1. トップ
  2. 恋愛
  3. 【小池栄子】美しく見られたいという思いは皆無です。強靭なメンタルは、仕事で育てあげました【後編】

【小池栄子】美しく見られたいという思いは皆無です。強靭なメンタルは、仕事で育てあげました【後編】

  • 2025.9.16

後編では長年第一線で女優として活躍されている小池さんのお仕事への考え方や美容マインド、最近のハマりものについて伺いました。

継続が苦手なので、トレーニングやお手入れは“一夜漬け”タイプ

継続が苦手なので、トレーニングやお手入れは“一夜漬け”タイプ

──小池さんは新感線以外の舞台にもコンスタントに出演されていますが、舞台上ならではの表情の作り方や身体の使い方みたいなものはありますか?

「大きく動こうとはしていますね。特に新感線は大きな劇場でやるので二階席の奥の人までちゃんと伝えられるように、自然に大きな動き、表情になっているかもしれないですね」

──テレビとはやはり違ってきますよね。

「そうですね。テレビ的な細かいニュアンスの芝居をしてもやっぱり伝わらなかったら意味がないと思うので。繊細な芝居を意識するのはゲキ×シネなど、映像収録が入るときくらいですね」

──小池さんは今年45歳になられると思うのですが、テレビで拝見していてもナイスバディはまったく変わらずで、本当に羨ましい限りです。40歳を超えて、何か気を付けることなど、変わってきましたか?

「いや、もう全然ムラがありますよ。しかも『垂れてきた!』みたいなのはいっぱいあって……(笑)下半身の運動はしていないから、ヒップアップもまったくできてないし。いつも一夜漬けタイプで、毎回作品に入る前に『これが必要です』となったら、そこで筋肉つける、みたいなそんな感じです。継続が苦手なんですよ……」

──驚きです!! 全然変わってない印象だったので。

「本当に何もやらないし、継続しないので、マイブームも毎年変わっちゃう感じですね。でも、この年齢になってすごく太るとかすごく痩せる、というのはなくなってきました。ドラマに入ると最初に衣装合わせをするので、そのサイズで衣装を決めるから『太りたくないな』と思うので、遅くに食事を摂るのを止めようとか、お菓子は食べないでいようとか、そういうのは自然に思うようになっています」

──小さいことの積み重ねが大切ですよね。

「舞台のときは、あまり食べてしまうと本番で思うように動けないので、少し空腹くらいのほうがいいんです。そうすると筋肉がついて痩せて……という感じになるんですが、終わってオフになると戻っちゃう、というのを繰り返しています。普段は犬の散歩くらいしか行かないですし、旦那さんがジムに行くからついて行くこともありますが、必ずというわけではなくて。疲れているときはやっぱり寝たい!」

──ナチュラルで素敵です。

「あはは。お休みの日はポテトチップス一袋食べるとか、暴飲暴食することもありますよ(笑)」

二の腕のシェイプだけは理想の形をキープしたい!!

二の腕のシェイプだけは理想の形をキープしたい!!

──それはメンタルを整えるためにも、ナチュラルに過ごしているほうがラクというのもありますか?

「そうですね。無理はしないし、あと、そもそも美しく見られたいという思いがまったくないんです。多分、出身が二枚目だったりヒロイン系だったりしてこの仕事をやってきていたら、逆にそれが崩れたら精神的にもしんどくなると思うのですが、グラビアやコント、バラエティをやってきたおかげで、すごくメンタルが強くなりました。『見た目で仕事を取ってきたわけじゃない』という感じだから、かな」

──やってきたお仕事で自信がついて、それでメンタルを強く保てるというのは、働き方として理想形だと思います。

「もちろん役者なので、求められた見た目があれば、それに近づけなくてはいけませんが、普段から無理してまでキレイでいるのはどうなのかな、という思いがあるんでしょうね。結局、大事なのは中身。好きな先輩たちを見ていると中身が魅力的ですから。そこにプラス、カッコいいとかキレイがくっついてきてる、という感じです」

──VOCE読者は20~30代が多いのですが、やはりどうしても見た目のキレイさを追ってしまいがちです。

「おいおい分かることってあるんですよね。自分が中学生、高校生のときはとにかく痩せたい痩せたいって思っていたけど、今自分がそれくらいの年齢の女の子たちを見ていると、若くてプリっとしているのが可愛いのよって思っちゃう」

──確かにそうですね。

「先人たちがずっと変わらず言っていることは、ずっとこれからも変わらないんだろうなって思うんです。だから、“それを聞ける耳を持てる”30代になってほしいと思います。私も今自分が30代なら、そんなことよりも肌や髪、爪をキレイにしたいとか、そっちに行っちゃうと思いますし、実際にそうでした(笑)でも、昔から言われていることは間違ってないと思える人のほうがラッキーだと思います」

──おっしゃる通りだと思います。でも、その中で、「ここは譲れない!」という美容ポイントみたいなものはあるんですか?

「自分の中で崩れてきたらテンションが落ちるのは、二の腕です! 基本的にタンクトップが好きだし、Tシャツだったら袖をまくりたいタイプなんです。筋肉がついてなくても、少しポタポタしていたとしても自分が好きなシルエットってあるじゃないですか。それを死守したい。それが崩れちゃうと、メンタルが結構落ち込みます。夏なのに腕、出したくないなぁとか(笑)」

──でも、二の腕は他のパーツよりも攻略が難しい印象です。

「結局舞台が終わるころに好きな二の腕になっているのを見ると、やっぱり運動は大事だなって思うんですが、ただ『運動しろ』と言われても、頑張れないんです。目的とか目標とかがないと。何ヵ月後にこの役をやるから、そのために必要だからやってくださいって言われると頑張れるんですけどね。ゴールのないものに一生懸命になれないタイプです」

身体のケアは旦那様が選んだサプリメントで管理中!

身体のケアは旦那様が選んだサプリメントで管理中!

──ご褒美とかゴールがあると頑張れるタイプなんですね。

「終わりがあるから作品も頑張れる。私が口癖のように言うのが『撤収があるから、現場に行く』って言葉なんです。これ、いつも言っちゃうんですけど、終わりがあるから頑張れる。仕事が終わったあとのビールを目標に頑張るのと同じです(笑)」

──何もハマりものはないとおっしゃっていましたが、トレーニングでもインナービューティでも、何か美容で最近継続しているというものはありますか?

「サプリメントは摂ってますね。もう若くもないし、帰宅して少しクタッとしていた私を見て旦那さんが心配してくれたようで買ってきてくれたんです。多分、ビタミン系だと思うんですが」

──優しい!!! でも身体づくりに関して旦那様はプロですもんね。

「ドリンクを3つくらい買ってきてくれて、『今日は飲んだか』って聞かれて、まだ飲んでないって答えると、じゃあ、これ飲んで、みたいな感じです。でも、まだ3日目(笑)」

──じゃあまだ効果の実感はないですね、きっと(笑)

「そうですね。でもそういうコツコツやることは、私ができなくても旦那さんができるほうなので、任せて管理してもらっています。きっと、自堕落なままでいたら、新感線の舞台は最後まで持たないと思ったんじゃないですかね。管理をしてくれるのは本当にありがたいです」

──では、最後に舞台を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします!

「きっといい年越しができるように。今年も色々頑張ったけど、この作品観られて良かったと心から思ってもらえるように全力で頑張りますので、ぜひ足を運んでください! 東京公演は年末ギリギリまでありますから!」

\作品紹介/
2025年 劇団☆新感線 45周年興行・秋冬公演
チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎

『爆烈忠臣蔵〜桜吹雪 THUNDERSTRUCK』

出演:古田新太 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 羽野晶紀
橋本さとし/小池栄子/早乙女太一/向井理 ほか

【松本公演】 まつもと市民芸術館 9月19日(金)~9月23日(火祝)
【大阪公演】 フェスティバルホール 10月9日(木)~10月23日(木)
【東京公演】新橋演舞場 11月9日(日)~12月26日(金)

\NEWS!/
講談社より公式ムックを発売予定!
劇団☆新感線45周年記念公式ムック サムライたちの野望

劇団☆新感線45周年記念公式ムック サムライたちの野望

2025年に旗揚げ45周年を迎える劇団☆新感線、その節目を記念して15年ぶりとなる記念ムックを刊行します。新感線の屋台骨、いのうえひでのり、古田新太、中島かずきの3人のロングインタビューはもちろん、劇団をよく知る俳優の皆さんや、作家陣、スタッフの皆さんにもお話を伺い、異なる視点からの新感線の魅力や舞台づくりの裏側も紹介していきます。また、劇団所蔵の写真の中から約300枚をピックアップ。撮り下ろし写真も合わせて掲載し、ファンにとっては「読み返したくなる」「手元に置いておきたくなる」保存版の一冊を目指し、新感線の魅力と軌跡を丁寧に詰め込んでいきます。加えて、コロナ禍など演劇界が直面した困難に、新感線がどう向き合い、乗り越えてきたのかについても取材しています。

小池栄子(Eiko Koike)

1980年11月20日生まれ、東京都出身。1998年にドラマデビュー。主演映画『接吻』(2008年)での演技が評価され、第63回毎日映画コンクール女優主演賞を始めとして、多数の賞を獲得。以降、映画では『八日目の蟬』『記憶にございません!』、ドラマでは『鎌倉殿の13人』『新宿野戦病院』などの話題作に出演し、幅広い役柄を演じてきた。2011年『髑髏城の七人』で劇団☆新感線に初参加。『ラストフラワーズ』(2014年)、『Vamp Bamboo burn〜ヴァン!バン!バーン!〜』(2016年)、に出演し、圧倒的な存在感と演技力で観客を魅了。シリアスからコメディまで幅広く演じる高い演技力に多方面から信頼が厚い。45周年記念公演『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』は久々の新感線出演となる。

小池栄子(Eiko Koike)

撮影/楠本隆貴 ヘアメイク/山口公一(SLANG) スタイリスト/えなみ眞理子 取材・文/前田美保

元記事で読む
の記事をもっとみる