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「コンセントが焦げた…」電気ヒーターの“NGな使い方”に「同じ経験がある」「知らなかった」

  • 2025.12.6
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

朝晩の冷え込みが本格化し、電気ストーブやセラミックヒーターなどの暖房器具を使い始める家庭も増えてきました。そんな中、SNSでは「電気ヒーターを延長コードにつないだらコンセントが焦げた」という投稿が話題に。

電源タップのプラグ部分が黒く焦げ、溶けて変形してしまったようで、多くの驚きと不安の声が寄せられています。

実はこのような事象は珍しいことではありません。自治体の消費生活センターなどは、冬場に増える「電源タップの発火」「コードの過熱」に関する相談を紹介し、その危険とともに正しい使用方法を呼びかけています。

その延長コード、本当に大丈夫?

国民生活センターが注意喚起のために紹介しているのが「セラミックヒーターを延長コードにつないで使用していた。延長コードへの差込口が熱で溶け発火した跡があった」という事例。

総務省消防庁がまとめた令和3年のデータでは、住宅火災の死者が多かった発火源として、たばこに次いでストーブが2番目に多いことが分かっています。

さらに種類別に見ると、灯油ストーブと、オイルヒーター・セラミックヒーター・ハロゲンヒーターを含む電気ストーブ類の割合はほぼ同程度で、半数ずつという結果でした。裸火を扱う灯油ストーブの方が危険だと思われがちですが、電気ストーブも使い方によっては火災につながるリスクがあります。

そのため自治体では、電気ストーブを安全に使用するためにいくつかポイントを挙げています。そのひとつが「延長コードを使わないこと」。

電気ストーブは消費電力が大きく高温になる危険性があり、延長コードの使用が禁止されている製品もあるといいます。ヒーターやこたつ、ドライヤー、炊飯器など電力を多く使う家電も同様に注意が必要です。

電気ストーブは直接コンセントへ

国民生活センターや各自治体は、事故防止のため次の点に注意するよう呼びかけています。

  • 電気ストーブは延長コードを使用せず、直接コンセントに差し込み使用する
  • 製品の取扱説明書をよく読み、正しく使用する
  • 延長コード、テーブルタップなどが定める定格消費電力を超えて使用しない
  • 配線器具には寿命があるため、異臭や変色がないか定期的に確認し、古くなったら交換する

また、延長コードが家具の裏で折れ曲がっていたり、ホコリや湿気が溜まる場所に置かれていると、プラグ部分の“トラッキング現象”が起きる危険性も。長期間同じ場所で使用していると、わずかなホコリと湿気が電気を通し、発煙・発火につながることがあります。

「同じ経験がある」「知らなかった」との声、続々

発端となった投稿には、多くのユーザーからコメントが集まり、同じようなヒヤリ体験が寄せられました。“まれにある事故”ではなく、“誰の家庭でも起き得ること”として受け止められている様子がうかがえます。

  • 壁のコンセントから煙が上がっていたことがある。
  • 以前、寒い時期に似たようなことあったの思い出した。
  • ハロゲンヒーターを延長コードで使ってる時、コンセントが焦げたことある。
  • 見た目は普通だけど異臭してコンセントを壁から外してみたら、壁の中の配線が焼けていた。

また、投稿を見て自分も誤った使い方をしていることを初めて知った人も多かったようです。

  • 延長コードを使ってましたが今すぐ外します。
  • 知らなかった。家に帰ったら見直します。
  • 今後は絶対直接コンセントにさします。

身近な暖房器具だからこそ、正しい知識で安全に

冬は電気ヒーターやホットカーペット、こたつなど、消費電力の大きい家電が活躍する季節です。しかし、それらを便利に使うためにとりあえず延長コードにつないでしまうと、気づかないうちに容量オーバーやコード劣化を招き、火災の危険性が高まります。

「ちょっとくらい大丈夫」と思いがちな電源タップや延長コードですが、実際には家電と同じくらい注意が必要なもの。

この冬、暖房器具を使う前に、コンセント周りを見直してみるだけで、事故は大きく減らせます。家族の安全のためにも、ヒーターはできるだけ直接コンセントへ。延長コードを使うときは容量や使い方を必ず確認し、安心して暖かい冬を過ごしましょう。


参考:
令和3年(1~12月)における火災の状況(確定値)(総務省)
配線器具 その使い方、間違っていませんか?正しく使って安全に(国民生活センター)
電気ストーブの使用による火災に注意(埼玉県)