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【2025秋冬最新アート】まだまだある!全国おすすめ展覧会34選

  • 2025.11.4
ソル・ルウィット《ストラクチャー(正方形として1, 2, 3, 4, 5)》1978-80年、滋賀県立美術館蔵 © 2025 The LeWitt Estate / Artists Rights Society (ARS), New York. Courtesy Paula Cooper Gallery.

2025年も残すところ2カ月となり、駆け足ムードの今日この頃。週末や連休には自分のために時間をとって、芸術鑑賞でじっくり目と心を養ってみてはいかが? 現代アートから民藝、ファッション&ジュエリー、建築にグラフィックデザインなど、この時期見ておきたい全国の展覧会やアートイベント&フェアをまとめてお届け。

※各イベントの会期や時間、休館日は変更となる可能性があります。詳細や最新情報は各公式サイトをご確認ください。
※画像の無断転載を禁じます。

©LuisMarie

DESIGNART TOKYO 2025 @東京都内各所

都内7エリア・91カ所にも及ぶ会場を舞台に、デザイン、アート、インテリア、ファッションなど多彩なプレゼンテーションが行われる日本最大級のデザイン&アートフェスティバル『DESIGNART TOKYO』が、今年も開催されている。

今回は「Brave 〜本能美の追求〜」というテーマのもと、時代の転換期に求められる“本能美”を追求した130組による作品が、世界中から集結。なかでも目玉は、渋谷のMEDIA DEPARTMENT TOKYOを会場とするオフィシャル展示『DESIGNART GALLERY』。ミラノサローネサテリテで受賞した気鋭クリエイター、SUPER RATの長澤一樹や、LUIS MARIEをはじめ、旬のクリエイターと企業のコラボレーションによる新作など、30を超える展示を楽しめる。

各会場を巡り、パブリックアートからファニチャー、ジュエリーに写真まで、あらゆるプレゼンテーションからたっぷりと刺激を受けてみて。

会期/~2025年11月9日(日)
会場/東京都内各所(表参道・外苑前・原宿・渋谷・六本木・銀座・東京エリア)

Hearst Owned

京都モダン建築祭 @京都市内各所

『京都モダン建築祭』は、京都で大切に守り継がれてきた美しいモダン建築が一斉に特別公開される、マニア垂涎のイベント。

2022年にスタートし4度目を迎える今回は、9日間にかけて行われ、邸宅から大学、会社、教会にホテルに国宝まで、過去最多となる126もの建築が参加する。普段は非公開の場所もたくさんあるため、この機会に気になる施設に足を運んで、その姿をじっくり目に焼き付けておきたい。専門家や設計者、所有者によるガイドツアー、ワークショップなども数多く実施される。

建築好きならば、何度でも入場できるパスポートや、地下鉄やバスが1日乗り放題になるセット券を購入してから出向くのがおすすめだ。

会期/~2025年11月9日(日)
会場/京都市内各所
休館日/施設による
料金/パスポート:U29通期 ¥2,000、一般前期 ¥3,000、一般後期 ¥3,000、一般通期 ¥5,000
地下鉄1日券付きセット券:前期 ¥3,800、後期 ¥3,800、通期 ¥5,800
地下鉄・バス1日券付きセット券:前期 ¥4,100、後期 ¥4,100、通期 ¥6,100
※前期は11月1日(土)・2日(日)のみ、後期は11月8日(土)・9日(日)のみ

《ラルブル・ブラン(白い樹)》 2019年 フランス、モンペリエ 撮影:イワン・バーン

藤本壮介の建築:原初・未来・森 @森美術館(東京・六本木)

森美術館では、建築家・藤本壮介の初の大規模個展が間もなく開始となる。個人住宅から大学、商業施設、ホテルなどを手がけたり、さらに現在は大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務めたりと、世界中で多くのプロジェクトを展開し高い評価を得てきている彼は、いま最も注目を浴びている日本人建築家のひとり。

本展は、その活動初期から現在進行中のプロジェクトまでを網羅的に紹介し、四半世紀にわたる彼の軌跡や建築的特徴、思想を概観。模型や設計図面、写真はもちろん、インスタレーションや空間を体験できる大型模型、プロトタイプなど、豊富なアプローチで藤本建築の神髄を見せる。

これまでの集大成であると同時に、これからの方向性を模索する展覧会でもあるので、建築ファン&藤本ファンは外せない。会期中はシンポジウムやトークセッションなども実施。

会期/~2025年11月9日(日)
会場/森美術館(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)
時間/10:00~22:00 ※火曜日のみ17:00まで、最終入館は閉館の30分前まで
休館日/会期中無休
料金/平日:一般 ¥2,300、学生(大学・高校生)¥1,400、シニア(65歳以上)¥2,000、中学生以下 無料
土日祝:一般 ¥2,500、学生(大学・高校生)¥1,500、シニア(65歳以上)¥2,200、中学生以下 無料
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

Hearst Owned

アートウィーク東京 @東京都内各所

「AWT」こと『アートウィーク東京』は、⽇本の現代アートの創造性と多様性、そのコミュニティを国内外に紹介する、年に一度の国際的なアートイベント。いわゆるメイン会場はなく、都内50以上の美術館やギャラリーがそれぞれ開催する展覧会のほか、SANAAの妹島和世監修の建築ツアー、シンポジウムにセミナー、バー営業に⾳楽イベントなど、多様な関連イベントを⾃由に巡る分散型のイベントだ。今回も、アートバーゼルと提携し文化庁の協力のもと行う。

作品の鑑賞と購入を同時に楽しめる特別展『AWT FOCUS』、AWT参加ギャラリーのアーティストが⼿がける映像作品を上映する『AWT VIDEO』、トークイベント『AWT TALKS』など、AWT独自のイベントも実施。東京のアートやカルチャーを、さまざまな視点から楽しめる絶好のチャンスだ。各会場を結ぶ無料のシャトルバスや託児スペースもあるので、上手に利用してみて。

会期/2025年11月5日(水)~9日(日)
会場/東京都内各所
時間・料金/会場により異なる ※AWT参加証による割引あり
問い合わせ先/アートウィーク東京事務局 info@artweektokyo.com

Jacques Olivar

ARMANI/Archivio @アルマーニ / 銀座タワー(東京・銀座)

2025年で創立50周年を迎えた「ジョルジオ アルマーニ」は、コレクションを体系的にアーカイブ・管理し、ブランドのヘリテージを継承しながら過去と未来を結ぶプロジェクト『ARMANI/Archivio(アルマーニ / アルキビオ)』を2025年8月に立ち上げた。

先駆けて公開されたデジタルプラットフォームに続き、9月からはイタリア・ミラノのブレラ美術館でエキシビションを開催しており、約120体のアーカイブルックが美術品と共鳴し、ブランドの創造性と一貫性、進化を体感できる空間を生み出している。

そしてこのたび日本でも、本プロジェクトの一環として、アーカイブから厳選された約30体を展示する特別展『ARMANI/Archivio』が、アルマーニ / 銀座タワーにて期間限定で開催中。2025年9月にこの世を去ってしまったジョルジオ・アルマーニを偲びながら、改めてブランドの歴史やレガシー、エレガンスに触れてみたい。

会期/~2025年11月16日(日)
会場/東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー 4階
時間/11:00~19:00 ※最終入場18:30
入場無料、予約不要
tel. 03-6274-7070(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)

2024年 ACKイベントホール会場俯瞰 Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki

Art Collaboration Kyoto @国立京都国際会館(京都・左京区)

“コラボレーション”をコンセプトに掲げ、日本と海外の著名ギャラリーがブースをシェアして展示する現代アートフェア、ACKこと『Art Collaboration Kyoto』。京都における必訪アートフェアとして定着してきた今イベントは、2025年で5度目の開催となる。

今回も国立京都国際会館を会場に、老舗から新鋭まで、国内外の72ギャラリーが出展予定。毎年世界トップクラスのギャラリーが選りすぐりの作品を出展するので、世界の現代アートの最前線を知るにはもってこいだ。

会期中はキッズプログラムやトークイベントのほか、京都市内各所でも関連イベントなどが実施されるので、紅葉を堪能しながら巡ってみては?

会期/2025年11月14日(金)~16日(日)
会場/国立京都国際会館(京都府京都市左京区岩倉大鷺町422)

トーベ・ヤンソン「遊び1(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館 © Moomin Characters™ Photo © HAM / Hanna Rikkonen

トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~ @北海道立近代美術館(北海道・札幌)

2025年は、「ムーミン」小説の出版80周年にあたるアニバーサリーイヤー。北海道立近代美術館では、これを記念して、ヘルシンキ市立美術館(HAM)の協力のもと『トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~』が始まった。

ご存じ「ムーミン」の生みの親であるトーベ・ヤンソンは、絵画や風刺画、漫画、絵本、小説などでマルチな才能を発揮した、フィンランドで最も愛されているアーティストのひとり。本展では、そんな彼女の初期の油彩画や、第二次世界大戦前後の風刺画、小説&コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点を通して、その創作の世界を振り返りつつ、彼女の人生が色濃く反映された「ムーミン」シリーズの魅力にも迫る。

会場には、「ムーミン」の世界を体感できるような愛らしい演出や、日本ではまだあまり知られていない、トーベが手がけた壁画も映像で登場。今後は長野、愛知にも巡回予定。

会期/~2025年11月24日(月・祝)
会場/北海道立近代美術館(札幌市中央区北1条西17)
時間/9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日/月曜日 ※11/3、11/24を除く
料金/一般 ¥1,800、高大生 ¥1,000、中学生 ¥700、小学生以下無料
tel. 011-210-5731

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千葉国際芸術祭2025 @千葉市内各所

2026年に開府900年を迎える千葉市では、3年に一度のトリエンナーレ形式で、市民参加型の芸術祭『千葉国際芸術祭』が初めて開催されている。

この芸術祭が重視するのは、一時的な集客ではなく、千葉市内外に暮らす人々のクリエイティビティを刺激し、中長期的に日常を豊かにすること。地域における持続的な文化創造の礎となり、千葉市の「人づくり」「まちづくり」「未来づくり」に寄与することを目指す。

総合ディレクターに中村政人(アーティスト/東京藝術大学美術学部教授 芸術未来研究場 アート×ビジネス領域長)を迎え、「ちから、ひらく。」というコンセプトのもと、国内外のアーティストによるプロジェクトや、写真や彫刻、パフォーマンスなど市民参加型のプロジェクトを多数実施中。プロジェクトごとに「ともにつくる→成果を発表する→活動を振り返る」というプロセスが展開されるのもユニークだ。集中展示・発表期間に訪れ、各エリアを回ってみよう。

会期/~2025年12月 集中展示・発表期間:〜11月24日(月・祝)
会場/千葉駅周辺エリア、市場町・亥鼻エリア、千葉市役所周辺エリア、西千葉エリア、千葉公園周辺エリア、海浜エリア
時間/集中展示・発表期間のコアタイム:10:00〜18:00 毎週水曜日定休
tel. 043-245-5961

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日本のアートディレクション展 2025 @ギンザ・グラフィック・ギャラリー(東京・銀座)

ギンザ・グラフィック・ギャラリーでは現在、日本のグラフィックデザインや広告の最前線にふれられる展覧会を実施中だ。

主催する「ADC」こと「東京アートディレクターズクラブ」は、日本を代表するアートディレクター85名により構成される、1952年結成の組織。その全会員が審査する年次公募展が『日本のアートディレクション展』で、ここで選出される「ADC賞」は、日本における広告やグラフィックデザインの最先端の動向を反映する賞として、国内外から高い関心を集めている。

今回は、約6000点もの応募のなかから厳正な審査を経て選んだ受賞作品や優秀作品を、『ART DIRECTION JAPAN / 日本のアートディレクション』(旧称『ADC年鑑』)刊行に先駆けてお披露目。12月からは長野県の市立小諸高原美術館・白鳥映雪館に、2026年4月からは石川県・学びの杜ののいちカレードに巡回予定。

会期/~2025年11月29日(土)
会場/ギンザ・グラフィック・ギャラリー(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F・B1)
時間/11:00~19:00
休館日/日曜日、祝日
料金/無料
tel. 03-3571-5206

フィンセント・ファン・ゴッホ《ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋》1888年、ポーラ美術館

ゴッホ・インパクト―生成する情熱 @ポーラ美術館(神奈川・箱根)

箱根のポーラ美術館では、開館以来初となるフィンセント・ファン・ゴッホをテーマとした展覧会が大きな反響を呼んでいる。

わずか37年の短い生涯のあいだに、数多くの絵画を制作したゴッホ。その名声を築き上げているのは、独特の筆のタッチや鮮やかな色使い、そして何と言っても、そのドラマティックな生涯に対する評価だろう。ここ日本でも明治末期以降、彼の作品や生き様は、美術関係者だけでなく文化や社会にもインパクトを与え続けてきた。本展は、彼がもたらした影響とその歴史を振り返るとともに、現代を生きる私たちにとって、ゴッホがいかなる価値を持ち得るのかを検証する。

なお11月22日(土)は、“ゴッホ・インパクト デー”と銘打ち、森村泰昌による講演会やフィオナ・タンの映像作品の特別上映会を開催(ともに事前申し込み制)。ここにあわせて来場するのがイチオシだ。

会期/~2025年11月30日(日)※会期中無休
会場/ポーラ美術館 展示室1、2、3(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
時間/9:00~17:00 ※最終入館16:30、11月22日(土)は20:00まで・最終入館 19:30
料金/大人 ¥2,200、大高生 ¥1,700、中学生以下 無料
tel. 0460-84-2111

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国際芸術祭「あいち2025」 @愛知県内各所

2010年から3年ごとに行われている、国内最大級の芸術祭のひとつ、国際芸術祭「あいち」(旧『あいちトリエンナーレ』)は、9月13日から79日間にわたって開催。2025年で6回目を迎える。

今回のテーマは、「灰と薔薇のあいまに(A Time Between Ashes and Roses)」。人間と環境の間にあるさまざまな問題について、アーティストたちの芸術実践を通じ多彩な形式でのアプローチを試みる。全61組のアーティストが世界22の国と地域から参加し、現代アートを基軸に、絵画や彫刻、写真、大型インスタレーション、パフォーミングアーツなどを、美術館や劇場、街なかで展開する。メイン会場は愛知芸術文化センターほか、瀬戸市内の2会場。

参加アーティストのうち数組が県内4市町を巡回する展示『ポップ・アップ!』、レクチャーやワークショップなどのラーニング・プログラム、地域連携イベントなども実施される予定なので、じっくり回って楽しみたい。

会期/~2025年11月30日(日)
会場/愛知芸術文化センター(愛知県名古屋市東区東桜1-13-2)、愛知県陶磁美術館(愛知県瀬戸市南山口町234)、瀬戸市の街なか
時間/会場により異なる
料金/フリーパス:一般 ¥3,500、学生 ¥2,300、中学生以下 無料
1DAYパス:一般 ¥2,100、学生 ¥1,400、中学生以下 無料
tel. 052-950-3580

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ひろしま国際建築祭2025 @広島県内各所

広島県の福山市と尾道市を舞台に、建築文化の祭典『ひろしま国際建築祭2025』が初開催。10年に及ぶ構想を経て実現した、要注目のイベントだ。

出展する建築家&作家は、安藤忠雄や石上純也、川島範久、丹下健三、坂 茂、Clouds Architecture Office やSANAAといった、世界的な活躍を見せる全21組。両市の7つの会場を中心に、“建築界のノーベル賞”と言われるプリツカー建築賞を受賞した日本の建築家に焦点を当てる企画展や、未来を担う建築家のビジョンにフォーカスした展示、写真家の高野ユリカによる写真展、建築系のZINE展など8つの展示が行われ、関連イベントも各地で多数実施。

情緒あふれる瀬戸内の風景のなか、各会場を巡りながら、建築の奥深さや可能性にいま一度触れてみよう。

会期/~2025年11月30日(日)
会場/広島県福山市、尾道市+瀬戸内エリアのサテライト会場
時間・休館日/会場により異なる
料金/鑑賞パスポート(福山・尾道共通3日間有効パスポート):会場販売 ¥3,000、WEB販売 ¥2,500、高校生以下 無料

重要文化財 遮光器土偶 文化庁蔵 岩手県立博物館保管 写真提供:岩手県立博物館

特別展『世界遺産 縄文』 @京都文化博物館(京都・中京区)

仙台からスタートした特別展『世界遺産 縄文』が、このたび京都にも巡回して好評開催中だ。

その名のとおり「縄文」にスポットライトを当てた本展は、2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」をはじめとする、国内の遺跡からの出土品を中心に紹介。謎や魅力に満ちた縄文の文化や、1万年以上も続いた豊かな縄文社会の軌跡を辿る。

縄文人が使っていた日常の道具やアクセサリーのほか、“土偶”と聞くと誰もが思い浮かべる著名な遮光器土偶が5体、さらには国宝に指定されている2体の土偶などもお目見え。当時を生きた私たちの遠い祖先の姿を思い浮かべながら、じっくり鑑賞しよう。講演会やギャラリートークなども実施、2026年1月からは群馬にも巡回予定。

会期/~2025年11月30日(日)
住所/京都文化博物館 4・3F展示室(京都府京都市中京区三条高倉)
時間/10:00〜18:00 ※金曜日は19:30まで、最終入場は30分前
休館日/月曜日(ただし11月3日、11月24日は開館)、11月4日(火)、11月25日(火)
料金/一般 ¥1,800、大・高校生 ¥1,200、中小学生 ¥600

森英恵《ハナヱ・モリ バンロン・コレクション》1969-70年代、ヴィヴィド、島根県立石見美術館 撮影:小川真輝

生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ @島根県立石見美術館(島根・益田)

2022年にこの世を去った、世界的ファッションデザイナーの森英恵。その生誕100年を記念する、没後初となる大規模展覧会が、彼女の故郷・島根で開催中だ。

1950年代にキャリアをスタートさせ、戦後の高度経済成長期の日本における女性像の先駆けとなった森。彼女は1961年になると、本展のタイトルにも掲げた「ヴァイタル・タイプ(=はつらつとした人物像)」という新たな概念を提唱する――快活で努力を惜しまないその姿は、まさに森の生き方に重なるものだった。

さらに国外へと活動の場を広げた彼女は、日本人として初めて海外で本格的に自身のブランドを確立しただけでなく、ファッション関連の情報メディアの運営を通じて日本のファッションリテラシーの底上げも図ったほか、日本の技術や生地を世界に発信するなど、幅広く活躍・貢献した。

本展では、クチュールドレスや写真、資料など約400点を通して、そんな森の生き方と創作の哲学に5章構成で迫る。2026年4月からは、国立新美術館に巡回予定。

会期/~2025年12月1日(月)
会場/島根県立石見美術館(島根県益田市有明町5-15)
時間/9:30~18:00 ※最終入場17:30
休館日/火曜日
料金/一般 ¥1,300、大学生 ¥600、高校生以下 無料
tel. 0856-31-1860

Hearst Owned

Hello Kitty展 -わたしが変わるとキティも変わる- @京都市京セラ美術館(京都・左京区)

大好評の展覧会が、2025年2月まで開催されていた東京展、3月の沖縄展、6月の福岡に続き、京都に巡回中。デビューから50年を迎え、世界中の誰もが知るキャラクターとなったハローキティは、なぜこんなにも愛される存在になったのか……実はそのヒントは、ファンひとりひとりとの関係性にあった?

本展では、ハローキティの展示史上最大量のグッズ展示をはじめ、さまざまなアーティストとのコラボレート作品、オリジナル映像コンテンツなど、多彩なラインナップでそのユニークさに迫ってゆく。フォトスポットも盛りだくさんで、ファンにはたまらないはず。12月19日(金)より名古屋へ巡回予定。

会期/〜2025年12月7日(日)
会場/京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ(京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
時間/10:00~18:00 ※最終入場17:30
休館日/月曜日 ※祝日は開館
料金/一般 ¥2,000、大高生 ¥1,200、小中生 ¥800

©CHANEL

Synthetic Naturesもつれあう世界:AIと生命の現在地 @シャネル・ネクサス・ホール(東京・銀座)

銀座のシャネル・ネクサス・ホールでは、金沢21世紀美術館の前館長である長谷川裕子が主宰する「Hasegawa Curation Lab.」とのコラボレーションのもと、AIアートとエコロジーを融合させた展覧会が開催中だ。

本展でフィーチャーされるのは、リスボンを拠点とするソフィア・クレスポと、彼女がノルウェー出身のアーティストで研究者のフェイレカン・マコーミックと結成したデュオ、エンタングルド・アザーズという、現在世界的な注目を浴びているアーティスト。映像やデジタルインスタレーション、3Dプリント彫刻など新旧4シリーズを展示し、自然に対する私たちの認識のあり方も問い直す。

会期中は、キュレーターによるギャラリートークやサウンドパフォーマンスなどの関連イベントも実施されるので、それにあわせて行ってみるのもおすすめ。

会期/~2025年12月7日(日)
会場/シャネル・ネクサス・ホール(東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F)
時間/11:00~19:00 ※最終入場18:30、イベント開催時は変更あり
料金/無料、予約不要
問い合わせ/シャネル・ネクサス・ホール事務局 nexus.ginza@chanel.com

旧上田恒次家住宅(撮影:原田祐馬)

特別展『民藝誕生100年―京都が紡いだ日常の美』 @京都市京セラ美術館(京都・左京区)

2025年は、“民藝(=民衆的なる工芸)”という言葉が生まれてから100年となる年。これを記念して、京都市京セラ美術館ではいま、特別展『民藝誕生100年―京都が紡いだ日常の美』が開催されている。

民藝運動が誕生するきっかけとなった木彫りの仏像「木喰仏(もくじきぶつ)」をはじめ、会場には河井寬次郎や黒田辰秋、バーナード・リーチらの作品、柳宗悦による日本全国の蒐集品などが大集合。また、京都における民藝運動の推進者や支援者をめぐる作品や資料も展示され、京都と民藝との関わりを総合的に知ることができる。講演会やシンポジウムも行う。

会期/~2025年12月7日(日)
会場/京都市京セラ美術館 本館 南回廊1階(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
時間/10:00〜18:00 ※最終入場17:30
休館日/月曜日(祝日の場合は開館)
料金/一般 ¥2,000、⼤学・専門学校生・高校生 ¥1,500、中学生以下無料

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NAKED meets 二条城 2025 観月 @二条城(京都・中京区)

世界遺産・二条城では、夜間のみの体験型アート展『NAKED meets 二条城 2025 観月』が始まったばかり。

かつて華やかな文化の舞台であった二条城で愛されていた、月を眺めながらの茶会や詠歌、能、華道などの文化を、プロジェクションマッピングやライトアップを融合させながら現代に伝えるこのイベント。華道家元・池坊とコラボレートしたいけばなアート、インタラクティブな和楽器アート、能楽『融』のプロジェクションマッピングなど、当時の風雅を新しいかたちで味わえる機会となっている。

通常は17時閉場のところ、12月頭までの期間限定で22時までオープン。歴史的空間のなかで、色鮮やかで幻想的な雰囲気をたっぷりと味わうことができるだろう。家族連れにもおすすめ。

会期/〜2025年12月7日(日) ※会期中無休(雨天催行、荒天時は中止の可能性あり)
会場/元離宮二条城(京都府京都市中京区二条通堀川西入二条城町541)
時間/18:00〜22:00 ※最終入場21:00、会場内本丸エリアへの最終入場21:15
料金/月~木:中学生以上 ¥2,000、小学生 ¥1,200
金土日祝:中学生以上 ¥2,400、小学生 ¥1,600
※未就学児入場無料、京都市在住者、または京都市内の学校に通学している学生を対象に、中学生以上は¥500引き、小学生以下は¥300引き

《コンバーチブル・ソートワール=ブレスレット》 ゴールド、アメシスト、ターコイズ、シトリン、ルビー、エメラルド、ダイヤモンド 1969年頃 ブルガリ・ヘリテージ・コレクション

ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧 @国立新美術館(東京・六本木)

ジュエリー好きには、「ブルガリ」の約350点ものジュエリーが一堂に会する『ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧』がイチオシ。在日イタリア大使館の後援のもと、日本における同ブランドの展覧会としては10年ぶりの開催で、過去最大級の規模となる。

目がくらむほど豪華なハイジュエリーに、アーカイブからのレアな資料、現代アート、さらには没入型のインスタレーションまで、多角的なアプローチと3つの章構成で、ブランドの世界観を万華鏡のように展開する。豊かな色彩やデザイン、見事な職人技、美に対する飽くなき情熱に圧倒されてみて。

「ブルガリ」と、妹島和世&西沢立衛が主宰する日本の建築家ユニット「SANAA」、イタリアのデザインユニット「フォルマファンタズマ」が協働した会場デザインも必見だ。

会期/~2025年12月15日(月)
会場/国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)
時間/10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで、入場は閉館の30分前まで
休館日/火曜日
料金/一般 ¥2,300、大学生 ¥1,000、高校生 ¥500
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

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リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s @兵庫県立美術館(兵庫・神戸)

1920年代以降、ル・コルビュジエやルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエといった多くの名建築家たちが、機能的で快適な新しい住まいを探求した。その実験的なビジョンと革新的なアイデアはやがて日常へと波及し、世界中の人々の暮らしを大きく変え、やがて現代の戸建て住宅へと受け継がれてゆく。

本展では、そんな現代の家を特徴づける、衛生や素材、窓、キッチンといった7つのポイントに着目し、土浦亀城邸やピエール・コーニッグのスタール邸など“傑作”と呼ばれる14邸を中心に、世界の住宅を写真や図面、映像などを通じて多角的に検証。名作家具や照明、原寸大のモデルなども登場し、インテリアマニアにはたまらない展示空間が広がる。

会期/~2026年1月4日(土)
会場/兵庫県立美術館(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内)
時間/10:00~18:00 ※最終入館 17:30
休館日/月曜日 ※ただし、11月3日、24日、11月4日(火)、11月25日、12月31日、1月1日は休館
料金/一般 ¥1,800、大学生 ¥1,000、70歳以上 ¥900、高校生以下 無料
tel. 078-262-1011

絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット 1924年 プラチナ、エメラルド、ルビー、オニキス、イエローダイヤモンド、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション © Van Cleef & Arpels

永遠なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ @東京都庭園美術館(東京・白金台)

東京都庭園美術館で9月から開催されるこの展覧会は、「ヴァン クリーフ&アーペル」のハイジュエリーを通して「現代装飾美術・産業美術国際博覧会(通称アール・デコ博覧会)」の100周年を祝うもの。

「ヴァン クリーフ&アーペル」は、『絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット』(1924年)を含む作品で、この国際博覧会の宝飾部門においてグランプリを受賞しており、また同博覧会は、朝香宮邸(現・東京都庭園美術館)の設計や室内装飾にも大きな影響を与えている。

本展では、ヴァン クリーフ&アーペルの“パトリモニー コレクション”を中心とする、歴史的価値が認められた作品を厳選して展示。時代を超えてまばゆい輝きを放つアール・デコの魅力と、メゾンにいまなお引き継がれるサヴォアフェールを、心ゆくまで堪能しよう。

会期/〜2026年1月18日(日)
会場/東京都庭園美術館(東京都港区白金台5-21-9)
時間/10:00~18:00 ※ただし11/21(金)、22(土)、28(金)、29(土)、12/5(金)、6(土)は夜間開館のため20:00まで ※入館は閉館の30分前まで
休館日/月曜日、年末年始(12/28~1/4)、11/4(火)、11/25(火)、1/13(火) ※ただし11/3(月・祝)、24(月・祝)、2026/1/12(月・祝)は開館
料金/一般 ¥1,400、大学生 ¥1,120、高校生・65歳以上 ¥700 ※日時指定予約制、チケット発売日など詳細は決まり次第公式サイトで発表
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

泉太郎《古い名前、先客》2018年 サイズ可変 ヴィデオ(6チャンネル) photo: OMOTE Nobutada © IZUMI Taro

コレクション展2 文字の可能性 @金沢21世紀美術館(石川・金沢)

金沢21世紀美術館では、「文字」の表れを切り口に現代アートを読み解くコレクション展を開催している。

取りあげる作品は、絵画や版画から、ポスター、書、陶、映像、インスタレーションまで、16名の作家の幅広いジャンルの作品。そのほぼすべてに文字が組み込まれており、なぜこの作品に文字が使われたのか、なぜこの文字を選び、なぜこう表現されているのか、文字があることでどんな作用が生まれているのか……といった視点から作品を見つめ直す。と同時に、SNS時代における私たちの文字との関わりかたを見つめ直す機会ももたらす。

私たちの生活に欠かせない情報伝達手段である「文字」の、存在そのものやデザイン、機能を改めて考えてみよう。

同館ではこのほか、ナイジェリア生まれの女性アーティスト、オトボン・ンカンガが石川県内の作り手たちとコラボレートした、「エルメス」協賛の展示や、能登半島の地震と豪雨で被災した人々に寄り添う展示など、多彩なラインナップを展開中&展開予定。じっくり鑑賞して回りたい。

会期/~2026年1月18日(日)
会場/金沢21世紀美術館 展示室1〜6(石川県金沢市広坂1-2-1)
時間/10:00~18:00 ※金・土曜日は20:00まで、1月2日~3日は17:00まで、入場は閉館30分前まで
休館日/月曜日、年末年始
料金/一般 ¥450、65歳以上 ¥360、大学・専門生 ¥310、小中高生 無料
tel. 076-220-2800

Hearst Owned

アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に @三菱一号館美術館(東京・丸の内)

2025年は、パリで開催された装飾芸術の博覧会、通称『アール・デコ博』から100年となる年。

1920年代を中心に世界を席巻したこの装飾様式「アール・デコ」は、生活デザイン全般に及び、さらには「モード」、すなわち流行の服飾にも波及する。そして、「ポワレ」や「ランバン」、「シャネル」といったパリ屈指のメゾンのドレスにも、アール・デコ特有の幾何学的で直線的なデザインや細やかな装飾がちりばめられてゆく――それは、古い慣習から解放され、活動的で自由な女性たちが好む新しく現代的なスタイルだった。

本展では、そんなアール・デコのモードに焦点を当て、世界的な服飾コレクションを誇る「京都服飾文化研究財団(KCI)」が収集してきた選りすぐりの約60点を展観。また、国内外の美術館所蔵の絵画や版画、工芸品などを加え、現代にも影響を与え続ける100年前の「モード」を紐解く。

会期/~2026年1月25日(日)
会場/三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
時間/10:00~18:00 ※祝日・振替休日除く金曜、第2水曜、会期中の最終週平日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで
休館日/祝日・振替休日を除く月曜日、および12/31(水)と2026/1/1(木) ※トークフリーデーの11/24(月・休)と12/29(月)、会期最終週の1/19(月)は開館
料金/一般 ¥2,300、大学・専門学校生 ¥1,300、高校生 ¥1,000、中学生以下 無料
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

Hearst Owned

阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス @神戸市立博物館(兵庫・神戸)

阪神・淡路大震災から30年を迎えた今年、兵庫・神戸市立博物館で『阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス』が開催中。ゴッホのコレクションとしてはアムステルダムのゴッホ美術館に次ぐ質と量を誇る、オランダのクレラー=ミュラー美術館が所蔵する約60点の作品がお披露目されている。

約20年ぶりに来日する代表作『夜のカフェテラス(フォルム広場)』や、『自画像』、『白い帽子をかぶった女性の顔』の他、さらにはモネやルノワールといった同時代の印象派らの作品もラインナップ。

著名作の数々を間近で観賞しながら、彼がアートに見出した苦悩や喜び、安らぎにも触れられる、またとない機会だ。神戸に次いで2026年2月に福島、5月に東京へも巡回とのこと。

会期/~2026年2月1日(日)
会場/神戸市立博物館(兵庫県神戸市中央区京町24)
時間/9:30~17:30 ※金・土曜は20:00まで、最終入館は閉館の30分前まで
休館日/月曜日、12/30(火)~2026/1/1(木) ※ただし、月曜日が祝日または休日の場合は開館、翌平日に休館
料金/一般 ¥2,500、大学生 ¥1,250
tel. 078-391-0035

©The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. / Licensed by Adagp, Paris 2025 Courtesy of the Fondation Louis Vuitton, Paris / Photo credits: Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton

SELF PORTRAITS - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION @エスパス ルイ・ヴィトン東京(東京・表参道)

現代アートを象徴するアイコン、アンディ・ウォーホルの作品を集めた展覧会が、エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催中。展覧会の名にも冠しているとおり、テーマは、彼の芸術活動の中心であり続けた“ポートレート”だ。

ウォーホルはキャリア初期から、周囲の人々をひたすらスケッチし、ときには自分自身も被写体として写真や映像に収め、シルクスクリーン作品にしていったが、特に映画スターや上流階級の人々、アート界の著名人を好んで題材とした。こうして長年にわたり蓄積された無数の人物像はやがて、時代そのものを映し出す集合的なポートレートとなっていった。

本展では、そうした彼のポートレート作品のなかから、ほとんど一般には公開されてこなかったものや日本初公開のピースを含む23点をお披露目。彼が刻んだ色褪せない功績を、改めて目にしておきたい。

会期/~2026年2月15日(日)
会場/エスパス ルイ・ヴィトン東京(東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル 7F)
時間/12:00~20:00
休館日/ルイ・ヴィトン 表参道店に準じる
料金/入場無料
tel. 0120-00-1854

エドガー・ドガ《家族の肖像(ベレッリ家)》 1858-1869年 油彩/カンヴァス 201×249.5cm オルセー美術館、パリ 🄫 photo:C2RMF / Thomas Clot

オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語 @国立西洋美術館(東京・上野公園)

「印象派」と聞くと、庭園や草原、海など、戸外の風景を思い浮かべる人が多いかもしれないが、室内を舞台とする作品を手がけている画家も実は意外と多い。

国立西洋美術館では、そんな印象派の「室内」をテーマにした展覧会が開催中。「印象派の殿堂」とも呼ばれるパリ・オルセー美術館所蔵の名画約70点を中心に、国内外の重要作品も加えたおよそ100点により、「室内」に対する印象派の画家たちのまなざしや表現上の挑戦を辿る。

オルセー美術館の印象派コレクションがこの規模で来日するのは約10年ぶりのうえ、若きドガの代表作『家族の肖像(ベレッリ家)』(写真)も日本初展示。マネやモネ、ルノワール、セザンヌらの作品も集結するこの機会に、「室内」というテーマを通して、印象派の新たな魅力を見つけてみては?

会期/~2026年2月15日(日)
会場/国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)
時間/9:30~17:30(金・土曜日は~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日/月曜日、11/4(火)、11/25(火)、12/28(日)~2026/1/1(木・祝)、1/13(火)※ただし11/3(月・祝)、11/24(月・休)、1/12(月・祝)、2/9(月)は開館
料金/一般 ¥2,300、大学生 ¥1,400、高校生 ¥1,000
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

“sea sky” 2025-26→a/w Photo: Keita Goto(W)

つぐ minä perhonen @世田谷美術館(東京・世田谷)

創設から今年で30周年を迎える「ミナ ペルホネン」の展覧会が、世田谷美術館でスタートする。

1995年の誕生からずっと、手仕事や職人との協業を大切にしながら、暮らしのなかに永く息づき、時とともに深みを増すデザインを積み重ねてきた「ミナ ペルホネン」。本展では、その‟運動”ともいえるものづくりのありかたを、「つぐ」という言葉が内包する多様な意味を通じて紹介する。

これまでに発表してきた洋服やプロダクト、オリジナルのテキスタイルとその原画などが勢揃いし、100年先へと歩みを進める仕事・思想にじっくり触れられる機会となるだろう。

会期/2025年11月22日(土)~2026年2月1日(日)
会場/世田谷美術館 1・2階展示室(東京都世田谷区砧公園1-2)
時間/10:00~18:00 ※最終入場17:30
休館日/月曜日、年末年始(12/29~2026/1/3)※ただし、11月24日、2026年1月12日は開館、11月25日(火)、2026年1月13日(火)は休館
料金/一般 ¥1,700、65歳以上 ¥1,400、大学・高校生 ¥800、中小生 ¥500、未就学児 無料
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

〈金属羽飾付き頭飾り前面部〉1100-1470年 ラルコ博物館所蔵 ©MUSEO LARCO LIMA - PERU

CREVIA マチュピチュ展 @森アーツセンターギャラリー(東京・六本木)

世界中の旅人を魅了し続ける、天空都市マチュピチュ。その神秘の文明を紹介するべく2021年から世界各地で開催されていた展覧会が、ついに11月より東京・六本木に上陸する。

本展では、ペルーの首都リマにあるラルコ博物館より貸与された貴重な約130点もの文化財を一堂に展示。なかでも見どころは、国外初公開となる黄金の装飾品や精緻な祭祀道具だ。古代アンデスの叡智と高い芸術性、世界観をじっくり感じられる、またとない機会になるはず。

世界遺産マチュピチュを独自の技術で再現した没入型空間や、アンデス神話の英雄アイ・アパエックの冒険を軸に展開される壮大な物語とともに、知的な冒険へと旅立とう。

会期/2025年11月22日(土)〜2026年3月1日(日)
会場/森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
時間/日~木:10:00~19:00(最終入館 18:00)、金・土・祝前日:10:00~20:00(最終入館 19:00) ※12月29日から1月4日:10:00~19:00(最終入館 18:00)
休館日/なし
料金/平日:一般 ¥2,800、中高生 ¥1,900、小学生 1,300
土日祝・特定日(12/29~31、1/2):一般 ¥2,800、中高生 ¥1,900、小学生 1,300
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

Hearst Owned

TOKYO ART BOOK FAIR 2025 @東京都現代美術館(東京・清澄白河)

ユニークなアートブックやZINEを制作する出版社、ギャラリー、アーティストが国内外から集結する、東京を代表する大人気ブックフェア『TOKYO ART BOOK FAIR 2025』が、12月に開催される。

今回は初めて2週末にわたり開催し、出展者を週末ごとに入れ替え、各週約280組ずつ・計約560組が参加。ひとつの国や地域に焦点を当てて出版文化を紹介する恒例企画『ゲストカントリー』ではイタリアを特集するほか、会場内では、ホンマタカシの展示やスペシャルブースの出展、トークショー、ワークショップ、ライブパフォーマンスなどさまざまな催しも実施される。

「アウトドアラウンジ」ではたくさんのキッチンカーも並ぶため、一日中楽しめるはず。 ここにしかないクールな本との巡り会いや、文化や言葉の壁を超えた交流が待っているので、ぜひ足を運んで。

会期・時間/Week1:12月11日(木)12:00~19:00(最終入場時間18:30)
12月12日(金)~14日(日)11:00~18:00(最終入場時間 17:30)
Week2:12月19日(金)12:00~19:00(最終入場時間 18:30)
12月20日(土)~21日(日)11:00~18:00(最終入場時間 17:30)
会場/東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホールほか(東京都江東区三好4-1-1)
入場料/オンラインチケット(日時指定)一般 ¥1,000+発行手数料¥165、小学生以下 無料 ※一部のイベントには別途参加費が必要

ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 横浜美術館

拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ @大阪中之島美術館(大阪・中之島)

大阪中之島美術館では、12月より『拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ』がスタート。サルバドール・ダリやルネ・マグリット、マックス・エルンストらシュルレアリスムを代表する著名作家たちの作品が集結する。

「シュール」の語源でもあるシュルレアリスム(超現実主義)は、1924年にフランスの文学者アンドレ・ブルトンが定義づけた動向のことで、“無意識”や“夢”に着⽬したフロイトの精神分析学に影響を受けて発⽣した。当初は文学界におけるムーブメントだったが、その後アート、広告やファッション、インテリアなどさまざまな分野に広がり、社会にも大きな変革をもたらすことになる。

本展は、日本国内に所蔵されている多様なジャンルの優品を集め、全6章構成でシュルレアリスムの本質に迫ってゆく。講演会やギャラリートークも実施。2026年4月より、東京オペラシティアートギャラリーに巡回予定だ。

会期/2025年12月13日(土)~2026年3月8日(日) ※前期:~1月25日(日)、後期:1月27日(火)~
会場/大阪中之島美術館 4階展示室(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
時間/10:00~17:00 ※最終入場16:30
休館日/月曜日、12月30日(火)~1月1日(木・祝)、1月13日(火)、2月24日(火)※1月12日、2月23日は開館
料金/一般 ¥1,800、大学・高校生 ¥1,500、中小生 ¥500
tel. 06-4301-7285(なにわコール)

山崎つる子《作品》 1964年 ビニール塗料・綿布、板 183.0×137.5cm 芦屋市立美術博物館蔵 ©Estate of Tsuruko Yamazaki courtesy of LADS Gallery, Osaka and Take Ninagawa, Tokyo

アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦 @東京国立近代美術館(東京・竹橋)

東京国立近代美術館では、戦後に注目を浴びながらも、女性美術家が見落とされてきた美術の歴史をめぐり、14名の作家の約120点の作品を紹介する展覧会を開催する。

近年では世界的に女性アーティストの再評価が進んでいるが、1950~60年代にも、短期間ながら日本の女性美術家が前衛美術の領域で大きく脚光を浴びた。しかし、その後「アクション・ペインティング」という様式概念が導入されると、女性美術家たちは批評対象から外されてしまう――豪快さや力強さといった男性性と親密な「アクション」の概念に男性批評家たちが反応し、伝統的なジェンダー秩序の揺り戻しが生じたためだ。

本展では、新しい時代を象徴していた、草間彌生、田中敦子、福島秀子ら当時の女性美術家による創作を「アンチ・アクション」というキーワードから見直し、彼女たちの独自の挑戦を改めて振り返る。2026年2月からは兵庫県立美術館にも巡回予定。

会期/2025年12月16日(火)~2026年2月8日(日)
会場/東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー(東京都千代田区北の丸公園3-1)
時間/10:00~17:00 ※金・土は20:00まで、最終入館は閉館30分前まで
休館日/月曜日(ただし1月12日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月13日
料金/一般 ¥2,000、大学生 ¥1,200、高校生以下および18歳未満 無料
tel. 050-5541-8600(ハローダイヤル)

ソル・ルウィット《ストラクチャー(正方形として1, 2, 3, 4, 5)》1978-80年、滋賀県立美術館蔵 © 2025 The LeWitt Estate / Artists Rights Society (ARS), New York. Courtesy Paula Cooper Gallery.

ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー @東京都現代美術館(東京・清澄白河)

東京都現代美術館では、日本の公立美術館においては初の個展となる、ソル・ルウィットにフォーカスを当てる展覧会が行われる。

彼は1960年代後半、作品そのものより、作品を生むアイデアやプロセスを重視する芸術の動きに「コンセプチュアル・アート」という呼び名を与え、アート界に多大な影響を与えたキーパーソン。代表作である、彼の指示をもとに他人の手で描かれるウォール・ドローイングや、構造の連続的な変化を明らかにする立体作品など、その活動をとおして「芸術とは何でありうるか」という問いを投げかけ続けてきた。

本展では、ウォール・ドローイング、立体・平面作品、アーティスト・ブックといった代表作の数々を通して、既存の枠組みや仕組みに再考を促し、別の構造への可能性を開こうとしてきたルウィットの思考の軌跡を辿る。

会期/2025年12月25日(木)~2026年4月2日(木)
会場/東京都現代美術館 企画展示室 1F(東京都江東区三好4-1-1)
時間/10:00~18:00 ※最終入場は閉館30分前まで
休館日/月曜日(ただし1月12日、2月23日は開館)、12月28日~1月1日、1月13日、2月24日
料金/一般 ¥1,600、大学・専門学校生・65歳以上 ¥1,100、中高生 ¥640、小学生以下 無料
tel. 03-5245-4111

『直島新美術館 開館記念展⽰―原点から未来へ』展⽰⾵景、2025年 撮影:来⽥猛

直島新美術館 開館記念展示―原点から未来へ @直島新美術館(香川・直島)

アート巡りの定番となった直島には、2025年5月31日に直島新美術館が開館したばかり。館名に初めて「直島」を冠した、ベネッセアートサイト直島で安藤忠雄が設計を手がけた10番⽬の施設で、世界の早耳アートラバーたちから大きな関心を集めている。

同館は、⽇本を含めたアジア地域のアーティストの作品を展⽰・収集。⼀部展⽰替えや各種のパブリックプログラムなどを通して、より多様な視点や表現、時代や社会に対する多義的なメッセージを発信するとともに、島内外の多種多様な人々が出会う交流・連携の場となることも⽬指す。

開館を記念する展⽰では、村上隆、Chim↑Pom from Smappa!Group、蔡國強、N・S・ハルシャなどの12組のアーティストによる、この場所に合わせて構想されたサイトスペシフィックな新作や代表作を公開中。

会期/開催中、終了日未定 ※⼀部は2026年2⽉以降に展⽰替え予定
会場/直島新美術館(⾹川県⾹川郡直島町3299-73)
時間/10:00~16:30 ※最終入場16:00
休館日/⽉曜⽇ ※ただし祝⽇の場合開館、翌⽇休館。不定休あり。開館カレンダーにて随時更新
料金/オンライン購⼊(⽇にち指定)¥1,500、窓⼝購⼊ ¥1,700、15歳以下無料 ※瀬⼾内国際芸術祭 作品鑑賞パスポート対象施設
tel. 087-892-3754

チームラボ《あおむしハウスの高速回転跳ね球》© チームラボ

チームラボ バイオヴォルテックス 京都 @京都市南区

京都駅から徒歩でアクセスできる場所に、チームラボの新たな常設アートミュージアム、その名も「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」が誕生。市が進める京都駅東南部エリアプロジェクトの一環として、10月7日にオープンしたばかりだ。

チームラボによるミュージアムとしては国内最大規模で、延べ面積およそ1万平方メートルの空間が、日本未発表のものを含む50以上の作品群で満たされる。飛び跳ねたり、滑ったり、絵を描いたり、踏みつけたり……大人も子どもも体と五感を使って思う存分楽しめる、インタラクティブな作品がたっぷりだ。必ず予約をしてから訪れて。

住所/京都府京都市南区東九条東岩本町21-5
時間/9:00〜21:00(最終入館19:30)
休館日/11月4日(火)、11月18日(火)、12月2日(火)、12月16日(火)
料金/エントランスパス:大人 ¥3,400~(変動価格制)、中高生 ¥2,800、4~12歳 ¥1,800、3歳以下無料 ※来場日時指定
フレキシブルパス:¥12,000 ※来場日のみ指定

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