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金沢の隠れ家スポット。モーニングから深夜のカクテルまで楽しめる、2つの顔を持つ長屋のお店

  • 2016.5.30
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加賀藩主由来と言われるツツジが残り日本庭園風に美しく手入れされた「彦三(ひこそ)緑地」。そこに隣接して佇む風情ある長屋は、日中は借景が楽しめるカフェ、夜はオーナーが変わって、地元の人に愛されるバーがオープンしているんですよ。金沢で人気を集める隠れ家的スポットの2つの顔をご紹介します。

借景の美しいカフェでゆったりとモーニング

浅野川沿いの茶屋街、主計町(かずえまち)からほど近い「彦三緑地」の裏、住宅街の中に「Cafe 素都(そつ)」があります。この辺りは旧町名が「母衣町(ほろまち)」と言って、母衣衆と呼ばれた加賀藩の武士が住んでいたという由緒ある界隈です。

オーナーの素都潤子さんは、「彦三緑地」が整備されたのを機会に、自宅の長屋の二階を改装、このカフェをオープンさせました。店の奥の大きな窓は、「彦三緑地」の緑がまぶしく、まるで絵画のよう。

朝7時からの「モーニングセット」(600円)はグレープフルーツなど日替わりの自家製ジャムをそえたトーストに、目玉焼き、サラダ、コーヒーのシンプルで家庭的なセット。この日はあずきがついた小倉トーストでした。

ゆっくりと朝食をいただきなから一日の旅のプランを練るのもいいですね。素都さんから、地元の方ならではのアドバイスももらえるかもしれませんよ。素敵な借景を眺めながらの朝食は贅沢な時間です。

夜は有名バーテンダーの隠れ家バーに

午後5時になると1時間かけて店内のインテリアを大転換、店名もオーナーも変わってオープンするのが「Bar 長屋」です。夜のオーナーの竹内秀憲さんは、3年前、金沢の繁華街・片町で「Bar Takeuchi」を17年にわたり営んできた地元では有名なバーテンダー。「そろそろ別の場所で店をしたい」と思っていたところに、素都さんからの誘いがあり、迷わず移転したそうです。

お通しの「オードブル盛り合わせ」(チャージ1080円)は、牛タン、ブルーチースのジャムのせ、味噌漬け固豆腐などこだわりの品が並びます。

これからの時期におすすめなドリンクはフローズンカクテル。「ストロベリーフローズンカクテル」(1080円)は、イチゴのヨーグルトリキュールとバニラアイス、新鮮なイチゴで作ったカクテル。さわやかな甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。

金沢の繁華街・片町の伝説の味「牛すじ丼」が復活

「Bar 長屋」を訪れたらぜひ味わってみたいのが、「牛すじ丼」(1080円)。この店の板長、通称きょうこちゃんが、割烹着姿で調理しています。実は、この牛すじ丼、きょうこちゃんがかつてご主人と経営していた片町のうどん屋「吾作」で出していたもの。ご主人にとっての子供の頃の思い出の味が牛すじのすき焼きだったそうで、その味を再現してうどん屋のメニューに入れたところ、これが大人気になったとか。

もともと竹内さん自身も牛すじ丼のファンで、きょうこちゃんをこの店にスカウト。その昔懐かしい味を求めて来店するファンもたくさんいるんですよ。味付けはシンプルですが濃いめの味がお酒にもぴったり。「牛すじカレー」(1296円)や「ウニのピザ」(1620円)も、深夜でも完食してしまうほどの美味しさで人気メニューとなっています。 「どこよりも居心地のいい店にしたい」という竹内さんとの会話を楽しみに訪れる常連客も多い「Bar 長屋」。そして、地元の人たちの憩いの場にもなっている「Cafe 素都」。いつ訪れても、きっと金沢の飾らない日常に出会える素敵な場所ですよ。

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