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社会人の交友関係「新しい友達が欲しい」”つながり不況”が深刻化する背景

  • 2025.10.29

新しい友達を求めるも、現実は厳しい…

新しい友達を求めるも、現実は厳しい…
新しい友達を求めるも、現実は厳しい…

孤独・孤立が社会課題となる中、人とのつながりに関する興味深い調査結果が発表されました。見知らぬ人とのディナー体験を提供する「Timeleft(タイムレフト)」が行った「社会人の新しいつながり」に関する調査結果を参照して紹介します。調査は2025年10月10日~15日、全国の20~50代男女 1310人を対象にしたものです。

調査によると、約6割(59.5%)の社会人が「新しい友達が欲しい」と回答しました。特に20代では77%、30代では62.3%と若年層で顕著な傾向を示しています。しかし現実は厳しく、「この1年で新しい友達ができていない」と答えた人が56.3%に上り、理想と現実のギャップが浮き彫りになりました。さらに深刻なのは、18.2%が「社会人になってから新しい友達ができていない」と回答し、22.8%の社会人が「親しく付き合う友達はいない」と答えていることです。年齢を重ねるごとに友達づくりが難しくなったと感じる人は82.6%に達し、学生時代とは異なる環境での人間関係構築の困難さが明らかになりました。

興味深いのは、AI時代における人間関係の変化です。調査では約半数(50.9%)が日常的にAIと雑談をしていると回答しました。AIとの対話を好む理由として「相手に気をつかわずに話せる」「返答が早い」「緊張せずに気軽に話せる」といった声が多く聞かれました。しかし、AIとの会話を楽しむ一方で「AIとの会話が増えても、実際の人間関係を求めたい」と回答した人が61.1%に上りました。便利で気軽なAIとの対話が広がる中でも、人はやはり”リアルなつながり”を求めていることが浮き彫りになりました。新しいつながりを求める気持ちは行動にも表れています。「社会人になってから新しい友達をつくるために、情報を探したり、機会を探したりしたことがありますか?」という質問では、全体の33.8%が「ある」と回答しました。「興味はあるがまだ行動したことがない」と回答した人を含めると、半数以上(53.0%)が新しい友達づくりに前向きであることが分かりました。実際に行動した人の中では「趣味・イベント・コミュニティに参加した」が49.2%と最も多く、積極的に新しい出会いの場を求める姿勢がうかがえます。

新しい友達を欲しい理由として、「趣味や価値観の合う人と出会いたいから」(30.3%)が最多でしたが、注目すべきは「特に理由はないが自然な出会いが欲しい」(19.1%)や「新しい刺激や視野を広げたいから」(18.6%)が上位に入ったことです。これらは深い関係性よりも、まずは”弱い紐帯”のような緩やかなつながりを求める人が一定数存在することを示しています。

今回の調査から、多くの人が“深いつながり”を望みながらも、まずはその入口となる“自然な出会い”を求めていることが明らかになりました。新しい友人を求めながらも、実際にはその機会を得にくい……。多くの社会人が感じているこのギャップの背景には、「出会いの偶然性」の減少があると考えられます。

(LASISA編集部)

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