1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「泣くほど嫌がる新人も…」大企業にまで広がる、若手の【ダンス動画】が大不評 「ブラックか」「退職すべき」嫌悪の声

「泣くほど嫌がる新人も…」大企業にまで広がる、若手の【ダンス動画】が大不評 「ブラックか」「退職すべき」嫌悪の声

  • 2025.10.23

「デジタルタトゥー残る」安易な動画制作に嫌悪感

泣いて嫌がる新人も? ※画像はイメージです
泣いて嫌がる新人も? ※画像はイメージです

企業PRの新入社員ダンス動画が物議 X上で賛否両論が飛び交う

TikTokやInstagramなどのSNSで増えている、企業自らPR目的で投稿するショート動画。特に新入社員や若手社員らがダンスを踊らされる動画が急増しており、X(旧ツイッター)上では批判が上がっています。こうした動画は、企業の親しみやすい一面をアピールする一方で「強制的な社風の露呈」や「ブラック企業のイメージ」を想起させるとの指摘が。デジタルネーティブ世代だからこそ、顔の分かる画像・動画をネットにアップすることに対し「デジタルタトゥーとして残る」「若手のプライバシーを軽視し過ぎ」と反発を招いているようです。

X上で2025年10月、あるユーザーが大手企業のものとされる若手社員らのダンス動画を転載投稿、大きな波紋を広げました。動画には、複数の若手社員がスーツ姿でダンスを踊る様子が映っており、投稿者は「こんな会社には即日退社する」と強い拒否感を示しました。

動画の視聴回数はおよそ100万回を数え、コメント欄には「まるでブラック企業の新人研修」「見ていて恥ずかしい」「内向的な性格には耐えられない」「こんな会社には入りたくない」といった声が多数寄せられました。別のユーザーは、この現象を「不景気時の忠誠心検査」と分析した上で、社員がSNS上に残る“デジタルタトゥー”のリスクを指摘。企業が若手のプライバシーを軽視しているとの批判も展開されました。

併せて、2024年に別のユーザーが同様の動画を「ブラック企業の新人研修感」と揶揄(やゆ)した投稿も再び注目を集め、問題の根深さが浮き彫りになりました。これらの事例は、伝統ある大企業にまでダンス動画のトレンドが広がっている実態を示しており、先述の通り、就活生の企業選びにも影響を与えているようです。

実際、あるユーザーが引用したアンケート調査では「TikTokの新入社員ダンスはマイナスイメージ」と回答した学生が多数を占めており、企業のPR戦略が逆効果になる懸念が広がっています。

新卒の余興、「泣くほど嫌がる」実態とは

こうしたPR動画はもはや企業の新定番とさえ言える様相で、入社間もない若手社員らが職場になじめるかどうかの“試金石”の要素も感じられます。

同じく2025年10月、別のユーザーが、ある企業の全社集会での余興で新入社員が全社員の前でダンスを強要され、嫌がるあまり泣き出す新卒もいたとの事例を報告。投稿者は「強制なら辞めた方が(退社した方が)いい」と断言し、新卒のメンタルヘルスへの悪影響を訴えました。リプライには「自分の会社でも似た経験がある」「新入社員をさらし者にする文化は異常」といったコメントが並び、若年層ユーザーを中心に多くの注目を集めています。

またその関連で別のユーザーは、ダンス強要が“やりがい搾取”の一形態だと指摘。企業が若手のマンパワーを自由に“活用”する姿勢を批判しました。企業が「楽しい職場」をアピールする裏で、新入社員に過度なプレッシャーを与えている実情が垣間見えます。

ほか、毎朝スピーチを強要された企業での経験を共有し、「耐えきれず即退職した」と告白するユーザーも。「優秀な社員が辞める原因になり得る」との懸念が示されています。

ダンスもスピーチも“時間のムダ”と捉える若手のマインドは、昨今話題となった会社の飲み会に参加したがらないという意向とも合致していることから、ある種のジェネレーションギャップが企業側と若手社員との間に摩擦を生んでいるとも言えそうです。

一方、こうした慣習を肯定するユーザーも少数ながら見られます。「メンタル強化や社風マッチングに有効」「本気でやれば一皮むけて成長できる」「合わない人は自然に離れるので、企業と社員双方にプラス」などがその例です。

企業による新入社員のダンス動画は、SNS時代に生まれた新たなPRスタイルとして定着しつつありますが、同時に労働シーンの問題を浮き彫りにしています。令和の新しい試みが若手の離職率や企業の採用戦略にどう影響するのか、今後も注視する必要がありそうです。

(LASISA編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる