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親が75歳を過ぎたら知りたい「和室が実はキケン!?」の真実。4つのデメリットと改善策とは?

  • 2025.11.1

親が75歳を過ぎたら知りたい「和室が実はキケン!?」の真実。4つのデメリットと改善策とは?

「高齢者は和室が落ち着く」——そんなイメージを持っていませんか? けれど、実はその“心地よさ”が思わぬ危険を招くことも! 高齢者の事故は自宅で起きることが多く、なかでも居室・寝室が最多だそうです。話題の新刊『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』から抜粋してお届けします。第1回は、テーブル&ベッドの生活にかえるススメ。

高齢者の事故現場で最も多いのは自宅です。
特に転倒事故は発生件数が多く要注意。
将来の介護生活のためにも親の住まいを見直し、リフォームも視野に入れましょう。

東京消防庁の調査によると、転倒事故が最も多い発生場所は「居室・寝室」でした。滞在している時間が長いうえ、立ったり座ったり食事をしたり、活動することが多いことが一因です。

今回は、「和室」についてとりあげます。
和室は床に物を置きがちで、つまずきの原因に。ふとんは立ち上がるとき支えがなく、上げ下ろしも高齢者には負担。座卓はテーブルとイスに、ふとんはベッドにチェンジする提案です。

テーブル&ベッドの生活にかえる

「高齢者は和室が落ち着く」というイメージを捨てる

親世代が家を建てたころは、和室があるのが当たり前の時代でした。食べる場所も寝る場所も和室という高齢者は今も多いかもしれません。和室そのものの魅力は数多くありますが、後述のようにデメリットがあることも事実。今後はもちろん、現在も高齢者にとって安全なのは「座卓&ふとん」ではなく「テーブル&ベッド」の生活です。

テーブル生活は視線が高くなるため、床にじかに物を置くことが減ります。そのぶんつまずくものが減るといわれています。立ったり座ったりの動作も楽にできるので、座りっぱなしの弊害を防ぐことにつながります。ふとんをベッドにすれば、立ち上がるのも楽になり、ふとんの上げ下ろしの負担からも解放。将来、親が要介護になった場合、ベッドのほうが介護しやすいというメリットもあります。

一方で、ベッドからの転落には十分な注意が必要です。また、テーブルやソファなどの家具を置くことで室内が狭くなり、動きにくくなる、掃除がしにくくなるなどの問題も生じます。ただ家具を入れかえるのではなく、生活スタイルを見直してみましょう。将来のリフォームも視野に入れておきます。

和室生活のデメリット

立ち上がることがおっくうに

高齢になって足腰にトラブルが出てくると、立ったり座ったりという動作がつらくなってきます。

そのため座ったら動かなくなってしまい、運動量が激減することも。

床に物を置きがち

人は目線の高さや、その少し下に物を置く傾向があります。

高齢になると片づけが苦手になる人も多く、床置きの物が増えると転倒の原因になります。

ふとんの上げ下ろしが足腰の負担に

ふとんの上げ下ろしで腰やひざを痛めたり、敷きっぱなしのふとんにつまずいて転倒したり。

ふとんのまわりに物を置きっぱなしにして、寝室が散らかっていくケースも。

小さな段差が多い

畳は床より厚みがあるため、フローリングの部屋から畳の部屋に移るときには 3~4cm程度の段差があるもの。

足元が不安定になると、この段差でつまずくことも。

イラスト/坂木浩子(ぽるか)

※この記事は『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』主婦の友社編(主婦の友社刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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