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【有村架純】インタビュー「どんなに忙しくても、いつも福山さんはフラットでいてくださって、決して現場の空気をピリピリさせない。そのおかげで笑いの多い現場でした」

  • 2025.9.11

InRed10月売りのカバーに登場してくれた有村架純さん。9月12日に公開する有村さんの直近の出演作、映画『ブラック・ショーマン』についてお伺いします。

東野圭吾×福山雅治のタッグ その世界に飛び込んだ

直近のお仕事でいえば、9月12日公開の映画『ブラック・ショーマン』の出演。東野圭吾さんと福山雅治さん、まさに“黄金コンビ”の現場に初参加した。

「東野さんと福山さんのタッグは10年くらい前から続いていて、その絆の深さをすごく感じられる素敵な現場でした。もちろん緊張もありましたが、あのお二人の中に飛び込ませてもらえるチャンスは何度も訪れるものではないので、ぜひ参加させていただこうと迷いませんでした。撮影現場は柔らかな雰囲気があって、その空気の中心にいるのが福山さん。元マジシャンという役柄なので、クランクインの半年ほど前からマジックのレッスンを重ねられたそうです。誰よりも準備を重ねて現場に入られて、なおかつ作中で披露するマジックの手さばきも素晴らしくて。どんなに忙しくても、いつも福山さんはフラットでいてくださって、決して現場の空気をピリピリさせない。そのおかげで笑いの多い現場でした。私がメディアで見てきた福山さんとまったく裏表がないんです。テレビで話しているままの方。スターとしての圧倒的な存在感もありながら、長年一緒に戦ってきたスタッフさんたちが現場に顔を出して楽しそうに話しているのを見て、人柄や歴史を感じました」

便利であることは悪くはないけど、もっと大事なこともあるよねと、考えさせられました

有村さんが演じたのは、中学教師である父親を何者かに殺害された女性・真世。明るすぎず、暗すぎず、真面目に仕事をこなすが、心の奥底には父に対して凝り固まった思いを抱えている役どころ。

「父が教師だったことで感じたコンプレックスや、向き合えなかった後悔。それがずっとコンクリートみたいに心の奥に残っている女性です。普通に生きてはいるけれど、そういう気持ちが、父親とのコミュニケーションの希薄さを生んで、いろんな掛け違いが生まれていく。それが近代社会でも通じるテーマだと思いました。作品を通して、改めて考えたのは、“便利さ”の裏にある大切なもの。今はスマホひとつで、会社を辞めることもできてしまうけれど、果たして『それでいいのかな』と。便利であることは悪くはないけど、もっと大事なこともあるよねと、真世を通して自分も考えさせられました。人とどう関わるかって、本当に難しいこと」


映画『ブラック・ショーマン』

元中学校教師の父親を殺された真世(有村架純)が、卓越したマジックの技と人間観察力を誇る元手品師の叔父・神尾武史(福山雅治)と共に事件の真相を追う。2025年9月12日より、全国東宝系にてロードショー。

©2025映画『ブラック・ショーマン』製作委員会

Model=Kasumi Arimura Photograph=Bungo Tsuchiya 〈TRON〉
Styling=Noriko Sugimoto 〈WHITNY〉 Hair & Make-up=Izumi Omagari
Text=Hazuki Nagamine

※InRed2025年10月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。

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