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梅雨の季節は、子どもと一緒に「梅仕事」(食で心を育む Vol.20)

  • 2016.5.31
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© Tsuboya - Fotolia.com

■梅雨の季節は梅の季節

今年も梅雨のシーズンがやってきます。梅雨は、「梅仕事」の季節でもありますね。この時期に旬を迎える「梅」は、梅干しや梅酒、シロップやジャムなど、いろいろ活用できて重宝です。毎年、自家製の梅干しや梅酒などを漬ける方も多いかもしれません。

私が、ぜひともマスターしたいことのひとつに「梅干し作り」があります。わが家では毎年、祖父母が梅干しを作っていました。ご近所の方が分けてくださったお庭の梅の実を、庭先に広げたゴザの上に干し、畑のわきで育てた赤しそと一緒に漬け込むのが、わが家伝統のレシピ。祖父母が作る真っ赤な梅干しは、「保存が効くように」と、かなり塩分が強いのですが、その少々強めの塩気とキュッとした酸っぱさが、私の中での「梅干しの味」の基準となっています。

90歳になる祖父が元気なうちに、おじいちゃんの梅干しレシピを教わって、娘と一緒に梅仕事を楽しみながら、その味を受け継いでいけたら…と、思い描いています。

■梅には、酸性に傾いた体を整える効能が

梅は、「医者いらず」と言われるほど、体に良い効能がたくさんあります。

なんといっても、梅の特徴である酸味は、クエン酸などのさまざまな有機酸によるもので、疲労回復などに効果的です。

また、果物の中でも、梅は栄養価がとても高く、タンパク質、カルシウム、カリウム、鉄などのミネラルや、ビタミンA・B1・B2・Cなども豊富。エネルギー代謝を高めるほか、老化防止や抗酸化作用、生活習慣病の予防などにも効果が期待できます。

ほかにも、ごはんやパンといった主食、肉や魚、お酒など、ふだん酸性に偏りがちな食事に対して、アルカリ性である梅は、体のバランスを整えるのによい食材といえます。

小さな一粒に、たくさんの栄養や効能がぎゅっと詰まっていて、「医者いらず」と呼ばれるのも納得です。

特にこれからの暑い季節には、さっぱり酸味のある梅が食欲を増し、胃の消化機能を助ける働きもしてくれます。梅干しなどは殺菌作用もあって、子どものお弁当にも加えてあげたいひと品ですね。

梅は、青いうちは梅酒に、少し黄色く色づいてきたら梅干しに、完熟のものは梅ジャムに…と、熟し加減によって違った味わいが楽しめます。その時々の梅の様子を見ながら、子どもと一緒にいろいろな梅仕事をしてみるのもいいですね!

(あまや ゆか)

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