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いまさら聞けない「#ラブブ」とは? 中高年こそ押さえるべき“ブサカワ”妖精ブームの実態をおさらい!

  • 2025.10.28

いまさら聞けない「ラブブ」とは?

POP MART公式サイトより引用
POP MART公式サイトより引用

最近、街中で若い女性が持つ高級ブランドバッグに、大きな耳とギザギザの歯を持つ“ブサカワ”なキーホルダーがぶら下がっているのを見かけませんか。それが、今、世界的なブームを巻き起こしている中国発のアートトイ「ラブブ(LABUBU)」です。

ラブブは、香港出身のアーティストのカシン・ロンさんがデザインした、ちょっぴり怖いけれど愛嬌のある“森の妖精”をコンセプトにしたキャラクターです。その人気の火付け役となったのは、K-POPアイドル「BLACKPINK」のリサさんが愛用したことです。

特に、中身が分からない「ブラインドボックス」形式で販売されるキーチャームは、コレクション性を刺激し、限定品やシークレット(隠しキャラ)モデルにはプレミア価格がつくほどの熱狂を生み出しています。SNS上では、有名ブランドのバッグにラブブをぶら下げるスタイルが世界中で拡散し、「#ラブブ」のハッシュタグとともに争奪戦の様子が連日投稿され、ブームは熱狂のピークを迎えました。

ラブブブームを牽引しているのは、中国のトイメーカー「POP MART(ポップマート)」です。同社はラブブ人気を追い風に、一時は時価総額が6兆円を超えるまでに急成長し、その株価は2024年から2025年にかけて驚異的な上昇を見せました。しかし、市場の評価は不安定です。ラブブ人気の爆発的な成長に対し、「流行はいずれ終わる」という見方も強く、最近では株価がピークアウトする兆候も見られます。さらに、一度に大規模な在庫が補充された際には、市場で取引されていたラブブのプレミア価格が急落する事態も発生しました。これは、一部のコレクターの間で“ラブブ・バブル崩壊”の懸念を呼んでいます。一連の株価の動きや市場価格の暴落は、この「ブーム」がいつまでも異常な加熱を続けるわけではないという、市場の冷静な視線を示しています。

とはいえ、現在もラブブの需要は非常に高く、新たなシリーズは即完売が続いています。「SNS投稿は減ったが、店頭での人気は健在」という声もあり、熱狂的な勢いは一段落したものの、キャラクターとしての人気は定着しつつあります。ラブブが単なる一過性の流行で終わるのか、それとも次の世代の定番キャラクターとして定着するのか。その動向は、単なるおもちゃの話題としてだけでなく、国際的な消費トレンドと資本市場の観点からも注目されています。

(《サリー》ライター兼イラストレーター)

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