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秋にタネから育てる一年草【おすすめ8選】初心者でもできる育苗のコツ

  • 2025.9.17

秋にタネから育てる一年草【おすすめ8選】初心者でもできる育苗のコツ

来年の春を夢見てタネをまきましょう。秋の園芸店には、寒さに強い一年草のタネがバラエティー豊富にそろって、苗から育てるよりコスパもバツグン! タネから育てた苗は長く咲き続けるのも特徴です。バックヤードのないベランダでも直まきに挑戦してみませんか。

秋のタネまきは大急ぎ! 寒さの前に根を張らせる

秋にタネをまく一年草は、パンジー&ビオラのように早いものは晩秋から咲き出し、春に花盛りとなって晩春まで咲き続けます。春に市販の苗を買って植えつけるよりも、長く花が楽しめて1苗あたりとても手ごろな価格なのも嬉しいところです。

秋とはいえ9月中旬まではまだ暑さ厳しい日が続きます。それでも、秋のタネまきは大急ぎで準備しましょう。冬の寒さに耐えられるように、苗を早く育てておくことが大切です。まだ暑さが厳しいうちは風通しよい場所で育苗して、徒長させないように気をつけます。

とくにパンジー&ビオラやストックは8月下旬にまいて、エアコンの効いた室内で育苗する人もいるくらい。秋のお彼岸までにはまきたいものです。

9月中にはネモフィラ、スイートピーなどをまき、発芽適温が低めのエスコルチアなども10月以降にタネまきすることで春に大株になります。

初心者でも安心のタネまき&育苗とは

幼苗が健やかに育つために、タネまきには清潔で肥料分の少ないタネまき用用土や赤玉土の小粒などを用います。タネはごく細かなスイートアリッサムから、指でつまみやすいスイートピーまでさまざまなサイズがあり、タネのまき方はタネの大きさによって異なります。

細かなタネには、底穴をあけたイチゴパックのような浅いトレーにタネまき用用土を入れて準備します。タネは厚紙などにのせ、できるだけ重ならないように筋にまいて、薄く土をかけます。水やりはタネが流れないように霧吹きなどで湿らせ、水を入れた皿などをトレーの下に置いて、底面から吸水。発芽まで用土を乾かさないように気をつけます。

パンジー&ビオラなどの中くらいのサイズは、細かなタネと同じようにまいてもよいし、タネまき育苗用のポットなどに2~3粒ずつまいてもOK。その場合、1か所から発芽する複数の芽から元気なものを1本だけ残す間引きをすると、残した芽が立派に育ちやすいものの、そのまま育てても構いません。

スイートピーのような大きめのタネは、育苗用ポットに1粒ずつまいてもよいし、最終的に育てたい鉢や庭に直まきしても大丈夫です。春まきの場合は直まきした幼苗が害虫の被害を受けることが多いのですが、寒さに向かう秋まきはその心配がありません。育苗スペースのないベランダガーデナーさんにも直まきはおすすめです。

かわいらしい双葉に続いて、本葉が2~3枚ほど出てきたら、育苗トレーやポットから苗をそっと取り出して、ひとまわり大きなポットに移植(鉢上げ)します。この段階で庭や大きめの鉢に移植してもよいのですが、少しずつ大きな鉢に移して育てると根がよく張って、最終的に大きく丈夫に育ちやすいものです。

秋にタネをまきたいおすすめの一年草8選

秋にタネをまく一年草はバラエティーに富んでいますが、とくにおすすめしたいのは「春に苗で出回りにくい」草花です。例えば、切り花用に草丈高く改良されたキンギョソウやたっぷりした花弁が重なる八重咲きのアスター、ワイルドフラワーのような趣あるエスコルチア(ハナビシソウ)など。タネをまかないと咲かせられない花にご注目ください。

茎が強くて花もちバツグン【キンギョソウ高性種】

開花期:3月中旬~9月
タネまき時期:9~10月、3~4月

春の草花としておなじみのキンギョソウのなかで、切り花用に育種された草丈60~70㎝の高性種。切り花生産者がおもに栽培するため、苗はほとんど流通しません。茎がしっかりしていて花もちよく、花壇の主役にぴったり。高性一代交配種や‛F1カリヨン’などのタネが流通します。

風に揺れる繊細な姿がナチュラル【エスコルチア】

開花期:4~6月、3~4月
タネまき時期:10~11月

ハナビシソウやカリフォルニアポピーとも呼ばれます。薄い花びらと切れ込みの深い葉が繊細な印象で、風にそよぐさまがナチュラルな雰囲気です。暑さに弱いため一年草あつかいながら、乾燥に強くこぼれダネからも発芽します。日差しが当たることで花が開きます。

ボリュームたっぷりの八重咲き【大輪八重咲きアスター】

開花期:6~9月
タネまき時期:9~10月、4~5月

花径8~10㎝にもなる大輪八重咲きのアスターで、華やかな‛ブリリアンEXブルー’などの品種が知られます。これも切り花用に育種され、アレンジメントやブーケなどに人気ですが、苗はほとんど出回わりません。連作を嫌うため、同じ場所で毎年栽培するのは避けます。

早く咲き出すから早めにタネまき【パンジー&ビオラ】

開花期:11~5月上旬
タネまき時期:9~10月

パンジーとビオラは花径4㎝より小さいものがビオラ。どちらも開花期の長さが特徴ですが、ビオラのほうが寒さや日陰にも強い傾向です。タネから育てた幼苗を使うと、寄せ植えなども作りやすいもの。ごく小さな苗が春には大きな株に育つので、株間はあけ気味に植えつけます。

タネから育てると愛らしい一重も咲く【ストック】

開花期:11~5月
タネまき時期:8月下旬~9月、3~4月(寒冷地)

咲く花の少ない冬から、草丈20~50㎝にゴージャスな花穂を掲げて甘い香りを漂わせます。ボリュームのある八重咲きの花が主流ですが、私は一重咲きの愛らしい花が好きです。一重の苗はあまり出回りませんが、タネから育てると一定の割合で出現するのが楽しみです。

大人気、空を映すグラウンドカバー【ネモフィラ】

開花期:4~5月
タネまき時期:9~10月、3~4月(寒冷地)

茨城県のひたち海浜公園で丘を埋め尽くすネモフィラが人気を呼んで、栽培する方がふえました。横に広がる性質を生かしてグラウンドカバーにするなら、タネから多くの苗を育てましょう。こぼれダネから翌年もよく開花。ドット柄のかわいいマクラータ種もタネで流通します。

大きめのタネで直まきにも挑戦!【スイートピー】

開花期:4月下旬~6月
タネまき時期:9月下旬~11月

つるを伸ばしながら愛らしい花を多数咲かせます。まっすぐ伸びる根が移植を嫌うため、庭や鉢に直まきするのがおすすめで、育苗の手間がかかりません。大きめのタネは硬いので半日ほど水に浸けて、ふくらんだものをまきます。つるが伸び始めたら支柱などに留めてください。

タネでは驚くほど豊富な品種がある【カレンジュラ(キンセンカ)】

開花期:12~5月
タネまき時期:9~10月、3~4月上旬

キンセンカという和名で古くから親しまれてきた花なので、タネでは驚くほどバラエティーに富んだ園芸品種が出回ります。花色もオレンジ色や黄色だけでなく、ベージュ系やバイカラーなども。寒さに強く冬中咲き続ける‛冬しらず’も人気があります。

長かった夏を乗り越えて、やっとまたガーデニングを楽しめる季節です。秋の花壇を充実させつつ、来年の春を夢見てタネまきにも挑戦してみましょう。

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