1. トップ
  2. 鉢植えや狭い場所でも育てやすい【グラス】8選[初心者向け]

鉢植えや狭い場所でも育てやすい【グラス】8選[初心者向け]

  • 2025.10.5

鉢植えや狭い場所でも育てやすい【グラス】8選[初心者向け]

庭やベランダでナチュラルな雰囲気を楽しみたいという方に、おすすめしたいのがグラスです。近年は流通する種類が増え、きれいな葉色や魅力的な花穂をもつものが目立ちます。小さな庭でも使いやすく、花とも組み合わせやすいグラスを紹介しましょう。

人気のグラスとはどんなもの?

グラスとは細長い線形の葉で、夏から秋に花穂を出す植物です。イネ科やカヤツリグサ科のなかで、ススキやカレックス、ペニセタムなど、園芸的に魅力のあるものをオーナメンタルグラスと呼んでいます。

日本でも十五夜に飾るススキ、下草にフウチソウやジャノヒゲなどが利用されてきましたが、欧米では風に揺れる風情や長く楽しめる花穂、庭のアクセントになる植物として人気です。とくに近年のナチュラル志向で広く親しまれるようになってきました。

近年では多彩な品種が流通するようになり、ナチュラリスティックなガーデンで大胆に植栽されたグラスが注目されています。とても丈夫で大株になりやすいため、小さな庭やベランダの鉢植えでは使いにくいという心配がありましたが、コンパクトな品種を選べば大丈夫! 狭い場所でも楽しみやすいグラスを紹介します。

鉢植えや狭い場所で楽しめるグラス8選

青みを帯びたシルバーの美しい葉色【フェスツカ・グラウカ】

草丈:30~50㎝

ヨーロッパに約300種の仲間があるフェスツカ。なかでグラウカの青みがかった銀白色の葉は印象的で、ピンクや紫色の花々とよく合います。コンパクトにまとまる草姿も愛される理由のひとつ、1年中楽しめる常緑性です。日本の気候では蒸れやすいため、水はけよい用土で育てましょう。

ブルー系の葉にピンクの花穂で人気【メレニス‛サバンナ’】

草丈:30~60㎝

切り花では以前から「ルビーグラス」の名前で流通していました。ピンクの花穂が初夏~晩秋まで楽しめ、その後に綿状のタネになります。ドライフラワーにもぴったり。夏の暑さに強いものの、南アフリカ原産で寒さには弱くて冬は地上部が枯れますが、寒冷地以外は地植えで冬越しできます。

ドーム状の草姿に美しい穂が次々に【ペニセタム・ビロサム】

草丈:50~60㎝

キツネの尻尾を思わせる柔らかな穂を、夏から次々に立ち上げて涼しげな雰囲気です。アフリカ原産なので寒さには弱いものの、マイナス10℃以上あれば地植えで冬越しできます。乾燥気味に育てると、秋にもふんわりとまとまりよい草姿に。ほかの草花との混植もしやすいグラスです。

ふんわりした質感が愛される【スティパ‛エンジェルヘアー’】

草丈:30~100㎝

中央アメリカなどに自生する雑草のなかで観賞価値の高いものをスティパと呼んでいましたが、いまはナセラ属などに分類されています。なかで繊細な雰囲気の‛エンジェルヘアー’は一番人気。大株に育っても倒れ込んでかさ張らず、周囲の草花を優しく包んで浮かび上がらせます。

シックなブロンズ色の葉に赤い穂【ペニセタム‛パープルファウンテングラス’】

草丈:60~80㎝

ペニセタムの和名はチカラシバ。春先にライム色の若葉を繰り出し、やがて光沢のあるブロンズリーフになります。夏に赤紫色の穂を出し、秋にベージュになっても葉との取り合わせが美しい。おもにアフリカ原産で暑さには強いものの寒さに弱いため、鉢植えで冬は屋内に取り込みます。

寄せ植えや花壇の縁取りにも【カレックス‛エバーゴールド’】

草丈:20~60㎝

世界に2000種もの仲間があるカレックスの和名はスゲ。日本にも252種があります。なかでブロンズリーフの‛ブロンズカール’が親しまれてきましたが、斑入りの’エバーゴールド’は明るい印象です。強光にも強く常緑なので、寄せ植えや花壇の縁取りなどにも使いやすい。

多くの穂を立ち上げてもコンパクト【ペニセタム・カシアン‘ハメルン’】

草丈:40~60㎝

青々とした緑葉に白い穂を無数に立ち上げますが、コンパクトで扱いやすいのが特徴です。暑さ寒さに強く日本の気候にぴったり。夏に花穂を上げはじめ晩秋まで長く穂を楽しめます。冬は地上部が枯れますが、春にはまた芽吹いて、季節ごとの変化を満喫できます。

花より目立つ華やかな花穂【ミューレンベルギア・カピラリス】

草丈:60~100㎝

ミューレンベルギアは和名をネズミガヤといい、日本にも仲間があります。なかで北米原産のカピラリスは、夏から秋に出る穂がピンクを帯びたスモーク状になる華やかな品種。大株になると庭に幻想的な雰囲気を醸し出します。硬質で常緑の葉は冬も美しくて魅力的です。

花や葉ものと組み合わせて楽しみたい

グラスのなかにはススキのように背丈ほども大きくなるものや、地下茎を伸ばして広がるものもあります。栽培する環境によっても大きさが異なりますので、まずは鉢植えで育ててみるとよいでしょう。庭に植えたい場合も鉢ごと埋め、様子をみるのがおすすめです。

草丈が大きめのものは花壇の後方へ、低いものは手前の縁取りに使うのが一般的ですが、庭の核として常緑のグラスを配置して花と合わせるのもすてきです。下の写真はグラスのスティパを2段に重ねた鉢植えで高さを出し、紫色のイポメアやギボウシなどの葉もの、ピンクのペチュニアなどと組み合わせたコーナー。花や形の異なる葉ものをつないでいます。

※2024年10月9日に配信した記事を再編集しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる