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春まで長く花を楽しめる!「アネモネ&ラナンキュラス」の寄せ植え 【ガーデニング】

  • 2025.10.3

春まで長く花を楽しめる!「アネモネ&ラナンキュラス」の寄せ植え 【ガーデニング】

近年、魅力的な品種が出回るようになったアネモネとラナンキュラス。アネモネとランキュラスを主役に春まで花を楽しむ寄せ植えを、英国園芸研究家の吉谷桂子さんに教えていただきました。

秋から開花株で楽しむ「アネモネとラナンキュラス」

秋が深まると園芸店に並ぶアネモネやラナンキュラスの開花株。ここ数年、私はその登場を待って、春まで花を楽しむロングライフの寄せ植えを作るようになりました。目を引く大きめの花径、そして幅広い色調の八重や一重の花は、実に表情豊かで見飽きることがありません。

育てる地域や環境にもよりますが、春の終わりまで、次から次へとつぼみが上がり、存在感のある花が、繰り返し咲くのも魅力です。

そんなアネモネやラナンキュラス、本来は春咲きの秋植え球根ですが、球根から育てるには、ちょっとしたコツが必要なうえ、春に開花してからの観賞期間が限られてしまいます。

いっぽう、秋に出回る、花芽をいっぱいつけた開花株は、気温の低い時期は1輪の花を長く咲かせることができ、春までつぼみを繰り返しつけてくれます。

栽培のポイントは、北風の当たらない日当たりのよい場所で育てること。用土の乾かしすぎと水のやりすぎにさえ気をつければ、1株で晩春まで10輪以上の花を楽しめます。

また、寄せ植えのわき役も、ビオラやネメシアなど、同じくらいロングライフで色調豊かな花が出回るので、晩春まで長く花を楽しめること請け合いです。

アネモネ、ラナンキュラスの寄せ植えの植えつけと管理

これから少なくとも3カ月以上は長く花を楽しみたいので、植えつけ時には根の張る方向を想像しながら、鉢底近くにも元肥を混ぜておきます。開花苗は、根を傷めないようにていねいにポットをはずし、根をくずさずに植えつけます。

つぼみが上がって次々と咲くので、開花中はときどき液肥を与えます。乾燥も多湿も苦手なので、水やりは、用土と株の様子を確認してから行います。

花が咲きだしたら同時に、花がら摘みも欠かさないように。春が近づくにつれて、さらに元気いっぱいに花が咲くことをイメージしながら育てましょう。

翌年も花を楽しむには

夏に高温多湿にならず、風通しのよい場所では、植えっぱなしでも翌年に出てくる場合がありますが、基本的にアネモネもラナンキュラスも高温多湿の環境が苦手なので、気温が上がる前に球根を掘り上げます。

晩春、最後の花が終わり、そろそろ葉も枯れ始めたころに、水やりをストップ。葉が枯れたら球根を掘り上げ、ネットに入れて、乾燥した冷暗な場所に保管します。

晩秋になってから球根を植え直しますが、開花は春になるので、秋から花を楽しみたい場合は、開花株を購入するとよいでしょう。

【アネモネとラナンキュラスの寄せ植え】存在感のある白花を主役に

テーブルの上には、定番の浅鉢を。光色(白系)と陰色(紫系)の花色の組み合わせ。いずれも高さ20cm程度にしか伸びないアネモネ、プリムラ、ビオラを寄せ植え。

寄せ植えの中心には、線形の葉のディスチャンプシア ‘ノーザンライツ’ を。テーブルの下は、同系色の草花で深鉢を使用。

白い斑入り葉のユーフォルビアを引き立て役に、白と淡いクリーム色のラナンキュラスの寄せ植え。白い花は、日が暮れるのが早い季節でも、
ライトアップすることで花の存在感を演出できます。

苗の配置図

A:アネモネ ‘凛々花’
B:プリムラ ‘アラカルト シュシュ ホワイト’
C:ビオラ ‘ぞうさんビオラ’
D:スイートアリッサム
E:ディスチャンプシア ‘ノーザンライツ’

コンテナの大きさ/直径28cm、高さ13cm

A:ラナンキュラス
B:ユーフォルビア・カラキアス ‘シルバースワン’
C:ブロンズフェンネル

コンテナの大きさ/直径26cm、高さ26cm

【ラナンキュラスの寄せ植え】魅力的なラナンキュラスの花色が主役

さまざまな花色の階調があるラナンキュラス ‘綾リッチ’ 。心引かれる大人っぽいルージュ色の花に出合ったので、それを引き立てるわき役に、クリーム&ルージュの色調の、形の異なる草花を集めてみました。

大小の花、面や線を形づくる葉の表情――。寒さが増してくると、ヘーベ ‘ジュエル オブ ザ ナイル’ は赤みを帯びて、 ラナンキュラスの花色にマッチします。

苗の配置図

A:ラナンキュラス‘綾リッチ’
B:ビオラ
C:プリムラ
D:スイートアリッサム
E:ヘデラ ‘白雪姫’
F:ビオラ ‘ぞうさんビオラ’
G:ネメシア ‘ピンクレモネード’
H:ヘーベ ‘ジュエル オブ ザ ナイル’
I:コプロスマ ‘パシフィック サンライズ’

コンテナの大きさ/直径30cm、高さ30cm

撮影/黒澤俊宏

※この記事は『園芸ガイド』2019年秋・特大号の記事を、WEB用に再編集したものです。

※2024年10月17日に配信した記事を再編集しています。

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