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「つまずく」「よろけやすい」を解消!すねの筋肉を鍛える「ひざ上げつま先伸ばし」を解説

  • 2025.10.3

「つまずく」「よろけやすい」を解消!すねの筋肉を鍛える「ひざ上げつま先伸ばし」を解説

「よくつまずく」「よろけやすい」のは、足の筋肉が弱くなったせいかもしれません。「筋肉や骨は、早めの対策をとれば、まだまだ現役で活躍できます」と、整形外科医の古賀昭義さん。話題の新刊『「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK』から、抜粋してお届けします。第4回は、骨密度を増やす簡単体操を紹介します。

1日1分の「筋骨体操」が筋肉も骨も強くする

皮膚と同じように、骨は常に新しく作り替えられています。

骨の中にある破骨(はこつ)細胞が古い骨を壊して吸収し、骨芽(こつが)細胞が新しい骨を形成するというのがそのメカニズムです。このバランスが崩れ、骨形成よりも骨吸収が多くなると、骨の中のカルシウムやたんぱく質が過剰に溶け出していきます。すると、骨密度が下がり、骨が弱くなっていきます。

しかし、「骨は常に新しく作り替えられている」のですから、生活習慣の工夫によって骨形成を促せば、骨を強くするだけでなく、骨のまわりの筋肉も鍛えることができます。

骨と筋肉を強くするのに効果的な方法が「運動」です。

骨の細胞は、骨に重力や衝撃などといった力学的ストレスを感じると、その力に負けまいとして骨芽細胞に骨形成を促す指令を出します。

逆に、負担がかからない状態が続くと、骨形成中止の指令を出します。

つまり、「力がかかると骨は強くなり、力がかからないと骨は弱くなる」(ウォルフの法則)のです。

このように、骨を強くするには力学的なストレスを与えなければいけません。それによって骨密度を上げ、骨折のリスクを減らすのです。

骨密度に効果がある運動には、加重運動、衝撃運動、高強度の筋力トレーニングの3種類があります。骨に負荷を加える加重運動と衝撃運動、筋力トレーニングを効率よく行う方法が「筋骨体操」です。

加重とか衝撃とかトレーニングといわれると、ハードルが高いと思う人も多いのですが、「筋骨体操」なら簡単に習慣化できます。ぜひ「筋骨体操」で骨密度を増やし、筋肉をつけましょう。

骨密度を増やす運動

加重運動
重力がしっかりかかった状態で行う運動のこと
例:速歩、片脚立ち、太極拳、スクワットなどの筋トレ

衝撃運動
骨に衝撃を与える運動のこと
例:かかと落とし、ジャンプ、縄跳び、ジョギング、ダンスなど

高強度の筋力トレーニング
ジムなどで、ダンベルやマシンを使って筋肉をつけるために行う負荷の高い運動のこと
例:ダンベルスクワット、強めの負荷のマシントレーニング

「ひざ上げつま先伸ばし」のやり方は?

変形性ひざ関節症の発症を予防し、発症した場合でもなるべく悪化させないようにするには、関節を動かす働き「可動域」や、体重を支える働き「支持性」など、ひざ関節本来の機能を維持することが重要です。

この「ひざ上げつま先伸ばし」は、前脛骨筋(すねの筋肉)を鍛えて骨と筋肉を太くするためのトレーニングのひとつ。片脚で立てるようになるために行います。

【1】
いすに深く腰かけ、両手で座面を持つ。
片方の足をまっすぐ前に上げる。
その状態で、つま先を体のほうに引き寄せ、立たせる。

【2】
次につま先を前へ倒す。
引き寄せて、止めて、倒す、を1回としてワン、ツー、スリーのリズムで繰り返す。
片足10回ずつ行う。
これを1セットとして、1回に2セット行う。

One Point

つま先を脱力しながら体のほうに引き寄せる→止める→前に倒す、 をワン、ツー、スリーのリズムで繰り返す

イラスト/宮重千穂

※この記事は『「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK』古賀昭義著(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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