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秋冬のガーデニング!庭やベランダで育てやすい蝶を呼ぶ花[8選]

  • 2025.10.25

秋冬のガーデニング!庭やベランダで育てやすい蝶を呼ぶ花[8選]

秋の庭やベランダには、優雅に舞う蝶の姿をよく見かけます。そそくさと立ち去られてしまうと、「お気に入りの花がなかったかしら?」とがっかり。そうなんです! 花さえ咲いていれば蝶がくるわけではありません。蝶がくる庭の秘密を手に入れましょう。

蝶を愛さない花もある

私はどんな花でも咲いていれば、蝶がくるとずっと思っていました。あるとき、ビオトープガーデンの専門家から、「蝶にも花の好き嫌いがある」と教えていただいてびっくりしたものです。

正確にいえば、おもな原種植物の8割以上がハチやハナアブだけを呼び寄せ、蝶を門前払いしているというのです。植物にとっては花粉をせっせと運んで、子孫繁栄に役立ってくれるハチに比べて、優雅にひらひらしている蝶は招かれざるお客さんなのでしょう。

たとえばスズランやジギタリスのように下を向いて咲く花は、ミツバチやクマバチなどのハナバチしか相手にしません。フェンネルのように平らな構造の花は、モンシロチョウのようにストローで蜜を吸うタイプのチョウに見向きもしません。

品種改良を重ねた八重咲きや花粉をもたない花も、蝶を呼ぶことはできないのです。庭に蝶を呼ぶためには一重咲きで、蝶がとまれる足場のある花を選びましょう。オニユリなどは下向き咲きでも、長い雄しべが足場になってアゲハチョウなどに愛されます。

蝶に愛される花8選

バタフライガーデンの主役【ブッドレア】

開花期:7~10月
樹高:2~3m

長い花穂から漂う甘い香りに誘われて蝶がたくさん集まり、バタフライブッシュと呼ばれます。1本の木に何頭もの蝶が舞い飛んでいるさまは圧巻です。3mほどの低木ですが、枝は暴れ気味に伸びるので、春先に剪定をしてその後にできる花芽を咲かせます。

アサギマダラを呼び寄せる【フジバカマ】

開花期:8~10月
草丈:50~120㎝

「秋の七草」にも数えられるフジバカマは、日本原産のユーパトリウムです。近年注目されているのは、アサギマダラという蝶のオスがこの花に集まるから。アサギマダラは台湾などから海を渡り日本へ飛来する「渡り蝶」で、10月ごろに各地から到着の知らせがテレビニュースで取り上げられます。

秋の庭で無数の花を咲かせる【宿根アスター(クジャクアスター)】

開花期:8~11月
草丈:約120㎝

大きなものは草丈180㎝ほどにもなり、やや倒れ気味になるので庭植えが向きます。よく分枝する茎に花径1~2㎝の小花を無数に開花。咲く花が少なくなってくる晩秋の庭で、蝶たちに愛される宿根草です。クジャクの羽を思わせる草姿に、クジャクの羽模様の蝶が舞い降ります。

晩秋から春まで咲き続ける【ユリオプスデージー】

開花期:11~5月
樹高:30~100㎝

学名はユリオプス。南アフリカに自生するキク科の低木です。マーガレットに似ていますが、マーガレットより寒さに強く、凍らない場所なら地植えで冬越して大株になります。小株のうちは寄せ植えにも適し、シルバーを帯びる茎葉も美しく、冬の庭やベランダを明るく彩ります。

四季咲きの生垣として注目したい【アベリア】

開花期:5~11月に繰り返し開花
樹高:100~130㎝

公園や道路沿いの植栽によく利用されている低木です。日本などにも自生するウツギの園芸品種で、暑さ寒さに強く、丈夫で育てやすい。やわらかな側枝をよく伸ばし、白や淡いピンクの小花を繰り返し咲かせます。次々に花芽をつくるので、春~夏にいつでも剪定可能です。

多彩な園芸品種を楽しめる【宿根アスター(ミカエルマスデージー)】

開花期:8~11月
草丈:50~180㎝

先に紹介したクジャクアスターより鮮やかで、花径3~4㎝の大きめの花が特徴の宿根アスター。日本自生のユウゼンギクなどから多彩な園芸品種が誕生しています。クジャクアスターほど株が暴れないので、鉢植えでも育てやすい。ピンクや紫など鮮やかな花色です。

初夏から晩秋まで咲き続ける【アゲラタム】

開花期:5~11月
草丈:20~60㎝

白やピンク、紫色などの小花を集めてふんわり咲きます。咲きながら草丈を伸ばしますが、花がらを切り戻しながらコンパクトに楽しめます。熱帯アメリカ原産なので暑さに強く、夏でも元気に咲き続けますが、寒さに弱いため一年草扱いです。沖縄などでは越冬します。

こぼれダネでもふえて群生する【サンジャクバーベナ】

開花期:6~10月
草丈:70~120㎝

学名はバーベナ・ボナリエンシス。草丈が高くなるタイプのバーベナなので、この名前で流通します。暑さ寒さに強い多年草で、地下茎で広がるだけでなくこぼれダネでもふえるため、庭の外に逃げないように要注意。キアゲハなどに愛される蜜源植物です。

雑草や食草にも蝶は集まる

今回は蝶を呼ぶ花として、庭やベランダで育てやすく秋や冬にも楽しめる草花や低木を紹介しました。けれども、蝶はタンポポやノアザミ、ヤブガラシなどという雑草もお気に入りです。

また、春~夏に咲くお気に入りの草花や低木のほか、蝶の幼虫が好む食草もあります。蝶の幼虫といえば……! アオムシ君たちをどこまで許容できますか? 蝶が好む雑草や食草についてもいずれご紹介いたしましょう。


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