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17歳の女子高校生防災士 津波警報のときに成果…職員会議に参加で学校の避難計画も

  • 2025.9.29

北海道の胆振東部地震からまもなく7年。
防災士の資格を取得した女子高校生が学校内の防災力をアップに奮闘中です。

【特集】“じぶんごと”防災

「防災士」の女子高校生に学校が依頼

太平洋に面した北海道新ひだか町。
千島海溝沿いの巨大地震が起きた場合、最大7.7メートルの津波がわずか28分後に到達すると想定されています。

静内高校は定期的に避難訓練をしています。

Sitakke

津波で2メートル以上水に浸かる想定のため、生徒らは4階以上に「垂直避難」するか最寄りの高台に逃げる訓練を重ねています。

電気製品のプラグをコンセントから抜き、周囲を見渡してメモを取る生徒がいました。
静内高校3年の小野杏紗さんです。

「避難時間や課題点をつけていました。災害後に電気が戻ったときに火災が発生する事例が多いので」

Sitakke

小野さんはこの高校でただ1人の「防災士」。
2024年11月、地元の防災に貢献したいと資格を取りました。

「看護師を目指していて人の命を救うことに興味があったのと、父が防災士の資格を持っていまして」

防災士の資格取得を知った高校側が小野さんに協力を依頼。
学校の防災について職員会議に加わり、アドバイスを買って出ています。

津波警報のときにも校内には生徒が…

Sitakke

「これです。校内版のハザードマップです」

倒れて、人と接触するとけがにつながるロッカーや、火災が起きやすい化学教室など、避難の妨げになりやすい場所を記しています。

「今まで避難経路を小さい紙に書いたものが教室に貼ってあるだけだったので。小さなことを知っておくことで命が守られるんだよということを知ってほしくて作りました」

7月のカムチャツカ半島沖の巨大地震では、道内の太平洋沿岸に「津波警報」が出されたときに、校内には部活動で多くの生徒がいましたが、素早く最上階に避難。
訓練の成果が表れました。

Sitakke

「歩いている人がいたので声をかけたり、ずっと手を振ってましたね。校舎の入り口が分からなくて迷っている方もいたので、案内したりとか」

自分の知識を次に引き継ぐ

Sitakke

卒業を控える小野さんは、防災の取り組みを後輩たちに引き継いでもらおうと、生徒による防災チームを立ち上げました。

静内高校2年生は「この地域って地震も多いし津波の可能性もあるので。1人でも多く生き残れるために、みんなに防災の知識をつけてもらいたい」と話します。

3年の小野さんは「自分のいる地域や、大人と子どもとかターゲット別により合った防災活動を広げていきたい」と決意を新たにします。

学校や地域の防災力アップのため、小野さんの活動は続きます。

【特集】“じぶんごと”防災

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年9月3日)の情報に基づきます。

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