1. トップ
  2. レシピ
  3. 【知らなきゃ損】「新そば」の季節到来!捨ててはいけない「そば湯」の正体は!?知れば「飲まずにはいられない」栄養士が驚きの成分を解説

【知らなきゃ損】「新そば」の季節到来!捨ててはいけない「そば湯」の正体は!?知れば「飲まずにはいられない」栄養士が驚きの成分を解説

  • 2025.10.27

秋の新そば、シーズン到来♪

秋の「新そば」を楽しみにしている方も多いのでは?
秋の「新そば」を楽しみにしている方も多いのでは?

今、まさに「秋の新そば」のシーズンが到来しました。一年で最も香りが豊かで、味わいが深いとされるこの「秋新」を、ただの麺類だと思っていませんか?

古くから「そば好きは健康で長生き」と言われていますが、実はそばは穀物の中で「特別な存在」です。特に今が旬の「新そば」には、血流を改善し、疲労回復や二日酔い対策にもなる成分がたっぷり含まれています。

そして、その栄養の“宝庫”が実は「そば湯」に隠されていることをご存知でしょうか。この記事を読めば、もうそば湯を飲む手が止まらなくなるでしょう。栄養士の視点から、そばの持つポテンシャルと、その栄養を最大限に生かす方法を解説します。

栄養士が断言!「そば」はなぜ健康食材なのか?

日本でそばが麺状で食べられ始めたのは江戸時代ですが、その歴史は縄文時代にまで遡ります。冷涼な土地でも育ちやすく、かつ栄養価が高いそばは、昔から日本人の健康を支えてきた食材です。

現代の科学で解明されている、そばが持つ3つのすごい栄養ポイントを見ていきましょう。

1. 【筋肉・ダイエット】白米の4倍!そばの「高たんぱく低グルテン」がすごい理由

ダイエットやボディメイクに欠かせないたんぱく質。「そば」には、主食である白米の約4倍、うどんの約1.6倍ものたんぱく質が含まれています。(参考データ: 精白米(めし)100gあたりのたんぱく質は約2.5g。そば(生)100gあたりのたんぱく質は約10.1g。『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』より)

さらに注目すべきは、体内では作れない必須アミノ酸の一つ「リシン(リジン)」が豊富に含まれていること。リシンは、特に白米などの穀物には少ない成分であり、効率的な筋肉や骨の生成に役立ちます。

また、そばのたんぱく質は水溶性でグルテンを含まないのも特徴。「グルテンフリー」を意識している方にもおすすめです。(※ただし、市販のそばは「つなぎ」に小麦粉が使われているものも多いため、グルテンを避けたい場合は「十割そば」を選びましょう。)

2. 【血管・老け対策】最強のポリフェノール「ルチン」を効率よく摂る「そばの選び方」

そばの栄養成分の中で最も注目したいのが、ポリフェノールの一種である「ルチン」です。ルチンは強い抗酸化作用を持ち、血管の弾力性を保つ毛細血管を強くします。これにより、血流促進や高血圧の予防に役立つ、まさに「老け対策」の立役者です。ルチンを最大限に摂りたいなら、そばの「種類」にこだわってください。

●ルチン重視なら: 田舎そばや薮そば

そば殻を含む「挽きぐるみ」と呼ばれるそば粉を使う「田舎そば」。太めで黒っぽい見た目、そばの風味と香りが強い野趣あふれる素朴なそばです。
そば殻を含む「挽きぐるみ」と呼ばれるそば粉を使う「田舎そば」。太めで黒っぽい見た目、そばの風味と香りが強い野趣あふれる素朴なそばです。

そばの実の外皮(ルチンが多く含まれる部分)ごと挽いたそば粉(挽きぐるみ)から作られているため、色が黒く、風味も強いのが特徴です。

●喉ごし重視なら: 更科そば

そばの実の中心部分からとれる一番粉(更科粉)を使う「更科そば」。美しい白さ、のどごしがのなめらかさ、上品な味わいが特徴。
そばの実の中心部分からとれる一番粉(更科粉)を使う「更科そば」。美しい白さ、のどごしがのなめらかさ、上品な味わいが特徴。

そばの実の中心部分からとれる一番粉(更科粉)を使うため、白く上品な味わいです。ルチンは少なめになります。

3. 【疲労回復】多忙なビジネス層にうれしいビタミンB群と食物繊維が豊富

穀類の中で、そばはビタミンB群の含有量が比較的高いのも特徴です。

●ビタミンB1: 糖質の代謝を促し、疲労回復をサポート。●ナイアシン: アルコールの分解を促進するため、飲み会の後のシメにそばを食べるのは理にかなっています。●パントテン酸: 肌や髪の健康を保ち、ストレスを和らげる働きも期待できます。

さらに、そばには食物繊維も多く含まれており、腸内環境を整えてくれることも、健康維持にうれしいポイントです。

【飲むべき!】江戸時代から伝わる知恵!「そば湯」が「二日酔い・疲労」に効く理由

そばを食べた後に提供される「そば湯」。単なるゆで汁だと思って捨ててしまっていませんか?

実は、そばに含まれるたんぱく質、ルチン、ビタミンB群は、いずれも水溶性です。そばをゆでる過程で、これらの貴重な栄養成分の多くがゆで汁に溶け出してしまいます。

つまり、そば湯には、この記事で解説した血管強化のルチンや疲労回復のビタミンB群などの栄養素が溶け出してはいるのです。

まさに、このそば湯こそが栄養士が推す「食べる点滴」(※)です。そば屋でお酒とそばがセットで楽しまれてきた背景には、アルコール分解を助けるナイアシンをそば湯で補給し、悪酔いを避ける狙いもあったのでしょう。昔の人は経験から、そばが健康維持に役立つことを知っていたのです。(※「食べる点滴」は、栄養価が高く体に必要な成分を補給できることから、読者への分かりやすさを重視した比喩表現です。)

栄養士からワンポイントアドバイス:ルチンの吸収を高める食べ方

ルチンは、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップすることが知られています。ネギ、大根おろし、海苔などを薬味としてたっぷり使うと、よりそばの栄養を効率よく体に取り込めます。特にネギや大根おろしは、消化を助ける酵素も含まれているため、消化器の負担も減らせて一石二鳥です。

知っておくべき「そばアレルギー」の最も危険な落とし穴

一方で、「そば」はアレルゲンとしても知られ、命に関わる重篤な反応(アナフィラキシー)も起こりうる可能性が潜んでいます。

そばのたんぱく質が原因でアレルギー反応が起こりますが、最も注意が必要なのは「コンタミネーション(混入)」のリスクです。

そばのたんぱく質は水溶性です。そのため、そばと同じ釜でうどんをゆでると、ゆで汁を介してうどんにアレルゲンが混入してしまう可能性があります。そばアレルギーを持つ方は、お店で「そばと同じ釜でゆでているか」を必ず確認し、注意が必要です。

※参考文献:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』、杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、レジア編『日本の食材図鑑』新星出版社,2018 他

(野村ゆき)

元記事で読む
の記事をもっとみる