1. トップ
  2. 恋愛
  3. 映画『盤上の向日葵』高杉真宙にインタビュー! 佐々木蔵之介と過ごした“最高の時間”、俳優の使命…

映画『盤上の向日葵』高杉真宙にインタビュー! 佐々木蔵之介と過ごした“最高の時間”、俳優の使命…

  • 2025.11.1
2025年10月31日公開の映画『盤上の向日葵』で、佐野直也を演じる高杉真宙さんにインタビュー! 出演の決め手、佐々木蔵之介さんとのエピソードなど、さまざまなお話を伺いました。※写真:Kaori Saito(All About)
2025年10月31日公開の映画『盤上の向日葵』で、佐野直也を演じる高杉真宙さんにインタビュー! 出演の決め手、佐々木蔵之介さんとのエピソードなど、さまざまなお話を伺いました。※写真:Kaori Saito(All About)

柚月裕子の同名小説の映画化『盤上の向日葵』に出演している高杉真宙さんにお話を伺いました。撮影の裏話からキャリアの話、大好きな映画など、充実のインタビューです!

坂口健太郎さんと渡辺謙さんの芝居を間近で見たかった

©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会


映画『盤上の向日葵』は、アマチュアから異例の昇進でプロ棋士になった青年・上条桂介(坂口健太郎)が、山中で見つかった白骨死体に関わりがある人物として捜査線上に名前が挙がったことから始まるヒューマンミステリーです。

この事件を担当することになった警察官を佐々木蔵之介さんとともに演じるのが高杉真宙さん。プロ棋士になる夢を断念した青年を熱演しています。

まず出演の経緯からお話を聞きました。

――上条の壮絶な人生に熱いものがこみ上げてくる作品でした。この映画に出演すると決めた理由から教えてください。

高杉真宙さん(以下、高杉):まず心惹かれたのは、主演の坂口健太郎さんと渡辺謙さんとの共演です。「お二人の芝居を見たい!」と、脚本を読む前から、出演に前向きな気持ちになっていました。

僕は出演作を決めるときの理由の1つに「自分が見たい作品かどうか」というポイントがあるのですが、この作品は純粋にそういう気持ちになりましたし、俳優としてこの作品のためにできる限りのことをしたいと思いました。

役作りの軸は“佐野の将棋への思い”

※写真:Kaori Saito(All About)
※写真:Kaori Saito(All About)


――高杉さんが演じた佐野直也は、警察官になる前は、プロ棋士を目指していた青年ですが、どのような役作りをして撮影に臨まれましたか?

高杉:佐野はプロ棋士を目指してきたけれど夢がかなわなかった人です。天才棋士の上条に対して嫉妬心を抱くと同時に、その才能を認める気持ちもあったのではないかと。上条にかつての自分を重ね合わせていたとも思います。また佐野はプロにはなれませんでしたが、将棋を嫌いになったわけではないんです。

夢に破れた悔しさはあるけれど、今でも将棋が好きだという彼の思いが役作りの軸になっていました。警察の中で誰よりも棋士の気持ちが分かるのは佐野なので「上条を理解できるのは佐野だけなのだ」と解釈をし、その気持ちを大切にしながら演じました。

――白骨死体が発見された場所に希少な将棋駒が見つかったことから、事件に関わる人物として上条の名前が浮上します。捜査を進めていくうちに、佐野の気持ちがどんどん熱くなっていくのがスクリーン越しにも感じました。

高杉:事件を追いかけていくうちに「上条が関わっているのではないか。もしかしたら殺したのではないか」と、佐野の心の中で疑惑がどんどん膨らんでいきます。

しかし、上条が素晴らしい才能の棋士であることを知っている佐野は、「彼は事件とは関係ない」と証明したい気持ちもあったのではないかと。なので、佐野の気持ちはヒートアップしていったのだと思います。

佐々木蔵之介さんとのバディー役は最高の経験!

©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会


――佐々木蔵之介さん演じる石破剛志刑事は佐野の上司。ずっとコンビで捜査していたので、高杉さんのシーンは、ほぼ佐々木さんと一緒でしたね。佐々木さんとの共演はいかがでしたか?

高杉:最高の時間を過ごさせていただきました。僕がこの役を演じていなかったら、ほかの俳優さんが佐野を演じていたわけで、そうなっていたらめちゃくちゃ悔しいだろうなと(笑)。そんなふうに思ってしまうほど蔵之介さんとの共演は素晴らしい経験でした。

※写真:Kaori Saito(All About)
※写真:Kaori Saito(All About)


――充実されていたんですね。

高杉:撮影現場では本当にたくさんお話をしました。諏訪でのロケが1週間ほどあったのですが、毎日、僕と一緒に食事をする時間を作ってくださって。蔵之介さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

――佐々木さんからどのような学びがありましたか?

高杉:さまざまな経験を積み重ねてこられただけあって、蔵之介さんのお話はすべて興味深く、学びがたくさんありました。特に舞台の話が一番心に響きました。

実は、僕は2年間ほど舞台から離れているんです。2023年の舞台『ロミオとジュリエット』が終わったとき、「やり切った!」という達成感と同時に燃え尽きた感じもありまして。

でも蔵之介さんから舞台の話を聞いていたら、舞台の楽しさとやりがいを思い出し、早く舞台をやりたくなりました。それくらい蔵之介さんの影響力は大きかったです。

俳優の使命は、物語をお客さんに届けること

※写真:Kaori Saito(All About)
※写真:Kaori Saito(All About)


――高杉さんは10代からご活躍されていますが、俳優の仕事は楽しくてやめられなかったのですか? それとも特別な充実感があったのでしょうか?

高杉:僕は、俳優の仕事は特別な職業とは思っていないんです。俳優は0から1を作り出す仕事ではありません。すでにある “1” の題材を、スタッフや他のキャストの皆さんと一丸となって “100” に持っていく作業だと思っています。

僕がここまで続けて来られたのは、お客さんに届けるまでの1から100にする作業にやりがいを感じられたから。脚本に描かれた世界を、スタッフや俳優の力で形にしていくプロセスには大変なことはたくさんありますが、やり遂げた時の達成感が大きいんです。

――芝居を始めた10代の頃から、そのような思いを抱いていたのでしょうか?

高杉:「お客さんに届ける」ということを強く意識するようになったのは、舞台の仕事をするようになってからですね。スタッフとキャストが練習を重ねて作り上げてきた世界を、お客さんに直接見ていただけるのが舞台。ダイレクトに伝えることができるので、そこから得るものは大きいと感じています。

もちろんドラマや映画の芝居は、また違ったテクニックが必要ですし、完成した作品を見ることができる楽しみもあります。

映像作品も舞台も両方できることは本当にありがたいことですし、物語の世界を観客の皆さんに魅力的に伝えるのが俳優の使命だと思っています。

ハッピーになれる爆笑コメディーが大好き

※写真:Kaori Saito(All About)
※写真:Kaori Saito(All About)


――All Aboutでは取材の際、好きな俳優、監督、作品などを伺っているのですが、高杉さんは大好きな映画など、ありますか?

高杉:僕は『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009)などの『ハングオーバー!』シリーズが大好きなんです。映画の中で一番好きで、何度も見ています。見た後、幸せな気持ちになれる映画が好みで、『ワンダー 君は太陽』(2017)も大好きな映画です。

――コメディーやハートウオーミングな作品が好きなのですね。ちなみに劇場で映画を見るときのベストポジションはありますか?

高杉:僕は真正面から見たいタイプなので、ど真ん中よりちょっと後ろの座席が好きです。そこが劇場のベストポジションなのではないかと思うので。その席が取れなかった場合、一番後ろの真ん中辺りを選びます。

そしてポップコーンとドリンクは必ず買います。劇場で映画を見るときは買わなくちゃいけないような気持ちになるんですよね(笑)。

気持ちがどんどん熱くなっていく作品

©2025 映画「盤上の向日葵」製作委員会
©2025 映画「盤上の向日葵」製作委員会


――完成した映画を見た感想を教えてください。

高杉:最初に脚本を読んでいるので展開は分かっていたものの、実際に映像で見ると、登場人物の汗ばむ感じや土の匂いなどが立体的に迫ってきて、五感が刺激される作品だと思いました。事件の真相に近づくにつれて、登場人物たちと同じテンションで気持ちが熱くなっていきましたし、見応えのある作品になってうれしかったです。

――最後に、楽しみにしているファンの皆さんに向けて、ご自身の見どころを。

高杉:僕が演じる佐野直也は観客の皆さんが一番感情移入しやすいキャラクターだと思います。「なぜこんなことが起こったのか」「誰がやったのか」とずっと思いながら事件を追いかけていく佐野に注目してください。警察側からの視点で作品を見られるのではないかと思います。ぜひ劇場で『盤上の向日葵』を楽しんでいただきたいです。

高杉真宙さんのプロフィール

1996年7月4日生まれ。福岡県出身。2009年に俳優デビュー。2014年『ぼんとリンちゃん』の演技で第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。2017年『散歩する侵略者』の演技で第72回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞・第9回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞した。舞台、ドラマ、映画など多方面で活躍。最新作は主演映画『架空の犬と嘘をつく猫』(2026年1月9日公開予定)。

『盤上の向日葵』2025年10月31日(金)全国ロードショー

監督・脚本:熊澤尚人
原作:柚月裕子『盤上の向日葵』(中央公論新社)
出演:坂口健太郎、渡辺謙 、佐々木蔵之介、土屋太鳳、高杉真宙、音尾琢真、柄本明、渡辺いっけい、尾上右近、木村多江、小日向文世ほか
音楽:富貴晴美
主題歌:サザンオールスターズ『暮れゆく街のふたり』(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)
©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会

撮影・取材・文:斎藤香
文:斎藤 香(映画ガイド)

元記事で読む
の記事をもっとみる