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58歳で放送大学に入学【63歳・読者モデルの体験談】若い人との出会いも楽しい!

  • 2025.10.19

58歳で放送大学に入学【63歳・読者モデルの体験談】若い人との出会いも楽しい!

新たな世界への扉は、好奇心さえあれば年齢に関係なくいつでも開くことができます。ゆうゆうフレンドの経験談から、若い世代との交流で得る「学び」について探ります。今回は江藤セツ子さんのエピソードをご紹介します。

江藤セツ子さん 63歳

えとう・せつこ●夫の海外赴任時に多様な価値観に触れる。
帰国後、バレエや心理学など、楽しみながら学びを継続。
認定心理士の他、キャリアコンサルタントやファイナンシャル・プランナーの資格ももつ。

40歳間際で出合ったクラシックバレエ

江藤さんがクラシックバレエを始めたのはおよそ25年前。夫の海外赴任先から帰国し、子どもの新しい生活も一段落。時間にゆとりができた頃、近所に開校するバレエ教室の広告を見つけた。39歳のときだった。

「さっそく体験に行くと、未経験から通える大人クラスがあるとわかり、迷わず入会しました」

園児から大人まで、幅広い年齢層の生徒たちの姿に刺激を受け、すぐに夢中になった江藤さん。幼い頃からの憧れが叶い、週3回レッスンを続けた。その間には体を酷使してケガをしてしまったこともあったという。

8年ほど前、定期的に通うかかりつけ医に相談したうえで、レッスンを週2回に減らした。

「そうしたら『レッスンを受けられることが幸せ』と意識が変化しました」と笑う。現在は、キャリアのある中高生と同じクラスに参加し、「踊るとは自分の感情や、音楽を表現すること」という軸を再確認しているそうだ。

年月を経て、10代だったメンバーが母になったり、受験などで一度バレエから離れる人を幾度も見てきたが「江藤さんのような人もいるのだから」と、知り合いの娘さんが久々にバレエを再開したと聞き、江藤さん自身も励まされたのだとか。若い人の勢いに刺激を受けつつ、年長者としての積み重ねで応える。年齢とは無関係に、互いに学び合う環境は、江藤さんのさらなる学びの原動力に繋がっている。

若いセミプロの方々と一緒に憧れの先生のレッスンを

ヒューストン・バレエ団プリンシパルの加治屋百合子さんの特別クラスに参加した際の記念写真。受講者のレベルが高く、いい刺激に。

58歳で放送大学に入学。級友の熱意に心が動く

「キャリアコンサルタントの資格を生かしてハローワークで働いていた頃は、仕事や働き方の相談を受けることが多かったんです」

そこで江藤さんは人の心理をより深掘りしたいと放送大学で心理学を学ぶことを決意する。通学受講した心理学実験のクラスでは、一度社会に出た人や心理学を学ぶため大学に入り直して再挑戦している、情熱あふれる若者たちと机を並べた。

「彼らの学びに対する意欲の高さに触発されましたし、実験や演習では意見交換が活発で、若い人ならではのリアクションや思いもよらない意見が新鮮でした」

こうした適度な距離感での若い学生たちとの交流が、学びの推進力になったという。

「50歳くらいまでは単独行動が少なかった自分と比べ、若者たちの『学びは孤高』という主体性が胸に響きました」

通学の日は若い学友と学食や教室で意見交換

通信学習と対面講義を組み合わせ、2年半受講した放送大学。通学の日はクラスメートと意見を交わして刺激的で有意義な時間を過ごした。

放送大学では実験授業や対面講義を積極的に選択して通学。若い先生や学生と一緒にレビューし合った時間は宝物。

50代で目覚めた韓国コスメでメイクを探求中

江藤さんが今熱中しているのは韓国コスメ。海外赴任同行中は、分相応な身だしなみを求められて外出時はきっちり整えていた。だが、50代ともなるとかえって不健康に見えかねないと一念発起。韓国コスメのリーズナブルな価格帯や攻めの姿勢、明確な商品コンセプトに惹かれ、ソウルから来日したメイクアップアーティストのワークショップにも参加。

「韓国語で質問を投げかける若者たちの情熱に、好きなことへの探求心にここまで突き動かされるのか、と感動しました」

若者に触発され躊躇も消えた江藤さんは、似合うメイクより挑戦したいメイクを繰り返すうち、表情が明るくなり、気持ちにまで前向きな変化が訪れるように。

生活の延長線上に点在するヒントから、必要な学びに踏み出し続ける。江藤さんのように明日の一歩を変えてみたら、まだ見ぬ新しい世界が広がるかも。

韓国コスメ·espoirでキム·ユミ先生と記念に

アットコスメの「アモパシフェス」というイベントでメイクアップアーティストのキム・ユミ先生と。その実演と解説には吸収すべき点がいっぱい。

構成・文/羽生田由香

※この記事は「ゆうゆう」2025年11月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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