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「おいしい」は “だし” が決め手! 乾しいたけをおいしく簡単にもどすコツ

  • 2016.5.24

妊娠や子育てするなかで食生活や食材、そして料理の基本で味わいの土台となる「だし」を見なおしている人が増えているようです。愛する家族のために、かつお節や煮干し、昆布などでしっかりだしを取っていても、乾(ほし)しいたけを上手に取り入れている人は、まだまだ少数派かもしれません。



実は乾しいたけは、おいしさでも健康の面からみても魅力が満載の食材。使いこなせばよりだし上手になるのです。乾しいたけの魅力と簡単でおいしいもどし方をご紹介します。


■“他のだし” とブレンドして使うと、おいしさもUP!

乾燥する段階で細胞が壊れることで、おいしさが増している乾しいたけ。水もどしして調理加熱するとグアニル酸といううまみ成分が約10倍に。グアニル酸は三大うまみ成分のひとつで、乾しいたけのほかキノコ類に多く含まれています。

▼三大うまみ成分とは…。グルタミン酸 … 昆布や野菜類(ベジブロス)・イノシン酸 … かつお節、煮干し、肉や魚のだし(ブイヨン、フォンなど)・グアニル酸 … 乾しいたけほか、キノコ類
この3つのうまみ成分を合わせると相乗効果でよりおいしく感じます。例えば、かつお節と昆布でとったおだしの味が「ちょっと物足りない」と感じる時に、乾しいたけのもどし汁を加えるとよりおいしさがアップ。

乾しいたけのだしを単独で使いこなせないなら、まずはほかの旨み成分を含むだしとブレンドしてみるのが賢い方法です。



■コレステロール値を下げて、免疫力アップ

乾しいたけの魅力は、うまみだけでなく、食材としての「汎用性」や含まれる「成分」にもあります。

▼乾しいたけの5つのポイント1. “だし” だけれども、食材としても利用価値大!2. そのままの形で、砕いて、粉末で。いろいろな形状で料理の味を引き立てる3. 食をそそる香り、独特の食感4. 食物繊維、ビタミンD、カリウムが豊富!(便秘予防、美肌&骨のために)5. コレステロール値を下げて免疫力アップ
最近の研究では、しいたけの抗腫瘍性成分として含まれ体の免疫力を高める成分「レンチナン」のほか、有効成分「エリタデニン」の血中コレステロール値に及ぼす影響など、よりパワーのある食材であることも明らかになってきました。


■簡単でおいしい! 乾しいたけの “もどし方”

乾しいたけのうまみを引き出すには、5℃くらいの冷水でゆっくりもどすのがポイント。保存袋に乾しいたけを入れ、浸るくらいの冷水を注ぎ、袋の空気を抜いて密閉。冷蔵庫に入れて5~10時間置いておくだけ。

もっと早くもどしたいときは、しいたけの軸をつけ根でおり、傘と軸を離してから一緒に水につけてみましょう。




また、もどした乾しいたけは冷凍保存が可能です! 薄切りやそぎ切りなど使いやすい形に切り、それぞれ保存袋に入れて密閉し冷凍庫へ。さらに、もどし汁も冷凍可能なので捨てずに保存しましょう。製氷皿に入れて凍らせて、密閉容器などに移して冷凍しておけばいつでも便利に使えます。





■和食以外にも美味しく楽しめる
毎日の和食だけでなく、中華やイタリアンなどの料理とも相性がよい乾しいたけ。今回はおもてなしにもぴったりな一品を、イタリアンレストラン『Convivio』の辻大輔シェフに教えていただきました。

▼しいたけのラビオリ 乾しいたけのスープ仕立て



<材料>
【ラビオリ】(10人前)
・豚肩ロース 100g
・乾しいたけ 2個
・グラナパダーノチーズ 適量
・塩、こしょう 少々
・にんにく 1片
・ローズマリー 1本
・生パスタ(平麺) 適量

【スープ】
・乾しいたけのもどし汁
・野菜のブロード(=野菜だし)
・バジル
・トマト

<作り方>
1. 豚肩ロースに塩こしょうをしてしっかり焼き、フードプロセッサーで細かくする
2. 乾しいたけを角切りにし、にんにくとソテーする
3. ボウルに 1 . 2、チーズ、ローズマリーを入れて混ぜる
4. 3を生パスタで包んだものを、熱湯で5~6分ゆでる


5. 乾しいたけのもどし汁と野菜のブロードに
刻んだバジル、トマトを加えてスープをつくる
6. 5 に 4 を浮かべる


取材協力:
・一般社団法人 だしソムリエ協会
http://dashi.be/
・日本産・原木乾しいたけをすすめる会
http://j-shiitake.com/wp/
・Convivio
http://www.convivio.jp/

(はまだふくこ)

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