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年収650万、庭付き一戸建ては買える? 価格高騰時代の今、マイホームが欲しいなら「やらなくてはいけないこと」

  • 2025.9.10

家を建てたい…でも子どもにお金がかかるし、マイホームを建てられるほどお金に余裕はない…。そんな住まいに悩む方のため、すぐに役立つ「お金の貯め方、使い方テク」を人生設計のプロであるFP・伊達有希子さんの著書『夫婦と子ども2人、世帯年収650万円。どうしたら家が買えますか? マンガでわかる!一生お金に困らないライフプランのつくり方』から、厳選してご紹介します!

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お金がからむ“こんな不安” “あんな不満”

結婚して子どもを生むまでは、多くの女性が「男女」とか、「年齢」とか、それほど気にせずに自分のやりたいこと、好きなことをしてきたのではないでしょうか?それが、出産して、いざ子育てということになると、環境が激変!「赤ちゃんのお世話でクタクタ」「仕事と育児の両立なんかとっても無理」「夫は私のことちっともわかってくれない!」などなど、モヤモヤした気持ちでいっぱいになります。私はこれまで13年間、そういった悩みを1000件以上受けてきました。何より私自身がキャリアやライフイベントについて、みなさんと同じような悩みを持ちながら、人生を歩んできましたから、気持ちはとってもよくわかります。まずは、みなさんがどんなことでモヤモヤしてしまっているのか、そして、その悩みとお金はどんなふうにつながっているのか、解決策につながるのか。この本全体のテーマとなりますが、まずはみなさんの悩みを、実際に私のもとに相談があった事例からご紹介していきましょう。

■家が欲しいけれど、私たちに買えるのかしら?

「家を持ちたいけれど都内の価格はかなり高く、買っても大丈夫か」はコロナ禍でのウッドショック以降、非常に多くなったご相談です。本のタイトルにもなるくらい、状況が一変しました。それまではマンションを買うか、戸建てを買うか、という悩みだったのが、そもそも買える? 買えない? という相談に変わったのも、私にとっては印象的でした。2020年頃から日本でも顕在化した木材価格の急騰、すなわちウッドショックの影響や、大手(財閥系)ディベロッパーによる住宅供給コントロール、具体的には超富裕層向けのレジデンスなどにつられて、不動産価格が上がっています。「いつかはマイホームが欲しい!」と考えている人は多いと思いますが、実際には買わないではなく、買えないという事態があちらこちらで起きています。つまり、今の時代に家を買うなら、“そもそも買っても大丈夫か”を事前にシミュレーションしたほうがいいでしょう。なぜなら多くの家庭で「現実と理想のギャップを埋める」という作業が必要になってしまっているからです。具体的には、購入するエリアを都内ではなく近郊地域にするとか、新築住宅ではなく中古住宅を購入の選択肢に入れることが必要になってきています。

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■子どもを持つか持たないかで迷っている

現時点で子どもはいないけれど、将来子どもを持つか持たないかで迷っているという相談者の方も多いです。DINKs(Double Income No Kids 共働きで子どもは持たない夫婦)として働いたほうが、「キャリアを途絶えさせないので今はいいと思っている。でも、いつか子どもも欲しい気がしている。子どもをどうするかを夫婦で話し合わないまま、時間が過ぎていく」と不安を語る方がいらっしゃいました。また、不妊治療を受けていて、いつまでなら治療を続けていいのかを悩んでいる方もいました。不妊治療にはお金がかかる上、仕事との両立は時間的・体力的にも大変です。不妊治療をして成果が出なかった場合、精神的にも楽ではありません。不妊治療を何年も続けても子どもを授かれなかった場合、いつか諦めなくてはならないタイミングがきます。DINKsを続けている方と不妊治療をしている方、反対の例のようですが、どちらも、自分が本当にやりたいこと・求めているものをじっくり考えてみる必要があるという点は共通しています。そして、自分が本当に求めているものをよく考えてみるということが、豊かな人生を送るために最も大切なことなのです。

■自分の稼ぎがなくなってしまった

ここから、結婚、出産を機に積み上げてきたキャリアが途絶え、経済的な自立が難しくなることで不安と不満を持つようになったというケースをいくつかお話しします。高校、専門学校、短大、大学などを卒業してすぐに結婚して家庭に入るという女性は少なくなりました。今では女性も就活をして会社に入り、自分のキャリアを築いていくのが普通です。それなのに、結婚して子どもが生まれたら、当たり前のように家庭を優先させることを夫が求めてきて悩んでいるという人は多いです。「産休・育休の期間中にいつの間にか家事や子育てが自分の役目になっていて、夫は会社へ仕事に行くだけでいいと思っている」「2人で話し合ったわけではないのに、いつの間にかそうなり、家庭内のヒエラルキーができている」こういったことはお客様と話していてよく相談されることですし、私自身も似た経験があります。確か次女が生まれたあとの数カ月だったと記憶していますが、専業主婦の時代がありました。その間は家にいたいからいたわけではなく、家にいなければならなかったから家にいるという感覚でした。家にいるから家事もメインでするくらいに思っていましたが、いつの間にか子育てと家事が当たり前のことになり、仕事をする時間を捻出するのも難しい日々に愕然としました。子どもが生まれる前から独立してFP(ファイナンシャルプランナー)の仕事はしていたので、自分の稼ぎがほとんどなくなってしまったことへのショックもありました。私の場合、自営業で育休手当てがない上に、経済的に自立していることが精神的な安定にもつながることを痛感したので、早々に独立系FPの仕事を再開することを決めました。最初は平日の日中、子どもたちを預けられる時間だけと決めて、稼いだ分で家事代行サービスやベビーシッターなどを使って、お金で解決できることはお金で解決して時間を捻出しました。とはいえ、一度育児や家事を背負うことが当たり前になって生活が固まってしまうと、女性が覆すのが大変だということもよくわかります。どこかで思い切らないと、そのままになってしまい、フルタイムに戻ることすらなかなか難しいのが現実です。夫婦がどちらも働けば、その分の世帯収入は上がるので、お金で解決できることはお金で解決すると割り切るのも手ですよ。経済的な自立にはさまざまな手段がありますが、貯蓄や投資、副業を始めてみる、スキルアップや働き方を変えてみるなどが挙げられます。できることから少しずつ意識してみてはいかがでしょうか。

■時短で復職、職場では「すぐに帰っちゃう人」扱い

夫から「なるべく子どもの側にいてほしい」と言われたからと、正社員を辞めて、パートで復職する方がいます。子どものことを考えて、労働時間の調整ができる、こういった働き方を選ぶ方は多いですよね。私のもとに相談に来てくれた人の話を聞いていると、将来のお金への不安に加え、「そもそも自分のやりたい仕事ではない」「収入格差がそのまま夫との力関係にも反映されていく」という不満を持っているようでした。もともとフルタイムで働いていた人が、この変化をうまく受け入れられないのは当然のことだと思います。またいわゆるバリキャリで、第一線でバリバリ働いていた方のエピソードです。出産を経て以前の働き方はできなくなりました。しかし、それでも無理をし、体調を崩してしまい、休職を経て時短勤務になりました。会社でそれまで築いてきた立場や地位、同僚からの信頼もあったのに、復職してみたら、すぐ帰っちゃう人扱いを受けるようになってしまい、「すみません」ばかり言うようになってしまったことが悔しいとのことでした。それに、パート勤務や時短勤務が楽とは限りません。家事や子どものお迎えなどが全部自分に降りかかってきたら、仕事だけをしていた時代のほうが時間的にも体力的にも楽だったということはよくあります。それなのに仕事をしているだけの夫が、「パートは気楽だろう」「時短だから、早く帰れていいよなー」という態度を取ってきたら、これは絶対にストレスがたまるでしょう。そもそも、自分で仕事を辞める選択をしていればまだ違ったのかもしれません。きっかけはなんであれ、正社員を手放す前にはしっかりとシミュレーションしておくことで、思っていたのと違うという事態を避けることができます。▼著者プロフィール▼伊達有希子(だてゆきこ)1級ファイナンシャル・プランニング技能士(ファイナンシャル・プランナーCFP認定)。国内金融機関を経て、どこの企業にも属さない中立公平な“独立系ファイナンシャル・プランナー(独立系FP)”として2012年にFP事務所を設立。これまで13年間にわたりライフプラン作成や資産運用の提案などのFP業務にあたるとともに、約1000件の相談業務に携わる。親しみやすく、わかりやすい伝え方が好評。執筆や講師としての活動も多く行なう。

今回紹介したのはこちら!

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『夫婦と子ども2人、世帯年収650万円。どうしたら家が買えますか? マンガでわかる!一生お金に困らないライフプランのつくり方』伊達有希子 著/大和出版子どもには十分に教育を受けさせたい、庭つきの家がほしい。そんな家族のための夢から電卓を叩いている主婦の皆さんへーー。金融商品をすすめるのではなく、相談業務だけを行う“独立系FP”が、プランの作成を通して明かす、お金の貯め方・増やし方・使い方。家計簿をつけなくても、「いつ、いくら必要なのか?」から始めて、「お金が貯められない家計」から「お金が自然に貯まってしまう家計」へ!

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