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「いつか使うかも」と取っているものは捨てる! 衣類、コスメ…捨てるためのルール

  • 2025.9.15

自分の本質に目を向け、素を磨く“素活”。磨く前にまずはやっておきたいのは、“素”に向き合うための4つの“Do”。忙しい日々の中で、本来の自分を見失いがちな人も多いはず。素を磨く前に、「捨てる」「振り返る」「瞑想する」「書き出す」の4つのアクションで、自分の素と向き合う時間を持ちましょう。ここでは「捨てる」のアクションをご紹介します。

捨てるという行為を通して、本当の自分を見極める

捨てるという行為を通して、本当の自分を見極める

今ある状態に満足して、目の前の物事をジャッジすることを怠っていると、感覚が鈍り、本当の自分がわからなくなってしまう。素を磨く前に大切なのが、自分の“素”を探り当てるということ。そこで、まず役に立つのが“捨てる”というアクション。一つ一つ、モノと向き合い、不要なものは捨てるという作業を通じて、自分が大事にしているものを厳選し、残す理由を可視化することで、改めて本当の自分や、アップデートした今の自分を発見することができるのだ。

捨てることが心にもたらす作用について教えてくれたのは、禅的シンプリストのminiさん。

「禅に“放てば手に満てり”という言葉があります。人はたくさん持つことで満たされると思いがちですが、実は余白があるほうが心が満ちる。持っていたものを手放し“引く”ことで、自分の身の丈がわかるのです」

また、捨てられないものと向き合うことで、自分がどんなジャンルに執着があるのかといった傾向も見えてくるそう。

「好きなものや本当に大切なものまで無理に捨てる必要はありません。自分が手放しやすいものから始めてみて」

捨てるためのルール

・一度に多くの場所を片付けようとしない
一気にやろうとすると、挫折する可能性大。引き出し1段から始め、服や本など大物は時間と気持ちに余裕がある時に。

・アラームをセットして短時間集中で行う
引き出し1段15分、クローゼットの半分30分などと、時間を区切ろう。完璧でなくても、繰り返すことで判断力が磨かれる。

・他人軸で選んだものは捨てる
誰かが決めた流行、見栄やお付き合いで購入したものは、結局“私の”お気に入りにはならない。買い物は自分軸で!

・存在すら忘れていたものは捨てる
片付けで出てきてやっと、持っていることを思い出したということは、なくても支障がないということ。すぐ処分!

・いつか使うかもと取っているものは捨てる
その“いつか”が訪れる可能性は限りなくゼロに近い。本当に必要になった時にまた買えばいいと割り切って。

【衣類】シーズンごと

やり方

すべての服をクローゼットから出す。今シーズン着たもので、来年も着たいものは残す。長年着ていないものは「いつか着るかも」と思っても、今年着ていないなら潔く手放す。着ていて気分が上がらないものも処分対象。

気づき

大量の服を取り出し視覚的に認知すると、どれだけモノに依存しているかがわかり、残ったものから自分の好みのテイストを知ることができる。見栄や他人軸を捨てて、自分のために着よう。

【コスメ、美容アイテム】1年に1回

やり方

持っているアイテムを、試供品を含めすべて並べる。使用期限が切れている、買った時期や使用期限がわからないものは、肌への悪影響を考慮して即処分。流行が過ぎた色や質感のアイテムも、また使うことはないと考えてOK。

気づき

スキンケアやメイクで日々使っているものは実はそれほど多くないはず。流行りの影響を受けやすいアイテムだからこそ、残ったものからタイムリーな“自分の今”が見えてくる。

【本】3年に1回

やり方

3年の間、一度も手に取っていない本は、未読であっても処分の対象に。よく読み返す本の他、専門書や古い雑誌など、再度購入するのが難しいものは取っておく。本棚に収まる分だけ残すことを基準に、電子書籍も考慮して。

気づき

自分にとって大切な本は年齢やライフスタイルの変化などで変わっていくもの。ページをめくってみて、まだ心が躍ったり、新たな発見があったりすれば、興味や関心が継続している証拠!

【実用的な雑貨】1年に1回

やり方

ステーショナリーや調理器具、傘、ハンガーなどの実用雑貨をカテゴリーごとに見直す。使い勝手がよくない、劣化している、用途が同じものは捨てる。残ったものが、それぞれの収納に収まる量であることを確認する。

気づき

道具を揃えて満足してしまう、なくても事足りるのに安いからとつい買ってしまう、便利グッズに目がない…。日頃使わない不要品を整理しながら、自分の性格や買い物の傾向が浮き彫りに。

【仕事関連の書類】1年に1回

やり方

すべての書類・資料を並べ、現在進行形で使っているものを除く。明らかに不要なものや思い出と化しているものは捨てる。今後も役立ちそうなものは残してもいいが、モノを減らすことを第一に、デジタル化も視野に入れて。

気づき

もう使いそうにないけど、捨てがたい…。それは、頑張った努力や得た評価、成果を目に見える形で残しておきたい気持ちの表れかも。成功体験は内で大切にしてモノに対する執着を手放そう。

【思い出の品】1年に1回

やり方

最も整理が難しいカテゴリーなので、最後に回すのがベター。どうしてもモノとして手元に残しておきたい手紙や贈り物などを厳選する。プレゼントであっても不要なら処分を。罪悪感があるなら、写真に撮って残すのも一手。

気づき

思い出はモノ自体ではなく、心に宿るもの。手にした時のときめきや喜びが心の中に根づいていれば、モノはいらないはず。もらいものも相手の気持ちに感謝してモノ自体は手放して◎。

教えてくれた方

禅的シンプリスト・miniさん

禅を独学で学び、“引く”ことが大切だという片付けとの共通点を見つけ、電子書籍『9割捨てたら叶った。好きなものだけに囲まれるシンプルな暮らし』にまとめた。現在はカメラマンとしても活動。

イラスト・杉浦さやか 取材、文・小泉咲子

anan 2462号(2025年9月10日発売)より

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