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えっ!「いただきます」が消滅する…?ある小学校で「いただきます任意化」にSNSが衝撃!「伝統文化」vs「宗教的配慮」の大論争

  • 2025.10.28

給食の「いただきます」は廃止すべき?

給食の「いただきます」は廃止すべき?
給食の「いただきます」は廃止すべき?

2025年10月下旬、X(旧Twitter)に投稿されたポストをきっかけに、給食前の慣習「いただきます」のあり方をめぐる議論が再燃しています。

投稿は、千葉県内の小学校で、宗教的配慮から「いただきます」の一斉唱和を「各自の判断で行う」形に変更したとされる事例を取り上げ、「日本の伝統文化を守りたい」と呼びかけたものです。このポストは瞬く間に拡散され、数日で累計3,000万回超の閲覧を記録。SNS上では「感謝の気持ちを奪うな」「多文化共生で当然」と、意見が真っ二つに分かれ、大きな論争に発展しています。

運用変更の事実はどこまで?

議論の発端となったのは、2023年頃に千葉県内の公立小学校で、イスラム教徒などの在日外国人児童への宗教的配慮として、「いただきます」の強制をせず、任意化したとされる事例です。

この情報はSNS上で大きく拡散していますが、文部科学省や千葉県教育委員会の公式発表で「全校で廃止」と明言された事実は確認されていません。現状では、この事例は一部の学校が在籍児童の状況に応じて、「一律の唱和を強制せず、各自の判断に任せる」という個別校の裁量で運用を変更した可能性が高いと見られています。

しかし、この学校側の「配慮」が、SNS上では「過度な配慮が日本の伝統文化を破壊する」という懸念として捉えられ、「伝統 vs 多様性配慮」という、現代的な対立構造の象徴として論争を巻き起こしています。

SNSの大多数は「伝統擁護」派、熱を帯びる議論

SNSでは、大きく三つの意見に分かれましたが、全体の8割以上が「いただきます」の存続、すなわち伝統・感謝教育の擁護派に集中していることが分かりました。

「文化の根幹」と捉える擁護派の主張

擁護派は、「いただきます」を単なる習慣ではなく、「命への敬意」や「食育の基本」、さらには「日本文化の根幹」と位置づけています。この派閥からは、「宗教的配慮で文化を曲げるな」「地域の独自文化は引き継ぐべき」といった、日本らしさの喪失を憂う声が上がっています。また、「『いただきます』は宗教的ではなく、作ってくれた人や命への感謝だ。廃止は変な方向」と、言葉の本質的な意味を強調する意見も多く見られました。

また、登山家の野口健氏の「給食費を払っているのに感謝を言わせるなというPTAクレームに屈服した事例」を糾弾する過去の投稿が引用され、宗教的配慮とは別の側面からも「感謝教育の崩壊」への懸念が強く示されており、さまざまな角度から伝統擁護の声が議論を支配しています。

「個人の自由」を訴える少数派と中立案

一方で、多様性配慮優先派は、強制的な唱和を「差別」と見なし、個人の自由を尊重すべきだと訴えます。「宗教的に祈りたくない子がいるのに強要はおかしい」といった声はありますが、SNS上では少数派にとどまりがちです。

議論の解決策として注目されるのが、中立・代替案派の意見です。この層は、極端な「廃止」にも「強制」にも与せず、「廃止じゃなく、感謝の心を別の形で教えるべき」といった、任意運用で感謝の心自体は残すべきという現実的な提案をしています。新型コロナウイルスの感染対策時の給食運用を例に挙げ、「感染対策みたいに柔軟に、宗教配慮も任意でOK」といった声もありました。食育講師からは、「給食は教育。ムスリム食を強要するより、礼拝所を作るなど別の方法で配慮すべき」といった、文化と教育の両立を目指す提案も飛び出しています。

文化を守るか、時代に合わせるか

今回の「いただきます」騒動は、宗教的配慮を契機としつつも、根底には「#日本の伝統文化を守りたい」という強い思いと、「日本らしさの喪失」への不安があることを示しています。著名人の言及が議論をさらに加速させ、「文化の危機」として全国的な関心を集めつつあります。

SNSの声は「伝統守護」で圧倒的ですが、多文化共生の現実や、教育現場の負担を考えると、中立派が提案する「任意運用で感謝の心を残す」といった柔軟な着地点が、現実的な解決策となるのでしょうか。

「いただきます」という言葉に込められた感謝の精神を、日本はどのように次世代へ継承していくのか。この問いかけは、私たち一人ひとりが向き合うべき課題と言えそうです。

この「いただきます」運用変更の議論、あなたは「伝統を守るべき」だと思いますか? それとも「個人の配慮を優先すべき」だと思いますか?

(足立むさし)

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