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健康ウォーキングの秘訣!50代から始める【正しい歩き方】と役立つ応急ケア法

  • 2025.11.2

健康ウォーキングの秘訣!50代から始める【正しい歩き方】と役立つ応急ケア法

心や体の健康に、さまざまな効果が期待されるウォーキング。しかし自己流で行うと、ケガをしたり、体調を崩したりしてしまう可能性も。雑誌「ゆうゆう」のモデル・ゆうゆうフレンドと一緒に、改めて健康につながる「正しい歩き方」や「応急処置ストレッチ」を覚えましょう。

教えていただいたのは
荻野秀一郎さん 作業療法士

おぎの・しゅういちろう●2012年よりリハビリ業務に従事。
2020年、高齢者の体に合った運動や予防知識を提供し、健康を支える「認知症と転倒予防教室フラミンゴ」を開業。
対面指導に加え、YouTubeなどを通じても高齢者支援を行っている。
著書に『1日15分 健康ウォーキング』(高橋書店)他。

YouTube「フラミンゴの介護予防チャンネル」

自宅で無理なく継続できる運動動画を配信するYouTubeチャンネルは、登録者数26万人。介護予防ジャンルで1位となり、なかでもおうちウォーキングは100万回以上再生され人気。

【LESSON】痛みを感じたらやってみよう!「応急処置ストレッチ」

ウォーキング中の突然の痛みにもあわてないで。適切なストレッチを行えば、痛みがやわらぎます。症状が頻発するようなら、オーバーワークの可能性あり。歩く距離を見直しましょう。

痛みは体からのサイン。無理せずケアを行って

ウォーキング中に足がつったり、体に痛みを感じたりしたときは、ストレッチで応急処置を。

「疲れによる一時的な症状なら、ストレッチで筋肉の柔軟性を回復させることで血流が促進。痛みが改善する場合があります。ただし、翌日になっても痛みが残っているようなら、体が悲鳴を上げている証拠。痛みが引くまでウォーキングを止め、歩行距離を見直してみましょう」

足がつったとき

足がつるのは、筋肉の疲労や血行不良による過度な筋肉の収縮が原因。「ふくらはぎがつった場合は、痛みが治まるまでつま先を手前にグッと引っ張って。指の場合は、つった指を手前に引っ張ると痛みがやわらぎます」

腰・股関節が痛いとき

足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に添えて大きく円を描くように腰をゆっくり回す。「左右1回ずつ行ったあと、股関節の違和感が軽くなっているか確認を。違和感が残る場合は、無理に歩かず、安静に過ごすことが大切です」

足の裏が痛いとき

タオルを結んで結び目をつくり、床に置く。「土踏まずで結び目を踏み、体重を乗せたまま足を前後に動かします。指のつけ根からかかとまで、まんべんなく結び目で足裏を刺激しましょう。5往復したら反対側も同様に」

フェイスタオルを結び、結び目を作れば、どこでも簡単に青竹踏みに。痛みが長引くようなら、医師に相談を。

一生元気に歩き続けるための【健康ウォーキング5カ条】

「一日何歩歩けばいいの?」「歩く時間帯は?」 ケガや事故を防ぎながら、安心・安全にウォーキングを続けるための5つのポイントをご紹介します。

①1日5900歩を目安に自分に合った歩数でOK

よく耳にする「1日1万歩」説。しかし最近の研究では、より少ない歩数で十分な健康効果が得られるという結果が出ているそう。「厚生労働省の基準では、シニア女性の目標値は5900歩。もし疲れが翌日に残るようなら歩数を減らしてOK。自分に合った歩数を探しましょう」

②歩く時間は朝が理想。必ず朝食をとってから

朝日を浴びながら行うウォーキングには、体内時計を整え、睡眠の質を高める効果が。「出発の1時間前には朝食を済ませましょう。食事を抜くと体は筋肉を分解しエネルギーをつくり出そうとするため、筋肉の維持や増加には逆効果。ウォーキングと食事はセットで考えてくださいね」

③両手は常に使える状態にして歩く

ウォーキング時には、スマホやタオル、水分などのほか、万が一の事態に備えて保険証も持ち歩くと安心。「飲み物やスマホはつい手に持ったまま歩きがちですが、必ずリュックやバッグの中へ入れてください。両手を常に使える状態にしておけば、転倒時のケガのリスクが減らせます」

④ケガや事故の予防に慣れた道を選ぶ

「ウォーキングのコースは、普段から歩きなれた道の中でも交通量が少なく、歩道が整備された平坦な道を選びましょう。トイレや自動販売機の場所などを把握しておくと、より安心です」。5000歩ほど歩いても余裕があるようなら、階段など負荷のかかる道に挑戦するのも◎。

⑤雨や風が強い日は無理せずおうちウォーキング

雨や風の強い日や、路面が凍っている日はケガのリスクが高まるため、無理な外出は禁物。「家の中で足踏みをするだけでも血行の促進や代謝の向上につながります。足音が気になる場合は、ヨガマットを敷いて行いましょう」

「両手を肩の高さに上げ、その場足踏みをしながら、肩甲骨を背骨に寄せるようなイメージでひじを下ろします。このとき胸を張るよう意識して」。この動作を10回繰り返す。

レッスンを終えて

【永村さん】ウォーミングアップの大切さを再確認

「10年近くウォーキングを続けていますが、おざなりになっていたウォーミングアップやクールダウンの大切さを再確認。つまずきもウォーミングアップのストレッチで解消できると知ったので、今後は欠かさず行いたいと思います」

【笠原さん】正しい歩き方で体の不調も改善できたら

「長年のデスクワークの影響で肩こりがひどく、体が硬いという自覚はあったのですが、まさか歩き方にも影響していたとはびっくりです。今回、正しい歩き方を意識しただけで歩くのがラクになったので、続けていきたいですね」

撮影/柴田和宣(主婦の友社)
モデル/笠原淳子、永村 香(ともにゆうゆうフレンド)

※この記事は「ゆうゆう」2025年11月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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