1. トップ
  2. 恋愛
  3. お金を大切に使う!? 子どもに導入すべき「出来高制お小遣い」のススメ

お金を大切に使う!? 子どもに導入すべき「出来高制お小遣い」のススメ

  • 2016.5.25
  • 2986 views

【ママからのご相談】

今年小学生になった息子には、決まったお小遣いがありません。

まわりのお友達の中には、お小遣いをもらっている子が時々いる様子で、うちもそろそろ……と考えているのですが、これを機にお金の大切さをわかってもらいたい気持ちもあります。

無駄遣いをしない子にするために、何かいいアイデアはありませんか?

●A. 低学年の子どもにとって、お小遣いは“時々もらえる臨時収入”ポジション!?

ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。

金融広報中央委員会が公開した『子どものくらしとお金に関する調査』(平成22年度)では、小学生のおよそ8割が「お小遣いをもらっている」と答えた様子。小学校への入学を機に、お小遣いを意識し始めるパパ・ママも多いはずです。

また同調査では、お小遣いをもらう頻度について、小学校低学年の場合およそ6割が「決まった日にもらっているのではなく、時々もらっている」と答えています。

学年が上がるにつれ「月1」や「週1」など、定期的にお小遣いをもらう“定額制”が定着するとのことですが、子どもへのお小遣い制度が導入されたばかりのご家庭では、支給日が不定期なケースも珍しくはない様子。

お金は一生涯付き合わなければいけない大切な存在です。子どもには、お金の大切さを実感しながらお小遣いを受け取れるようになってほしいものですね。

そのためにも、「時々もらえる臨時収入」とは別の渡し方を取り入れたい とお考えの、相談者様のような方は少なくないのかもしれません。

そこで今回は、わが家が実施している“お小遣いの出来高制度” について紹介します。

お小遣いを立派な労働の対価として扱うことで、正しくお金に向き合う姿勢を身につけさせてあげませんか。

●“お小遣いの出来高制度”の仕組み

わが家の冷蔵庫には、「おこづかい表」という紙が貼ってあります。表には、子どもができるお手伝いと、そのお手伝いを1回こなすことでもらえる単価が書き込まれているのです。

【例】

・料理の手伝い……50円

・ゴミ捨て……10円

・洗濯物を取り込む……20円

・床の雑巾がけ……30円

・朝起きて、カーテンを開ける……5円

お手伝いを終えた子どもは、表に○(漢字を習った後なら、“正”の字)を書き込みます。

そしてお小遣い支給日が来たら、○を数えてお小遣いの額を集計し、金額を書き込んだお小遣い表は“請求書”としてパパかママに提出。

計算の間違いがない場合、請求したお小遣いが受け取れる仕組みになっています。

じつはこの“お小遣いの出来高制度”、私が子どもだったころに実家で行われていたシステムでした。

当時は「お手伝いしなくちゃお小遣いがもらえないなんて、ウチは貧乏なのかな〜」と不満に思っていたものです。

ところが、いざ自分が親になってみれば、これほどお金の大切さを子どもに実感させるシステムはないのでは!? と感じるようになりました。

具体的なメリットには、以下のようなものが挙げられます。

【お小遣いを出来高制にするメリット】

・目標(ほしい物)を設定し、その金額に近づくために子ども自身で努力できる

・働いてもらったお金は、他の手段で手に入れたお金よりも大切に思える

・稼いだお小遣いで買ったおもちゃは、もっと大切にできる

・お手伝いを進んでやろうと思えるようになる

・お金の計算は、算数の勉強にもなる

いいこと尽くしの“出来高制”! この制度のおかげか、わが家の子どもたちは特に文句もなくお手伝いをしてくれるようになりました。

正直、忙しい夕飯時では、子どもたちが積極的にお手伝いをしてくれるだけでも母はメリットを感じてしまいます……。

●年齢や学年ごとに、支給額が平均的になるような単価を設定する工夫を!

前出の『子どものくらしとお金に関する調査』によると、小学校低学年の子どもに対する1か月あたりのお小遣いで、最も多く回答されたのが「500円から700円」、平均額は「949円」とのこと。

単価金額の設定により、わが家の子どもが毎月提出してくるお小遣い表も、およそ500円前後になることが多い印象です。とはいえ、当然お手伝いをしていなかった場合は300円、200円……と金額が小さくなることも。

支給額が少なくなってしまうことは自業自得の出来高制ですが、「頑張っているにも関わらず、毎月のお小遣いがとても少ない (平均を大きく下回っている)……」という事態は避けるべきだと考えています。

お小遣いの額はご家庭ごとの金銭事情も関わるデリケートなテーマですが、単価を決める際には年齢や学年に応じた調節 を行い、働けど働けど評価が得られない“ブラック企業”ならぬ“ブラックお母さん”にならないように注意してあげてください。

出来高制で手にしたお小遣いは、子ども自身の頑張りです。金額が大きくなれば、当然「来月もがんばるぞ」というモチベーションにつながります。これは大人でも同じことですね。

●出来高制のお小遣いで、お金を大事にする心を教えてあげませんか

幼稚園・保育園までは縁遠い存在だった“定期的なお小遣い”は、小学生に上がると同時にグッと身近なテーマに変わります。

「みんなどうしてるんだろう?」と戸惑いながら、なんとなく不定期にお小遣いを渡し始めるご家庭も珍しくはありません。

せっかく子どもにお金を手渡すのであれば、これから一生続いていくお金との付き合い方を、わかりやすくレクチャーできる方法 を取りたいものですね。

“働かざるもの食うべからず”という古い言葉が示す通り、食べる(生きていく)ためには働くことが必須です。

自分にできるお仕事を頑張って、収入を得る……。シンプルですが、この一連の流れには体験しないとわからない尊さがあります。

お小遣いの出来高制度で、お金を得ることの大変さや、お金を大事にする心を教えてあげてはいかがでしょうか?

【参考リンク】

・「子どものくらしとお金に関する調査」(第2回)平成22年度調査 | 知るぽると 金融広報中央委員会(PDF)(https://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/kodomo2010/pdf/10kodomo.pdf)

●ライター/木村華子(ママライター)

の記事をもっとみる