミュージカルはあまり得意ではないと思っていたのだが、本作の歌唱シーンすべてにひきこまれて、歌唱力も抜群でした」 (20代・男性)と、ミュージカル好き以外の観客をも魅了した楽曲の数々。ちなみに本作のオリジナル・サウンドトラックは、デジタル配信中、映画公開後の11月19日(水)にCD発売されることが決定している。それを聴けば、またジュゼッペたちに会うために劇場に足を運びたくなること間違いなしだ。

一途な想いにトリツカレること間違いなし!大切に思う人がいる、すべての方に観てほしい映画!

『トリツカレ男』は11月7日(金)より公開! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会
『トリツカレ男』は11月7日(金)より公開! [c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

ほかにも、「恋のときめきを感じられたり、切ない気持ちになったり、最後は心があたたかくなったりとたくさん楽しませていただきました」(10代・女性)、 「中盤から終盤にかけて、こんなにも涙が出るとは思っていませんでした」(20代・女性)、「心がきれいになった感じがしました」(20代・女性)など、熱量たっぷりの絶賛コメントが、ここでは紹介しきれないほど多く寄せられている。

「この世界には自分が気付いていないだけで、やるべきこと、トリツカレるべきことがたくさんあるのだなと勇気を感じた」(10代・女性)、「明日からももうちょっと頑張ってみようかなと思える作品」(30代・男性)。優しく背中を押してくれる珠玉のミュージカル・ラブストーリーを、是非とも劇場で何度でも味わってほしい。

文/久保田 和馬

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