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名前を呼ばれるケースも!? 「不審者の声かけ」から子どもを守るポイント

  • 2016.5.24
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こんにちは、ライターのパピルスです。

先日、子どもの通う小学校から不審者情報が一斉メールで送られてきました。新学期に入ってから生活パターンが変わったり、一人で通学することになったりして、子どもの安全に不安を抱えておられる保護者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、子どもの身を守るために知っておきたいことをまとめてみたいと思います。

●子どもたちの身近にある不審者からの「声かけ」

不審者情報の中でもよく耳にするのが、「声かけ」です。「声かけ」は犯罪行為に至っていないものの、誘拐や性的犯罪などの前兆と捉えられることもありますから、要注意です。

埼玉県警のまとめた資料『子どもに対する声かけ事案』では

・声をかける

・手を引く

・肩に手を掛ける

・後をつける

などを広く「声かけ事案」としています。

この資料によると、平成27年度の18歳以下の「声かけ事案」のうち、小学生以下が対象のものが約半数、中学生も含めると約8割 にのぼっており、子どもたちが狙われていることが分かります。

今回はこちらの資料を元に、親子で知っておきたい「声かけ」の傾向と対策を考えてみたいと思います。

●気を付けるべき時間帯、場所は?

子どもへの「声かけ」は16時台の発生が突出しており、次いで15時台、17時台となっています。

「暗い道には気をつけなさい」「暗くなる前に帰りなさい」と子どもに言い聞かせることが多いと思いますが、実は一番狙われるのはまだまだ明るい「下校の時間帯」 であることを覚えておきましょう。

発生場所は「路上」 が80.4%と、2番目の「公園」7.3%を大きく引き離しています。学校の登下校時、放課後遊びや習い事の行き帰りなどが考えられます。また、「声かけ」にあったときの状況としては「単独(一人のとき)」 が約7割となっています。

こうした傾向を見ると、「一人で下校せず、なるべく複数人で行動する」「遊びに行く際もできるだけ一人にならないように注意する」「やむを得ず一人で行動する際は人目がある道を通る」といったことを子どもに徹底させることが大切になるでしょう。

●こんな手口に注意して!

警察が注意を促している「声かけ」の手口をまとめてみると、以下のようになります。

【甘い言葉で誘う】

「アメをあげる」

「お菓子をあげる」

「レアなカードを見せてあげる」

「芸能人の写真をあげる」

「かわいいね。モデルにならない?」

など、子どもの興味 を引くもので誘うような言葉を掛ける。

【親切心につけこむ】

「〇〇小学校への行き方を教えて」

「大人の手の届かない隙間に物を落としたので、手伝ってほしい」

「アンケートに協力して」

など、子どもの親切心 につけこんで誘う。

【混乱させる】

「お母さんが事故にあった。一緒に病院へ行こう」

「お母さんから、連れて帰ってくるように言われた。車に乗って」

「(子どもが)車に傷をつけた。親に説明するから一緒に来て」

「警察に一緒に来なさい(警察官を装う)」

「大事な物を落としたよ」

など、子どもの判断を惑わせる ようなことを言って、言うことを聞かせる。

【大声で怖がらせる】

大声で威嚇 しながら接近し、無理やり手をつかむなど接触してくる。

特に「〇〇ちゃん!」「〇〇君だよね?」などと名前で呼びかける など、手口が巧妙化しているそうです。自分の名前を知っているからといって、信用しないこと、足を止めないことを教えておくべきです。

●被害に合わないために、子どもに教えておくべきことは?

子どもが「声かけ」をきっかけとした犯罪行為にあわないためには「知らない人についていってはいけないよ」「不審者に声を掛けられたら逃げて」と教えておくだけでは不十分です。子どもにはどんな人が不審者かわからない のです。

そこで、子どもに教えておきたいのは「予防策」と「声をかけられたときの対処法」です。

【予防策】

・学校からは友達と一緒に帰る

・遊ぶときは一人にならないように気を付ける

・大人が近寄って来たら、手の届かない距離を保つ

・声を掛けられても立ち止まらない

・どうしたらよいかわからないときは、その場を離れて大人に相談する

【声をかけられたときの対処法】

・話しかけられても、無視して走ってその場を離れる

・『わかりません』『いりません』とはっきり言ってその場を離れる

・手の届かない距離を保つ

・車から声をかけられても近づかない

・近づいて来たら防犯ブザーを鳴らす

・近くの大人やお店、こども110番の家に助けを求める

また、防犯ブザーを鳴らすのは実は勇気がいることです。家で試しに鳴らしてみましょう。どれくらいの音がするのか、止め方などわかっていると安心です。

ランドセルの奥にしまわれていてはいざというときに役に立たないので、実際にランドセルを背負って試してみる ことをおすすめします。

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できれば不審者に出会わないことが一番良いのですが、いつ、どこで子どもがそういった事例に遭遇するかはわかりません。

また、高学年になったからといって安心できるかというとまだまだ大人に比べれば判断力も未熟ですし、体格でも大人にはかないません。

ぜひ、新学期の生活に慣れてきた今だからこそ、もう一度親子で安全対策を確認してみてください。

【参考リンク】

・『子どもに対する声かけ事案』 | 埼玉県警察本部(PDF)(https://www.police.pref.saitama.lg.jp/c0020/kurashi/documents/koekakeh27cyu.pdf)

●ライター/パピルス(フリーライター)

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