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NISAと確定拠出年金制度(DC)の上手な使い方(普通のママでもできる投資 Vol.22)

  • 2016.5.23
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第20回で、「積立投資」というものをご紹介しました。積立投資とは、毎月、決まった日に、決まった金額が引き落とされて、決まった投資信託を買い付けていく投資スタイルです。

最初に「しくみ」さえつくっておけば、自動的に投資が続けられますので、大きなお金を用意しなくてもすぐに始められます。なかなか一歩を踏み出せないあなたも、スモールスタートであればできそうですね。

■「積立投資」のメリットとは

これまで何度か、「投資は分散が基本」ということをお話ししてきました。

「卵は1つのカゴに盛るな」ということわざを覚えていますか? 投資対象は分散しなさいということですね。

投資対象の分散には、投資先のほかに、投資する時期、つまり「時間」の分散もあります。一度に買わないで、毎月、一定額ずつ「積立投資」をしていくのです。これを長く続けることによって「複利の効果」が得られます。(参考:第16回「営業マン任せはNG! 儲かる投資信託を選ぶためのポイント」)

複利と単利の差は、下記のように一目瞭然です。

たとえば、100万円を年利10%で運用すると、単利だと毎年10万円ずつ増える計算になりますが、複利だと…

ご覧のように、複利は時間の経過とともに効果が大きくなるのです。

たとえば、月に3万円ずつ(年間36万円)を3%で20年間積立投資していくと、いくらになると思いますか?

計算上は、967万3,200円になります。もちろん、現実には3%ずつ確実に上がり続ける投資信託などなく、基準価額は上がったり下がったりしながら資産残高を増やしていきます。このような投資の方法を「ドルコスト平均法」と言います。

●ドルコスト平均法

基準価額の変動に関係なく、一定の金額を定期的に積立投資していく手法です。「ドル」という名前がついていますが、外貨投資だけに当てはまるものではありません。

一定額を積み立てていくこの方法だと、価格が安いときには多めに買えて、価格が高いときには、買える数が少なくなります。これを長く続けることで、結果的に平均の購入コストを安くできるのです。

「安いときに買って、高く売る」というのが投資のセオリーですから、安い時期を当てられれば儲かります。しかし、私たちが安値を当てるのは無理ですよね。振り返って高値づかみだったということも少なくないでしょう。

そういう意味で、時間を分散するということは、リスクを減らせるということです。株価が乱高下しながら長期で上向いていく場合、積立投資は効果が得られやすいと言われます。

そして、ネット証券などの販売会社で運用する場合、「積立投資」という投資スタイルを選択しておけば、毎月自動で買付をしてくれるので、手間がかかりません。

まさにこのスタイルで運用するのが、前回お話しした「確定拠出年金制度(DC)」です。

DCは、原則60歳までお金を引き出せませんが、それは逆に言えば、老後のための資金としてゆっくり運用していくことができるということです。一方、NISAは、いつでも引き出すことができます。住宅ローンの頭金や子どもの大学の入学金など、必要な時期が決まっているお金を増やしていくとよいでしょう。

なお、DCとNISAの運用は、自分の資産全体の中で考えることが大切です。

DC口座の中で、NISA口座の中でそれぞれ分散する必要はありません。

■NISAとDCを上手に運用するには、株や債券など分散して長期投資を

DCやNISAでは、株や投資信託などのリスク資産を運用するとよいでしょう。

世界の株価は、長期では経済拡大に連動して上昇してきました。資本主義が続く限り、人間の経済活動が続く限り、これからも経済は拡大していくでしょう。ですから、目先の株価の上下を気にすることなく、ゆっくり資産を殖やしていきましょう。

毎月数万円を運用する場合、まず、

DCに加入できる人は、その枠をいっぱい使って外国株式のインデックスファンドを買う

残りをNISAで日本株式のインデックスファンドを買う

というようにします。まだ余裕がある場合は、通常の課税口座で運用しましょう。これが、DCとNISAの上手な運用方法と言えます。

次回は、NISAの非課税期間が終ったらどうするかについてお話します。

(岩城 みずほ)

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