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【必見】ホリエモンが語る新時代の教育論、子どもに最良の選択をさせるための親の心得とは?

  • 2025.10.11

【必見】ホリエモンが語る新時代の教育論、子どもに最良の選択をさせるための親の心得とは?

「教育」や「子育て」にまつわる悩みは、世代を超えて尽きないもの。そんなテーマに、ホリエモンが一石を投じました。堀江貴文さんの新刊『バカ親につけるクスリ』から、抜粋してお届けします。第3回は、子どもへの向き合い方について。

子どもの自主性を尊重しろ

親は子どもをどう教育すればいいかについて書いていく。
簡潔に言おう。

「子どもの自主性に任せろ」
「金は出して、口や手は出すな」


これに尽きる。

繰り返すが、親がどんなに子どもの将来を心配しても、それは杞憂に過ぎない。また親 が最先端の情報を得て、最適の教育を我が子のために選べる自信があったとしても、それが20年後に通用している保証はない。

「親の考えは子どもよりも古い」という事実を、潔く認め、子どもの自主性に任せてほ
しい。

僕は中学、高校と福岡県内でトップの進学校へ通い、東大に合格した。当時における最 先端の教育環境で学んだ側かもしれない。それでもIT革命やグローバル社会の到来は見 通せなかったし、スマホの出現も、中国がアメリカと並ぶ世界最大の富裕国になる世界も、新型ウイルスの出現でEUもアジアも北南米も一斉にパニックになる時代も、予測できなかった。

未来を見越した最良の教育なんていうものは、幻想に過ぎないのだ。

しかも今後は、過去20年の何倍ものスピードで世界が変わっていく。社会で求められる 人材が変わるのだから、偏差値教育も、語学の優先順位も変わるはずだ。多くの大人が今持っている「ベストの教育像」は、まったく違う形に変容していくことだろう。

親になった瞬間、立派な人間になったと錯覚するバカ親

僕はずっと不思議に思っていることがある。

多くの人が親になった途端、まるで自分が立派な教育者にでもなったかのような振る舞 いをし、子どもにマウントを取ることだ。

乳幼児は、誰かの庇護がないと生きていけない、か弱い存在である。だから多くの親は、「この子は私が守ってあげなければ」と意気込むのだろう。乳幼児の衣食住を満たし、生かしてあげるのは、たしかに親の仕事だ。

しかしそれが高じて、子どもを自分の所有物のように思い、「親である私は絶対的な存在であり、子どもを正しい道に導いてあげなければいけない」と思ってしまう親があまりにも多い。そして、自分の価値観や今ある知識で判断して、子どもに自分の意見を押しつけるようになる。親が上で子が下という上下関係を作り、マウントを取るやり方でしつけをしようとするのだ。

子どもと親は、対等である。
僕はずっとこう考えている。

この考え方はアドラーと同じだと、ライターの古賀史健さんから聞いた。彼は『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』の著者(岸見一郎氏との共著)で、僕の『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』という本も担当してくれた人物だ。僕はそれまでアドラーの本は読んだことがなかったけれど、読んでみたらたしかに同じ考え方だった。アドラー心理学は子育てのロジックに役立つのだ。

一言で言うと、親は子どもと人間として対等に向き合わなければならない、ということだ。

親は子どもの成長の邪魔をせず

コップについだ牛乳を飲もうとしている2歳くらいの子どもがいたとする。母親が「座っ て飲みなさい」と何度も言っているのに、子どもは牛乳の入ったコップを手に持ってフラフラ歩き、ついに床にぶちまけてしまう。

ここで母親としては、「だから座って飲みなさいって言ったでしょ! どうして言うことを聞かないの!」と叱りつけてしまう。片づけも大変だし、言いたくなる気持ちはわかる。

しかしここで大切なのは、子どもに注意したり、叱ったりすることではない。叱ること は、親と子の間に上下関係を作ることだ。叱るのはぐっと我慢して、子どもと対等な存在として、子どもに「どうしてこの現象が起きたのか」を伝えよう。

「あなたが立って牛乳を飲んだからこぼれたでしょう。こぼれた牛乳は飲めなくなった よね。牛乳をこぼさないためには、次から座って飲んだらいいんじゃない?」ということを、ロジカルにただ説明すればいい話なのだ。

2歳の子どもは、まだ経験が少ないから、「立ったまま牛乳を飲んだらこぼれる確率が上がる」ということを知らない。親は知っている。ならば、知っている人が知らない人に対して、知識を伝えればいいだけだ。

さらに、なぜ牛乳がこぼれたのか、どうしたらよかったのか、子どもと一緒に考えると いい。「次からはママの言う通りにしなさい!」と、上から目線で一方的に伝えるばかりでは、子ども自身の考える力は育たない。

子どもがスーパーで「このお菓子を買って!」と泣き出したときも、「ダメなものはダ メ!」「時間がないから行くよ!」「泣くなんて周りに迷惑でしょ!」などと頭ごなしに叱りつけてはいけない。なぜ今日は買わないのか、どういう条件のときなら買うのか、などを論理的に説明しよう。

もちろん、明確な犯罪行為や、命の危険にかかわることは止めなければならない。でも それ以外であれば、親は子どもの成長の邪魔をせず、子どもの意思を尊重し、許容すべきだ。

※この記事は『バカ親につけるクスリ』堀江貴文著(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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