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【退任間近】今になって 石破首相が《再評価》されているワケ “パフォーマンス” と真逆?ミャクミャクとは「深い絆」結ぶ

  • 2025.10.3

退任直前の行動 9万人が称賛

石破茂首相(右)と、大阪・関西万博公式キャラのミャクミャク(2025年4月12日、時事)
石破茂首相(右)と、大阪・関西万博公式キャラのミャクミャク(2025年4月12日、時事)

自民党の総裁選は2025年10月4日(土)に投開票が行われ、石破茂首相に代わる党総裁が選出されます。総理総裁の退任を間近に控えた石破氏ですが、ここに来てSNS上ではこれまでの功績や人柄を再評価する投稿が見られるようになりました。

「2001年、新大久保駅で転落した人を助けようとして亡くなられたイ・スヒョンさんの墓前に献花」――。9月30日、石破首相が自身のアカウント(@shigeruishiba)にアップした韓国・釜山からの投稿に、9万件近い“いいね”が寄せられました。

東京のJR新大久保駅で2001(平成13)年1月、線路に転落した日本人男性を救おうとして命を落とした李秀賢(イ・スヒョン)さん(当時26歳)の墓参を報告した石破首相。その後の日韓会談では冒頭、李在明(イ・ジェミョン)大統領に対し「人のために自分の命を投げ出した李さんの高い志と豊かな人間愛にあらためて敬意を表する」と伝えたといいます。外務省によると、李さんの墓前を訪れた現職首相は石破氏が初めてでした。

翌10月1日までの日程で行われた首相の韓国訪問について「(退任前の)卒業旅行」と批判的に報じたメディアもあった一方、この墓参をめぐってはX(旧ツイッター)で称賛が相次いでいます。

「石破首相のこのような姿勢は極めて高く評価されるべき」「何十年ぶりかに現れた知性と品性を感じる総理大臣だった」「国内に蔓延(まんえん)する排外主義、差別主義を、自らの行動をもって制しようという態度」「すごい宰相だ。そんな人をなぜ急いで引きずりおろすのか」……。野党支持者だというユーザーらからも「党は関係ない。石破氏は善行を行っている」といった声が聞かれました。

在職中、2度の国政選挙を経て衆参両院とも少数与党となる大敗を喫した石破政権。いずれの選挙でも自民党への比例票を大きく減らし、党内の早期退陣論が強まる中で9月7日の辞任表明に追い込まれる格好となりました。

それから1か月弱が経過した今、石破首相を人柄的側面から再評価する向きは、大きく2通りあるようです。一つは、どこか地味ながらも実直さを裏付ける言動・行動について。

例えば、防衛相時代の2008(平成20)年に発生した海自イージス艦衝突事故の犠牲者を悼み、その遺族へ毎年欠かさず訪問していること。また、国連総会の一般討論演説で見せた、国際社会の課題に踏み込む姿勢。耳目を引く華やかな“パフォーマンス”とは対極的である一方で、逆に「信頼できる」「真の政治家だ」と受け止める有権者が少なくなかったようです。

もう一つは、重責を担いながらも時折垣間見えるチャーミングな一面に対して。例えば大阪・関西万博では、公式キャラクターのミャクミャクとともにPRに奔走。官邸での首相会見では、ミャクミャクのぬいぐるみを持ってその手を振ったりおじぎをさせたりするしぐさを見せました。ミャクミャクに対して「愛おしくてたまらない」と語ったほか、閉幕迫る万博会場を再訪して熱い抱擁を交わすなど、在職期間を通して培った絆をたびたび見せてきました。

普段は政治となじみが薄いとされる若い世代からは「ミャクミャクとセットで石破さんもかわいく見えてきた」「見た目的に怖い人だと思っていた(が印象が変わった)」といった声も。見た目に関しては本人にも自覚があるようで、10月1日に開かれた日本メガネベストドレッサー賞2025の授賞式では、「(視力は決して悪くないものの)威圧感や重圧感がなくなるといいなと」と、メガネ着用の理由や“自己プロデュース”の腐心を明かしていました。

全体的に丸みのあるフォルムなどから、万博開幕直後から「雰囲気が似ている」と言われ続けたミャクミャク&石破ペア。10月13日の閉幕式でも、この“二人”が顔をそろえる期待がX上の一部ファンの間で高まっています。

石破氏は、自民党の新総裁が選ばれる同月4日には後任にその座を譲る一方、臨時国会で首相指名選挙が行われる見通しの15日までは首相であり続けるもよう。13日の閉幕式に向けて「ミャクミャクと石破さんの涙の抱擁あるかな」「これほどミャクミャクを愛した国会議員は他にいないから」など、最後の共演を望む声が見られます。

功罪相半ばしつつ重職を離れる石破首相。在職日数368日(2025年10月3日現在)は、戦後に就任した歴代首相36人の中で菅義偉元首相の384日に次ぐ25番目の長さ(通算)です。

(山嵐冬子)

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