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足小指の「爪」がよくはがれる…放置すると“巻き爪”発症も 形成外科医が教える“受診必須の人”

  • 2025.9.22
足の小指の爪がよくはがれるのはなぜ?(画像はイメージ)
足の小指の爪がよくはがれるのはなぜ?(画像はイメージ)

足をぶつけたときに足の小指の爪がはがれ、困ったことはありませんか。SNS上では「コケたら足の小指の爪がはがれた」「足の小指の爪がはがれてとっても痛い」「足の小指の爪が取れたんだけど、病院行った方がいいの?」などの声が上がっており、中には繰り返し爪がはがれる人もいるようです。

そもそも、足の小指の爪がはがれやすいのはなぜなのでしょうか。足の小指の爪がはがれた場合、医療機関を受診した方がよいのでしょうか。受診目安や対策について、豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック(東京都江東区)副院長で形成外科専門医の澤口悠さんに聞きました。

よく運動をする人は足の小指の爪がはがれやすい

Q.足の小指の爪がはがれやすいのはなぜなのでしょうか。原因について、教えてください。

澤口さん「足の小指の爪は、解剖学的に『小さく薄く、外側に位置する』ため、摩擦や衝撃の影響を受けやすい部位です。足の小指の爪がはがれる場合、主に次のような原因が考えられます」

■靴の圧迫や摩擦つま先が細い靴やサイズが合わない靴、ハイヒールなどで圧迫を受けると、爪の基部である「爪母」がダメージを受け、爪が浮いたり、はがれやすくなったりします。

■外傷を繰り返す歩行やランニング、スポーツなどで小指が靴に当たり続けると、爪が変形、脆弱(ぜいじゃく)化します。

■爪の構造的な弱さ足の小指の爪は他の足の指の爪より小さく薄いため、物理的な強度が低く、わずかな刺激でもはがれやすいという特徴があります。

■真菌(爪白癬)や皮膚疾患白癬菌に感染して爪がもろくなると、欠けたりはがれやすくなったりします。

■血流や代謝の影響糖尿病や末梢(まっしょう)循環障害があると、爪の栄養状態が悪くなりもろくなることもあります。

Q.足の小指の爪がはがれやすい場合、医療機関を受診した方がよいのでしょうか。それとも、痛みを感じなければ放置しても問題はないのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

澤口さん「『足の小指に痛みや腫れ、出血がある』『足の小指の爪の下が黒い(出血、血腫)』『足の小指の爪が変色、肥厚している(爪白癬の疑い)』『足の小指の爪が繰り返しはがれる』『糖尿病や末梢血流障害がある』などの状態の場合は受診を推奨します。放置すると、爪白癬感染や巻き爪、変形につながる可能性があるからです。

『外傷がなく、爪が自然にはがれても痛みがない』『周囲に赤みや腫れがない』『感染兆候(膿、臭い)がない』といった場合は様子を見てもよいケースです。爪を清潔に保ち、自然に新しい爪が生えてくるのを待てば問題ないこともあります」

Q.足の小指の爪がはがれないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。対処法について、教えてください。

澤口さん「『靴選び』『爪のケア』『摩擦対策』『水虫の感染予防』『生活習慣』の5つを意識しましょう。具体的な対策は次の通りです」

(1)靴選び・つま先に余裕がある靴を選ぶ。・ランニングシューズは0.5〜1センチ余裕を持つ。・ヒールを長時間履くのを控える。

(2)爪のケア・深爪を避ける。爪を丸く切り過ぎると引っかかりやすい。・適度な長さで真っすぐカットする。

(3)摩擦対策・指先を保護するテーピングやクッション材を使用する。・五本指ソックスや厚手ソックスで摩擦を軽減する。

(4)水虫の感染予防・爪が白濁、肥厚してきたら早めに皮膚科を受診する。・水虫治療を徹底する。

(5)生活習慣・運動やマッサージを行い、血流を保つ。・たんぱく質や亜鉛、ビタミン群などの栄養素の摂取を意識する。

足の小指の爪は構造的に弱く、靴による摩擦や圧迫でダメージを受けやすいため、はがれるのは比較的よくある現象です。ただし、足の小指に痛みや腫れ、変色がある場合や、足の小指の爪が繰り返しはがれる場合などは皮膚科や形成外科を受診するのをお勧めします。

オトナンサー編集部

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