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1つでも当てはまったら要注意!足腰が弱り始めたサインとは?筋力アップのための食事も

  • 2025.9.30

1つでも当てはまったら要注意!足腰が弱り始めたサインとは?筋力アップのための食事も

「よくつまずく」「よろけやすい」のは、足の筋肉が弱くなったせいかもしれません。「筋肉や骨は、早めの対策をとれば、まだまだ現役で活躍できます」と、整形外科医の古賀昭義さん。話題の新刊『「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK』から、抜粋してお届けします。第1回は、筋肉を強くする食べ物について。

なぜ歳をとると歩きづらくなるのか?

人は足腰が弱ってくると、どんなことができなくなるのでしょうか?

長く歩けなくなったり、階段を上るのがつらくなったり、ちょっとしたものにつまずいたり滑ったりして転びそうになったり......。

そうして自分で歩けなくなってくると人の手を借りなければならなくなり、ついには車いす、そして寝たきりにつながって、体の機能全体が徐々に弱っていきます。そうした寝たきりや介護が必要になった高齢者の原因の多くを占めるのが、運動器症候群、すなわちロコモティブシンドローム(ロコモ)です。

このロコモの原因は大きく分けると2つあります。

1.活動量の減少による筋力・バランス力の低下

通常、筋力やバランス力は日頃から体を動かすことによって維持されています。したがって、外出する機会や家事をする頻度が減れば、少しずつ活動量が減ります。活動量の減少に伴って足腰の衰えを自覚するようになると、自分の体力に自信がなくり、転ばないように活動の機会を減らそうとします。その結果、さらなる活動量の減少につながって悪循環となり、いつの間にか歩くことすらおぼつかないほど足腰が弱くなってしまうのです。

2.運動機能に影響を及ぼす病気(骨・関節機能の低下)

年齢を重ねて高齢者になればなるほど、ひざや腰などの関節や骨に影響を及ぼす病気や、運動機能をつかさどる神経や筋肉に影響する病気が出てきやすくなります。例えば、変形性ひざ関節症や変形性股関節症、変形性脊椎症、骨粗しょう症、サルコペニア(筋肉減少症)などです。

こうしたロコモになっていないか、あらためて確認してみましょう。

足腰が弱くなってきたサイン

1.片足立ちで靴下がはけない
2.家の中でつまずいたり滑ったりする
3.階段を上り下りするのに手すりが必要である
4.横断歩道を青信号で渡り切れない
5.15分くらい続けて歩けない
6.2kg程度の買い物をして持ち帰るのが難しい
7.家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の揚げ降ろしなど) が難しい

※7項目のうち、1つでも該当する人は足腰が弱くなりかけているかもしれないので、注意してください。

筋肉を強くするカギはやっぱり肉!!

たんぱく質は、骨と筋肉の両方を構成する主要な成分です。

このたんぱく質をしっかりとるためにおすすめしたいのが、肉豆腐。肉豆腐は、筋肉を強くするために有効な食品といえます。その理由は、肉と豆腐という2つの主要な食材に、筋肉の成長や維持に不可欠な栄養素が豊富に含まれているからです。

そこで、肉豆腐のメリットを挙げましょう。

1.たんぱく質を効率的にとれる

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を同時に摂取できるため、アミノ酸のバランスがよりよくなります。

2.ほかの栄養素も同時にとれる

カルシウムやマグネシウム、クレアチン、ビタミンB群、大豆イソフラボンなど、筋肉に必要なさまざまな栄養素をまとめてとることができます。

3.調理法によってはヘルシーにできる

煮込むことで余分な脂を落とすことができ、比較的ヘルシーにたんぱく質を摂取できます。

ただし、注意点もあります。

肉豆腐だけ食べていれば筋肉が強くなるわけではありません。ほかの栄養素もバランスよく摂取することが大切です。

また、脂身の多い肉ばかりだと、脂質摂取過多になる可能性があるので、赤身の多い肉を選ぶなど工夫しましょう。

調理の際に、砂糖やみりんを多く使うとカロリーが高くなるので、注意が必要です。

以上を踏まえて、バランスのとれた食事の一部として取り入れれば、筋肉を強くするのに役立つ食品といえます。筋力トレーニングと組み合わせれば、より効果が期待できるでしょう。

肉(主に牛肉や豚肉)に含まれる筋肉によい栄養素

1.良質なたんぱく質
筋肉の主成分であり、筋肉の合成や修復に欠かせません。肉に含まれるたんぱく質はアミノ酸バランスがよく、効果的に筋肉にとり込まれます。

2. クレアチン
筋肉にエネルギーを供給する役割があり、筋力アップや運動パフォーマンス向上に役立ちます。

3. ヘム鉄
赤血球の生成を助け、全身への酸素供給をスムーズにするため、持久力向上や疲労回復に貢献します。

4.ビタミンB群
エネルギー代謝を助け、筋肉の機能を正常に保つために重要です。

5 .亜鉛
筋肉の合成や成長に関わる酸素の働きを助けます。

豆腐に含まれる筋肉によい栄養素

1.植物性たんぱく質
肉に比べて脂質が少なく、良質なたんぱく質を摂取できます。

2 .大豆イソフラボン
抗酸化作用があり、運動による筋肉の酸化ストレスを軽減する可能性があります。

3.カルシウム
筋肉の収縮を正常に行うために必要です。

4.マグネシウム
筋肉の弛緩を助け、筋肉痛の軽減やけいれん予防に役立つことがあります。


※この記事は『「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK』古賀昭義著(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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